6月某日。
最新の文庫本を読了しました。
アキラとあきら(池井戸潤)
池井戸作品といえば、「銀行」「中小工場」「融資」。
今回の作品もそのキーワードがたっぷり含まれていました。
町工場の息子として生まれた瑛(あきら)と大企業社長の息子として生まれた彬(あきら)。
生い立ち、境遇はまったくことなる2人は産業中央銀行の同期として運命的な出会いをする。
天才として新入社員時代からその存在感を示した2人。そして、バンカーとして立たされる窮地に何度も立ち向かう。
2人の幼少時代からを描いた大作で池井戸作品ではあまり見られない登場人物の繋げ方も楽しめました。内容は、そのスタイルを全うするものでしたが、そもそもそれが魅力なので十分楽しめました。
「それにしても人生ってのはいろんなことが起きるもんだ」
まったくだ。だが、それに人は立ち向かっていかなければならない。果たして自分にそれだけの力と勇気があるのだろうか。
→歳をとった証拠でしょうか(笑)。単純な言葉にやられます。
羽根田のいう「人」が、果たして社会全体としての人を意味するのか、それとも取引先の経営者本人や従業員たちを意味するかは不明だが、人がすべての中心だという発想は、そのとき瑛の腹にすとんと落ちた。
→人と人とのガチンコ勝負だから面白い。
おススメです。
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