200通りの未来を観た男
※これは前ブログの過去記事(2019年06月13日)を加筆・修正して再録したものです
いまだかつてない勢いのオープニング成績をたたき出したものの、結局失速して『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』、『アバター』の記録越えはならなかった『アベンジャーズ/エンドゲーム』の興行成績ですが、別のところで新たな記録が誕生してました。
米のマーベルファン、『アベンジャーズ/エンドゲーム』110回観賞しギネス記録破る
https://www.afpbb.com/articles/-/3229623?cx_part=top_focus&cx_position=1
フロリダ在住の男性アグスティン・アラニスさんが『アベンジャーズ/エンドゲーム』を劇場で110回鑑賞し、去年『アベンジャーズ/インフィニティ―・ウォー』を劇場で103回観た、というアンソニー・ミッチェルさんの記録を更新し、まだ未公認だがギネス記録を更新することになる模様。
https://twitter.com/SinarOnline/status/1138962054025400320
ちなみに昨日(6月13日)の時点で114回目を観た様子。
https://twitter.com/agalanis17/status/1138996418285309952
こういう観た回数自慢はあんまり大したことなくない?だってただ観るだけじゃないか・・・と思ったりもするが、このアラニスさんが
「僕は1日10時間働き、平日は少なくとも6時間かけて2回エンドゲームを見ている」
という。1日10時間って、アメリカの社畜だったのか(何をしている人なんだろう?)。10時間も働いたら、僕なら食って風呂入って寝て終わりだね!その状況で記録達成とは、そら自慢してええわ。
ひょっとしたら114回のうち1回ぐらいはサノスが勝利するターンもあったのかも知れないしな!ドクター・ストレンジの1400万通りの中にこの勝利への道はあったのだろうか?
彼は最終的に200回を超える鑑賞を成し遂げ、ギネスに公式認定され、アベンジャーズシリーズの役者たちに会って写真まで撮れた!まさにアベンジャーズ・アッセンブル!
この記録が日本で報道されると、日本のダメなオタクたちが「俺はガルパン映画を50回見た!」とか言い出し始めてました。いや、回数負けてるし、そんなに見たって声優の渕上舞さんや茅野愛衣さんに会ったりできないでしょ!こいつキモイって言われるだけだよ!(オタク悲しすぎ。この差って何?)10時間働いて一日2回をガルパンに費やせるか?
2021年5月予定
5月の予定
5/8(土)
『アイドル十戒 無限列車編其の五』
場所:アワーズルーム
開場:18:30
出演:竹内義和 しばりやトーマス
アイドルさえいなければ悩むことはなかった人々の叫び
5/11(火)
『キネマサロン肥後橋』
場所:アワーズルーム
開場:19:00
出演:しばりやトーマス
カルトを研究する若人の会
5/17(月)
『マンデーナイトアワーズ』
場所:アワーズルーム
開場:19:30
出演:竹内義和 オートリーヌ しばりやトーマス
5/19(水)
『旧シネマパラダイス』
場所:アワーズルーム
開場:19:30
出演:しばりやトーマス
深夜にテレビで適当に合わせたチャンネルでやってた映画番組をそのまま最後までしまったような企画。今月はバリー・レヴィンソン監督のやらせ戦争の舞台裏を描く『ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ』。真相はこれだ!
5/20(木)
『スーパーヒーロートーク』
場所:なんば紅鶴
出演:にしね・ザ・タイガー 花鳥風月・緒形 ソエジマ隊員 しばりやトーマス
※配信の可能性アリ
5/22(土)
『僕の宗教へようこそ一三八教義~地下ニュースグランプリ2021年前半』
場所:なんば白鯨
開場:18:00
出演:しばりやトーマス アシスタント・トモ
コロナ過だろうがなんだろうが、事件は起きる!緊急事態宣言まったなしの事件簿マンボウ
5/30(日)『アニつるvol.24〜帰ってきた40over SP〜』
場所:なんば紅鶴
開演:15:30
全員40歳以上の狂鬼人間DJが集うアニソンパーティ
※大阪府の自粛要請如何によって人数制限で開催or配信になる可能性があります
※なんば白鯨、紅鶴のイベントは開演時間の変更がある場合がありますのでご了承ください
ビヨンド・ザ・マットのその後『ジェイク・ザ・スネークの復活』
プロレスラー、ジェイク・ロバーツのドキュメンタリー映画『ジェイク・ザ・スネークの復活』を観た。以前はNetflixで配信されていたが契約切れでラインナップから姿を消し、最近になってAmazon primeで鑑賞できるようになった。
ジェイクは70代半ばにデビューし日本ではラッシャー木村と戦ったベテランで当初はベビーフェイスだったが80年代からヒールに転向、ザ・スネークと名乗りWWFではペットの蛇を麻袋に怪奇レスラーとして名を馳せる。しかし酒とドラッグに溺れるようになった彼はインディの試合でベロベロに酔っぱらってリングに上がり(というか上がれてなかった)、30秒で負けるという大失態をやらかし、プライベートでも家族との不和などが取り沙汰され、リング界から消え去る。
そんなどん底に落ちぶれた彼を救おうとするのがDDPことダイヤモンド・ダラス・ペイジ。彼はジェイクの後輩レスラーでプロレスのイロハを教えてくれた兄貴分の更生を手助けしようとする。ペイジはプロレス引退後はヨガの教室を開いてワークアウトビデオを大ヒットさせている男だ。まず家族から離れて暮らしているジェイクに逢いにいくのだが、プロレスで一時代を築いた伝説の男とは思えないようなこじんまりとした家に住んでいる。目の前はハイウェイだし。酒とドラッグが止められずにブクブクに太っている男、これが伝説のジェイク“ザ・スネーク”ロバーツだっていうのか?
ジェイクはプロレスラーである父親に同じ道を目指したいといったら「お前には無理だ!」と冷たくあしらわれ、挙句義母からすさまじい折檻を受け続けた少年時代がトラウマになっていて、自分に自信が持てないでいる。「ずっと悪夢を見る・・・俺は小さい鳥なんだ」とリングで蛇を持ち出してた悪役とは思えないような弱弱しさ!そんなしょぼくれ老人のジェイクをペイジはスパルタ式トレーニングで改造する。膝が痛い、肩が上がらない(この時まだ50代だが、死にかけの爺さんにしか見えない)と弱音だらけの彼を少しずつ鍛え上げる。
だが深刻な依存症に蝕まれているジェイクのトレーニングは簡単にはいかない。止めたはずの酒に手を出し、ドラッグの禁断症状で常に気分は不安定。ペイジの元に同じく酒とドラッグに溺れて死にかけているスコット・ホール(WWEのレイザー・ラモン)が再起を目指してやってくるのだが、彼に薄くなった頭髪を笑われてすすり泣くシーンは笑っていいのかどうかもわからない。
プロレスラーという商売は常にボロボロだ。他のスポーツ、格闘技と違って技を避けないからだ。ボクシングにはガードやスウェーイングの技術があるがプロレスは相手の技を受けないといけない。さらに「魅せる」肉体づくりのために(もしくは痛み止めとして)使うステロイドでやはり体もボロボロになる。肉体を病んだら精神も病むことも多く、ジェイクみたいに過去のトラウマに囚われて傷を癒すために酒やドラッグに逃げるしかない。『ジェイク・ザ・スネークの復活』は弱音を吐けない男たちの姿がこれでもかと叩きつけられる。
そんな男たちの弱音を誰よりも知るペイジが支え、兄貴分の復活を助けようとする男の友情物語である。「悪いのはあんたじゃねえ、依存症なんだ!」というくだりに思わず涙。悪い人間はいません、悪い心とそれに負ける弱い人間がいるだけですっていわれてるみたいでしみじみする。
最近、腎臓を悪くして病院通いしている僕には他人事と思えません!みんな、健康は大事だぞ!
第41回ラジー賞発表。これが完全無欠の証拠だ!
米映画界の最高名誉と言われるアカデミー賞発表の目前に控えた現地で、最低映画の殿堂、ゴールデンラズベリー賞の発表が行われた。
日本向けの報道では有名スターのロバート・ダウニー・jrが主演した『ドクター・ドリトル』が最低リメイク、続編賞を受賞したことが大きく伝えられたが、作品賞はマイケル・ジェームズ・リンデル監督のドキュメンタリー『Absolute Proof』(完全無欠の証拠)。最低主演男優賞もこの映画に主演したリンデル氏が受賞した。
『Absolute Proof』は寝具メーカー、マイピロー社のCEO、リンデル氏が2020年の米大統領選ドナルド・トランプが敗北したのは投票システム、ドミニオンの不正や中国のサイバー攻撃によるものだとする主張をテレビ番組形式で様々な「専門家」へのインタビューを交え告発するドキュメンタリーである。
ミネソタ生まれのリンデル氏は実業家だったがコカインに溺れ、アルコール中毒になった90年代に破産し家も差し押さえられ、妻にも去られ、人生のどん底を経験する。2009年、神の啓示を受けた!と言い出したリンデル氏は酒を断ち切り、2004年には枕“マイピロー”の販売で再びミネソタを代表する実業家として返り咲く。
2016年、共和党大統領候補(当時)トランプと会ったリンデル氏は以後トランプの熱狂的な支持者となる。『Absolute Proof』は彼が2020年の大統領選挙における不正投票の証拠の数々を「関係者」へのインタビューで告発するのだが、そのほとんどは投票システム、ドミニオンの不正だとか、ネバダ州で州に在住していない人間が投票したり(投票日30日前に移住することは認められている)、故人が投票している(単に同名だっただけ)とか、中国のサイバー攻撃だとか、根拠のない陰謀論を周回遅れで繰り広げるだけ。どこが完全無欠の証拠なんじゃい!ラジー賞は同作を 「退屈で眠くなる2時間のフェイクニュース」 と評した。作品はリンデル氏自ら動画サイトにアップロードしたが、すぐ削除され、するとまた他のサイトにアップしてまた削除を繰り返している。
こんなの、日本で見ることもできないだろうな、と思ってたらニコニコ動画のユーザーが字幕付きでアップロードしていたので見てみたが、15分で眠くなった。リンデル氏のマイピロー同様、快眠(魘されて悪夢を見るかもしれないが)には最高だ。
リンデル氏は現在も懲りずに不正投票を主張していて、Twitterのアカウントを停止されたり、大手小売店からマイピローの取り扱いを停止されたりと窮地に陥っているが懲りずに「シリコンバレーからの不買運動を恐れている!」と叫んでいる。誰も相手にしていないけど。不正は許さないという正義の使徒リンデル氏だが、オレアンドリンという植物成分がコロナウィルスに効く!とこれまた根拠のない宣伝をし、オレアンドリンを製造している会社の役員に納まっていたことが判明し。CNNのアンカーマン、 アンダーソン・クーパー から「いんちき薬のセールスマン」呼ばわりされたのであった。陰謀だのなんだの言ってるやつってそんなんばっかりだな!
次回もドンソクと地獄に付き合ってもらう『神と共に 第一章:罪と罰』
※これは前ブログの過去記事(2019年06月06日)の再録です

消防士のジャホン(『猟奇的な彼女』の彼氏役、チャ・テフン)は火災現場で逃げ遅れた子供を助けるべく、窓ガラスを突き破って外へ飛び出す!そのまま真っ逆さまに転落―っておい、これどう考えてもお前も抱きかかえてる子供も助からない高さなんだけど!一応、ジャホンが真下になって子供は無事助かるんだけど、あわれジャホンは絶命。
その場に現れた3人の使者。冥界のスーパー弁護士、カンニム(『ベルリン・ファイル』『テロ、ライブ』『暗殺』『お嬢さん』などのヒット作に次々出演する韓国映画界のトップスター、ハ・ジョンウ)、その補助弁護士ドクチュン(キム・ヒャンギ)、ボディガードのヘウォンメク(チュ・ジフン)。
彼らはジャホンに死人は49日間で7つの地獄を巡り、7つの裁判所で生前に犯した罪について裁きを受け、7つの裁判所で無罪を勝ち取れば生まれ変わることができると説明する。ジャホンは滅多にいない“貴人”(善行を積んで徳の高い人物)で、間違いなく7つの地獄で無罪となれるだろう、と3人は大喜び。カンニムは1000年間で47人の無罪を勝ち取った男で、49人を無罪にすることができれば彼も人として生まれ変わることができる。現世に難病を患っている母親と貧しいながら弁護士になることを目指している弟スホン(キム・ドンウク)を残しているジャホンはせめて母親に一目会いたいと地獄の旅を続ける。
地獄ではどうしてもジャホンを地獄送りにしようとする意地悪な裁判官があの手この手でジャホンの罪をほじくり返す。殺人地獄では災害現場でジャホンが同僚を助けようとせずに見捨てた罪が裁かれる。あわてず騒がずカンニムはジャホンがその現場で8人の人間を救って疲労困憊しており、同僚の死の責任まで負わせるのは酷だと地獄の大王に異議を申し立てる。その主張が採用されてジャホンは無罪を勝ち取る。こんな感じで彼らは地獄の裁判所の戦いを勝ち抜いていく。
しかし裁判では貴人とされたジャホンの意外な過去が判明していき、ジャホンは罪人なのでは?という疑惑が持ち上がり、さらに旅の途中では怨霊たちに襲われる。カンニムらは剣を手に大立ち回りを演じ、ド派手なアクションをみせて大活躍!ジャホンの血縁者が怨霊となって襲ってきたのでは?と考えたカンニムは現世に戻って原因を探ることに。すると徴兵された弟スホンが事故に巻き込まれた上に謀略によって脱走兵とされ、死体は密かに隠されていたことが判明。
一方、冥界で裁判を続けるドクチュンらはジャホンが病気の母親を殺そうとしていたという疑いをかけられてしまう。最後の天輪地獄ですべてをひっくり返さなければジャホンもカンニムらも蘇ることはできない。もっとも厳格な天輪地獄の大王は『新しき世界』の潜入捜査官・ジャソンを演じたイ・ジョンジェ!大王の前でジャホンは無罪を勝ち取ることができるだろうか?
死人が地獄めぐりの旅を経て、生き返りを果たそうとするというお話の間に地獄の裁判バトルがあり、怨霊たちとのVFXを駆使したスペクタクル・アクションがあり、現世で弟スホンの死を巡るミステリーがあり、ジャホンの涙なしでは語れない家族愛の物語があるという、あれもこれも、と盛りだくさんの要素があり(この辺の贅沢さが韓国映画だなあ)、それらが綿密につながっている脚本の力に圧倒される。
やもするとしみったれた説教話に陥りそうなところを圧倒的なエンターテイメントとして完成させてしまうのが、さすがは韓国映画といったところ。ジョンウやジフンの信用のおけないキャラクターや、地獄に咲いた一輪の花のごとくキュートな(だが頼りない)ヒャンギといった役者陣の演技も見どころ。
監督はあのゴリラがプロ野球をする怪作『ミスターGO!』のキム・ヨンファで荒唐無稽な話をきっちりまとめたその手腕はいまだ健在だった。
そしてこれは第一章なので第二章がある!続編ではカンニムら冥界の使者の過去が語られ、重要な役どころとしてあのマ・ドンソク兄貴が登場!次回もドンソクと地獄に付き合ってもらう。




