☆茅葺きの文化財・御師の宿坊は1日1組限定☆
場所・ 東京都青梅市御岳山54 ケーブルカー往復1180円
電話・ 0428-78-8446
創業・ 江戸時代(1659)
竣工・ 江戸末期(1886)
設計・施工・ 滝島河内(青梅市沢井)
構造・ 木造平屋建て 茅葺き 御師住宅 和5室
風呂・ 貸切 内湯1
料金・ 2食付き 8400円~ Pなし 麓にP1泊1台1800円
現在は16000円からになりCAFEも併設
昼食プランOK 宿泊ともに上なら予算に応じるそうです
見学・ 外観のみ 9-16時 無料
最終宿泊・ 2011.01 初詣
*東京都・有形文化財 (建物)
*TV東京 「アド街ック天国」出演 2011.06
*BS朝日 「百年名家」出演 2020.08
東京都西部、御岳山の標高800mにある御師集落の中にある宿坊です
「馬場家」は、戦国期に甲斐国を治めていた武田氏の重臣であった馬場美濃守の流れを汲む家柄(武田四天王の一人)と伝えられ、万治2年(1659)に死去した左衛門を初代とし、代々武蔵御嶽神社の御師を世襲しています
現存する家屋は、馬場家の10代当主駿河(1829~1905)が、幕末の慶応2年(1886)に、その寵愛する妻「茂よ」のために妻の実家である須藤家を模倣して建てられたものと伝えられています
その後、建物は、修理や改造などが部分的に行われ、現在に至っています
赤と黒のボーダーは漆塗り
時代劇に出て来そうな重厚な式台のある玄関
この建物の建築にあたった工匠は、「棟礼」に記された墨書銘などから、武蔵国多摩郡沢井村(現・青梅市沢井)に住んでいた滝島河内という人物だったことがわかります
現在、建物の内部は、御嶽神社に参詣する講中連(信者)のための客室や祭式の設備が整えられており、客室には書院造風の座敷飾り窓が施され、玄関構えとともに、御師住宅の完備した姿を良く留めています
幕末期の御師住宅を知る上で建築史上貴重な建物です
2020年現在、令和の若女将に代替わりをし、茶処も始めたので、気軽に中に入れるようになりました
この女将さんは、横浜出身の才色兼美の方で、現在の若御師さんが、参拝に来られた彼女に、かなり熱心にプロポーズをされて、ご結婚されたということです
英国で美術を学んだということもあり、英語も堪能で、外国人対応もOK
しっかり次の代の男子2人もおり、こちらもイケメンの予感です
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私が宿泊した際に内部を案内してもらったときの説明では、現在の客室のある左側の棟の一番左側にある「雪隠」、当時のWCが文化財の決め手となったというようなお話を聞いたような
当時の雪隠の様子がそのまま残っていて、大変貴重とのことで現在はもちろん使用できませんが、宿泊者や昼食プランの方は申し出れば見学可能だと思います
玄関の作りもまるで武家屋敷のような式台玄関で時代劇に出て来そうな感じで風格がありますよね
それにしても1886年という江戸の昔に、愛する奥様のためにその実家を模した家を建てるなんて素敵な旦那様ですね
奥様は相当、愛されていたのでしょうね
その建物が現在まで残り、受け継がれているところにその旦那さまの想いが代々伝わっているのかなあと思いました
現在までの古い建物を巡る12年の旅で、いくつかの古い文化財の建物に宿泊してきている私ですが、今のところ茅葺の現役の建物に泊まったのはここだけだと思います
しかもそれが東北とかでなくて、首都・東京というのが日本の首都の奥深さだなあと思いました
次は2011.01に実際に宿泊したときのレポートです