1月3日(火)。
栃木からの帰りの電車で、2017年、1発目の読了です。
だから荒野
だから荒野 (文春文庫) 842円 Amazon |
桐野夏生作品では初めて読んだのが「ハピネス」。
今回の「だから荒野」を読んで、桐野流とは何か、わかりやすく学ぶことが出来ました。
自分の誕生日に身勝手な家族から散々な仕打ちを受けた主婦・朋美。
そのまま車ですべてを投げ出して旅に出てしまう。
一方家族、特に夫の浩光は出て行った妻よりもそこに積んだゴルフバッグを心配する身勝手さなのだが…。
行く先々で好転するかと思えば、上手くいかない。
そんなことの繰り返しが妻・朋美と夫・浩光の目線展開で繰り広げられ、決して単純なハッピーエンドでもバッドエンドでもない、この毒々しさこそ桐野流なのだと感じました。
たまにほしくなる作家さんですね。
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