途中挫折のワケは…「大空のドロテ」 | 鯖が行く!ゴルフ(+camp +ski +Diving)あっちこっち

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ずいぶん昔のベストセラー小説でゲーム化もされた、「パラサイト・イヴ」は本読んだしゲームもやりました(独特な雰囲気のあるゲームだったなー、「ドックン」って演出が特に)が、その作者である瀬名秀明さんの長編作品が本書、「大空のドロテ」です。

文庫で上下巻ある大作に期待を込めて読み始めたのですが、なんとこの度、上巻の途中で読むのをやめてしまいました…。

 

「大空のドロテ」 瀬名秀明(双葉文庫)

 

 

 

≪内容紹介 from amazon≫

これは、「実在」した紳士盗賊アルセーヌ・ルパンと、彼を巡る様々な謎と冒険を描いた気宇壮大な物語である。―1919年のフランス。空に憧れる少年・ジャンは、飛んでいる飛行機で曲芸をするサーカスの少女・ドロテと出会う。ドロテは、彼女自身が持つ金色のメダルのために“疣鼻の老人”から追われており、ジャンはドロテを助ける。だが、ジャンの祖父は殺され、家も焼かれる。

 

なんといいますか、外国の作家が書いた本を翻訳したかのような文体や言い回しがとにかく読みにくく、違和感ありまくりで非常に読み進みにくいのが本書でした。

 

なんかここは本線から外れた部分だな、とか興味をそがれる描写の多さもかなりしんどくて、なんとかナナメ読みしながら上巻の後半まで行きましたが、やはりそんないい加減な読み込み方では十分理解できるわけもなく、何もこんな苦痛を感じてまで読むのも馬鹿らしいなと思った次第です。

 

ただ、物語が秘めたスケール感や大いなる謎、冒険的要素の多い描写など、期待感を高めてくれる要素がかなり多いのも事実です。(主人公の二人にはたいして魅力を感じないが…)

 

なので、もう結末だけわかればそれでいいや、と思ってネットを漁ってみましたが、そう都合のいい情報はなく、なんとなーく見えたくらいです。

 

ただ、その過程で分かったのですが、どうやら本書はアルセーヌ・ルパンの物語をちゃんと読み込んで、ストーリーや背景を知っていないと十分に楽しめないらしい、かなり読み手を限定した作品であるようです。逆に言えば、作者が一番楽しんで書いたのかなって気にもなります。

 

ジャンであったり、ディアナだったり、サーカスだったり、超科学だったり、アフリカだったり、父と娘の話だったり、「ふしぎの海のナディア」的な要素もあったりして非常に???なのですが、とにかくも難解というか読みづらい作品でした。ナディアは面白かったなー。

 

とりあえず鯖の本棚には残しておきますが、再び本書を手にする日がくるとはちょっと思えないかな…。

鯖なんぞよりも気力・体力に満ちた方が、果敢に本書にトライしてみるのも一興ですが、鯖の読書の好みの傾向が近い方は、手にしないでもいいのではないかな?と思われます。

作者様にはこんな読者で申し訳ありません、という気持ちですけども…。

 

鯖評価 ☆☆☆☆☆(星ゼロ!) ←ゼロは初かも…


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