オール3!超平均点人間の生き様
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電子書籍『オール3!超平均点人間の生き様』の一部を紹介します。
3.地図帳紛失
「あれ……ない……!」
ランドセルの中を何度もひっくり返した。机の中も探した。教室のロッカーも、家の本棚も見た。だけど、どこにも、あの大事な一冊が見つからなかった。
小学四年の春。社会の授業で使うために配られた、学校指定の地図帳。それが、すっと消えてしまったのだった。
いつものことだった。忠夫は昔から、忘れ物やなくし物が多い子どもだった。体操着、筆箱、給食袋……数えればきりがない。その延長線上に、あの地図帳があっただけのことだった。
とはいえ、授業で必要なのだから放っておくわけにはいかない。忠夫は意を決して、母に頭を下げた。
「お母さん、お願い。もう一冊、同じやつ買ってきて……」
母は少し呆れたようにため息をついたが、それでも仕事帰りに書店へ寄ってくれた。
ところが――。
「これしかなかったのよ」
母が差し出したのは、分厚くて、重たくて、まるで百科事典のような「中学生用の地図帳」だった。表紙からして威圧感がすごい。忠夫は思わずひるんだ。
「……これ、小学生が使っていいやつなの?」
そう言いながらページを開いてみると、意外や意外、それが面白かった。
小学生用の地図帳よりも、情報がびっしり。川の名前も山の標高も、町名も地形も、知らないことがたくさん載っている。地図がまるで生き物のように感じられた。
「これは……当たりかもしれない」
忠夫はそう思い始めていた。
ところが、現実は甘くない。
「じゃあ、今日は30ページを開いてください」
社会科の授業で、先生がそう言ったとき、忠夫は戸惑った。中学生用の地図帳に、同じページなんて存在しないのだ。開いても開いても、内容がまったく違う。まるで自分だけが、別の世界の地図を持っているような、そんな錯覚に陥った。
けれども、忠夫はそこであきらめなかった。
「ページ番号じゃなくて、内容で覚えよう」
そう決めた忠夫は、毎日、その地図帳を読むようになった。
通学中、寝る前、暇さえあれば地図帳を開いた。地形や地名の配置、特徴、山脈の流れや川の合流点・・・。ページ番号に頼らず、自分の頭の中に“地図の感覚”を刻み込んでいった。
やがて、ページ番号ではなく、内容と地名で地図を把握できるようになった。おかげで、授業でも困らなくなり、授業中に先生が話す内容を深く理解できるようになった。気づけば、地理そのものが、忠夫の“好きな教科”になっていた。
失敗から始まったこの出来事は、「違っていること」が必ずしも不利とは限らないという、小さな教訓を忠夫に教えてくれた。
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2.超平均点人間に進化
「忠夫ちゃん、本当に頭がいいのよ。将来が楽しみだわねえ」
そんな声が、忠夫の近所の井戸端で飛び交っていた。忠夫は幼稚園の頃、近所の人たちから「神童」と呼ばれていたのだ。というのも、幼稚園の頃から足し算や引き算がすでにできていて、さらに将棋がかなり強かったことが理由だ。
将棋については、近所に住んでいた親戚の伯父さんが上級者で、よく手ほどきを受けていました。
「忠夫、筋がいいな。この角の打ち方、普通は子どもにはできないぞ……」
そう言って伯父が感心していたこともあったらしい。気づけば、大人相手にも一歩も引かない勝負を繰り広げていた。
そのおかげで、子どもながらに大人顔負けの腕前を持っていたらしく、近所の大人たちにもなかなか負けることがなかった。
数字にも強かった。まだ幼稚園に入る前から、足し算や引き算ができていたので、周囲が騒ぎたくなるのも無理はない。
「この子はきっと、東大に行くに違いない」
誰かがそう言ったとき、忠夫の母はまんざらでもなさそうに微笑んでいた。
だが、物語はそんなに都合よくは続かない。
小学校に入って3年後、忠夫は見事に「普通」になっていた。小学校三年生の通知表。全科目全学期、すべて「3」。五段階評価のちょうど真ん中。まさに、バランスの取れた「超平均点人間」への進化していたのである。
でも不思議と忠夫は、がっかりはしなかった。
「まあ、こんなもんだろう」
どこかでそう思っていたのかもしれない。
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1.はじめてのチュウ
「キスするぞ〜!」
放課後の教室に、甲高い声が響きわたる。逃げる子、追いかける子、笑い転げる子。そこには、まだ「恋」なんて言葉には無縁な、純粋で無邪気な世界が広がっていた。
小学校一年のある春の日。クラスで流行っていたのは「『キスするぞ』ごっこ」だった。遊び方は簡単だ。誰かが「キスするぞー!」と叫びながら走り出し、ターゲットを追いかける。追われる方は「いやーん!」と叫びながら逃げ回る。それだけの、いわば“変則鬼ごっこ”である。
もちろん、実際にキスをするわけではない。ただ、逃げるスリルと追いかける楽しさがあいまって、クラス中で大ブームになっていた。
その日、忠夫は“オニ”だった。
「次はみっちゃんだ!」
意気揚々と追いかけていた、そのときだった。
「こらっ!」
教室の後ろから、鋭い声が飛んできた。
振り返ると、担任の若い女性の先生が仁王立ちになっていた。まるで鬼にでも変身したかのような形相で、忠夫をにらんでいる。
「いったい何をやってるの!“キス”なんて、そんなこと、学校でふざけていい言葉じゃありません!」
どうやら先生は、「キス」という単語に過剰に反応したらしい。忠夫が何度か口にしていたのを聞きつけて、見逃せなかったのだろう。説教は、止まらなかった。チャイムが鳴っても授業が始まらず、忠夫は教壇の横に立たされたまま、延々と叱られ続けた。
そして、そのクライマックスは突然訪れた。
「そんなにキスがしたいなら、先生にしなさい!」
一瞬、教室が凍りついた。クラスメートの視線が、一斉に忠夫に集中する。誰かがクスッと笑った。
でも忠夫は笑えなかった。むしろ、これ以上怒られるのが嫌でたまらなかった。先生のことは・・・、実はちょっと好きだったのかもしれない。
だから忠夫は、心を決めた。
「……はい」
背伸びをして、先生の頬に、思いきって「ブチュッ」と音を立ててキスをした。
「……!」
先生の目が大きく見開かれた。周りのクラスメートは歓声を上げて、拍手喝采。
忠夫は一瞬にしてヒーローになっていた。それが、忠夫の人生で最初の“チュウ”だった。
数日後の家庭訪問。先生は忠夫の母にこう言った。
「お宅の息子さん、ちょっと変わった趣味があるようですね」
母は笑いながら首をかしげ、「そうですかねぇ」と返したとか、返さなかったとか。
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先日、J:COMの番組「こちらJ:COM安心安全課」に出演しました。テーマは「目玉がいっぱいの町」。
私が事務局長を務めていた自治会連合会での、防犯へのユニークな取り組みが紹介されました。
コロナ禍で防犯パトロールができなくなった代わりに、防犯ポスターを自主制作し、希望する住民に配布したところ、大変喜ばれました。
その様子はYouTubeでもご覧いただけます。ぜひご覧ください(約3分)。
▶ 動画はこちら
電子書籍『オール3!超平均点人間の生き様』絶賛発売中!(私の人生を小説風に描いた本です。)
ついに「続・日本100名城スタンプラリー」を完走しました!
私の完走順位は 2174番。感慨深い番号です。

スタートは 2018年4月6日。
当初は4年での完走を目指していたのですが…ご存じのとおり、途中でコロナ禍に突入。3年ほど中断を余儀なくされ、実際のゴールは 2025年3月30日、なんと 7年越しの完走 となりました。
ちなみに、元祖「日本100名城」のスタンプラリーは、2018年10月に完走しており、こちらの順位は 2480番。あれからまた長い旅が続いていたわけです。
スタンプ帳を開けば、旅の思い出がずらり。
名城を巡るたびに、その土地の歴史、風景、人との出会いがあって、ただのスタンプラリーではない、心に残る旅となりました。
次の旅はどこにしようか…そんなことを考えています。
赤が100名城、青が続100名城です。
電子書籍『オール3!超平均点人間の生き様』絶賛発売中!(私の人生を小説風に描いた本です。)
今年度も昨年度同様に新堀小学校区連絡会、青少年健全育成会、新堀子供会が主催する「新堀ふれあい音楽会(プロ楽団による生演奏会)」を次の通り開催いたしますので、お知らせいたします。
鑑賞ご希望の方は、開演時刻までに会場にお越しください。
定員は先着1,000名となっており、定員に達した場合は入場できませんのでご了承ください。
以上、よろしくお願いいたします。
笛吹川上流の山梨県山梨市にある広瀬ダムは、水害の防止や水利用の目的で作られた中央遮水壁型ロックフィルダム(岩石や土砂を積み上げて建設する型式のダム)である。
ダム湖側は岩石や土砂。
ダム湖の中に取水塔がある。
ダム湖の反対側も岩石や土砂。
下の方に発電所がある。

取水塔から取水した利水用水を使用しダム直下で発電しているそうだ。
ダムカードは、こんな感じ!
突然、富士山を眺めたくなって河口湖に出かけた。
ホテルのHPでは、タイミングが良ければ客室から「逆さ富士」も見えるとのことである。
(ホテルのHPの画像)
しかし、残念ながら雲に隠れて富士山を見ることができなかった。
またの機会に期待しよう!