(青森旅行 青森県美術館備忘録)
予定外に1日増えた青森旅行。
午前中に棟方志功記念館へ行き、昼に青森駅へ戻ってから、アウガの地下にある市場で、昼食を取ることに。このアウガは、前日の夕方に少し覗いたが、「パチンコ屋?」と思う外観で、市役所も入っている複合施設(ハコモノ行政の失敗らしいが)。
市場内は、日曜日は閉まっている店もあり、閑散としていたが、混まずに食べられるならば良い。
寿司や豪華な海鮮丼、刺身定食、帆立フライ、貝焼定食と、目移りして決められずにいたが、「数量限定」の文字と値段の安さが決定打となって注文したのは、、、
(鮪の炙り漬け丼 1000円)
炙りの感じも良く、すごく美味しかった!
そして、他のメニューが気になり見ていると「帆立のこっこ煮」という貼り出しを見つけた。”こっこ”がわからない。コッコ=鶏? お店の人に聞くと「帆立のひもとか卵の部分、地元の人は好きで食べるんだけどぉ」と、これは食べるしかない!
(帆立のこっこ煮 300円)
これは酒のアテに! 1杯飲みたくなるも、我慢。
この市場で津軽三味線のライブが聴け、郷土料理が食べられる店があったが、コロナの影響か閉店したのを知って、残念。
昼食後は、青森駅からバスに乗って約20分、青森県立美術館へ。
(美術館外壁のネオン管)
日が暮れると青色に光り「青い木の集まり→森」になるようだ。
美術館のホールスタッフの制服がフンワリ可愛い。ミナ ペルホネンのものと知り、なるほど。
青森県美の目玉の一つは、所蔵するマルク・シャガールの作品。
アメリカへの亡命時代に、バレエ「アレコ」(ラフマニノフ作曲歌劇、原作:プーシキンの物語詩「ジプシー」)のために、綿布に描いた巨大背景画(約9mX15m)。
(第1幕:月光のアレコとゼンフィラ)
(第二幕:カーニヴァル)
(第三幕:ある夏の午後の麦畑)
(第4幕:サンクトペテルブルクの幻想)
ホールでは、舞台用の照明と音楽による、約15分のストーリー解説が行われており、何とか第一幕の途中から入れた。バレエの舞台を想像しながら鑑賞できる演出だ。
バレエ「アレコ」は1942年にメキシコ、アメリカで初演。実際の劇場での舞台演出はどんなんだったろう。シャガールが手掛けた衣装も観たかったな。
第3幕の背景画は、フィラデルフィア美術館の所蔵。青森県美が2006年の開館時に、そして2017年に再び借用。そして長期借用期限は、今年の3月末まで延長されたとのこと。全作品が観られたことは幸運だ。やはり、フライト欠航のお陰か。
県美には、地元出身芸術家の作品コレクションの中でも、奈良美智氏の作品鑑賞のために訪れる人も多いだろう。
奈良氏は、愛知県芸大/大学院で学ばれたことは知っていたが、出身が青森だとは知らなかった。
(あおもり犬、”雪帽子”を被った姿は、冬の風物詩だとか?)
身体が埋まっているのは、県美と隣接する縄文の大遺跡「三内丸山遺跡」を意識した作品だからとか。
同氏作の巨大な犬は、弘前れんが倉庫美術館にもいる。
(屋外の「八角堂」にある作品「Miss Forest/森の子」)
”森の子”とは波長が合えば、”交信”できるらしいが、私の波長は合わないらしい・・・。
来館時のコレクション展として「美術館堆肥化宣言」というプロジェクトの展示があった。(参考:青森県美術館 展覧会とイベント)
その参加”堆肥者”の展示の中で、時間があったら座って、手を動かしたい場所が。
(NUMANのテーブル)
置いてある道具、材料(持込みもOK)を自由に使って、作業、創作活動ができるテーブル。
館内は広く、迷路のような、、ちょっと疲れて外に出た。
偶然にできる現象も、アートだね。
14時過ぎのバスに乗って、再び青森駅へ。
(つづく)