しばりやトーマスの斜陽産業・続 -41ページ目

このまま読み切りじゃ終われない!『このままモブじゃ終われない!』

 今月のまんがタイムきららキャラット12月号に『死神ドットコム』の優しい内臓先生が帰還。2話同時掲載のこのままモブじゃ終われない!だ。

 ナイスバディ(死語)で巨乳、歩くフェロモン、その上成績優秀というエリートサキュバスのピコは漫画家になる夢をかなえるために魔界から人間界に降臨。

 しかしあまりにドヘタすぎる絵と少女漫画誌なのにエロすぎる内容の漫画ばかり描いて26歳(人間年齢で)にしてデビュー作すら載らない漫画浪人。担当編集をサキュバスのフェロモンで無理やりつなぎ止めるも「本当は漫画の力でつなぎ留めたいのに・・・」と苦悩の日々。

 サキュバスの時はまるで漫画の主人公のように何をやっても上手くいってたのに、人間界ではモブ以下の存在。そんなピコのフォロワー41人しかいないツミッター(SNS)に突如フォロワー90000万人の大物からフォローが来た!それは元同級生のコモナからだった。

 コモナはコモモモモのPNでヒット作を連発する人気漫画家で、漫画賞を取りまくってるJK作家の貴理虎を一番弟子に雇っている。かつて同じ漫画家を目指す同士として、というより上から目線で接していたコモナに差をつけられてしまい愕然とするピコ。

 コモナは新作のテーマは「Hな漫画」なので、サキュバスのフェロモン出しまくりなピコを雇いたいのだ。アシスタントとしての技術は全く求められていなかったことに傷つくも、売れてる大先生の下にいれば漫画の仕事を回してもらえるかも、と淡い期待を抱くピコはプライドをかなぐり捨ててドスケベボディを見せまくるのであった。

 

最近のきららはなんだかサキュバスものにご執心で(フォワードに連載中の『サキュバスイッチ』とか)流行らせようとしているのか?過去にはMAXで読み切りから連載に昇格した『サキュバスなんてもうこりごり!』ってのがあった。毎回ハンターハンターの原稿みたいなラフ画で不安だったけど、たった4回分で休載となった。

 

最後となった2022年9月号掲載の4回目でこんなんですよ

 

 翌月号からは休載の告知が出たが、2023年3月号からは告知もなくなり、フェイドアウト。どう考えてもアンケートの人気とか、それ以外の理由で消えていったとしか思えない。こんな黒歴史があるので、きららでサキュバスものはもうこりごり!と思ったのだが、『このモブ~』は前作の『死神ドットコム』同様、作者の性癖が炸裂していて面白い。

 コモナは自宅にピコの等身大人形やグッズをしまい込んでいる部屋をつくっていて、ピコを呼んだのもかつてサキュバスエリートだった彼女がド底辺の生活に落ちぶれているのを見てゾクゾクする性癖を持つド変態だったのだ。

 

 このピコーコモナー貴理虎の関係は『死神ドットコム』のタマーこだまーメルメル(もしくはミライ)の関係に似ている。ちなみにさりげなく(?)タマとメルメルが出ていました。

 前作から大きく作風を変えてこなかったのが『死神ドットコム』ファンからすると嬉しい。

ド底辺の生活を余儀なくされるクズたちの生きざまを愛情を持って見守る作風

 なのでドキドキ☆ビジュアルなきららのコンセプトに真っ向から対峙する反逆児的存在として支持したい。

 

 そして『このモブ』は2号連続掲載のゲストなので、アンケート次第によっては連作昇格もありえる。ゲストから連載を勝ち取った『死神ドットコム』のように立ち上がれ!サキュバスの能力で連載は決まらないのが残念だ。このまま読み切りじゃ終われない!

 

 

 

背表紙に優しい内臓先生の漫画が載ってるぞ

2023年11月告知

11月予定

 

11/6(月) 

『大阪おもしろマップ深大阪地獄絵図〜むっくさん送別会収監直前スペシャル〜』

open 19:15 / start 19:30 / ¥1,800-(1drink別) / 配信¥1,300-

出演: 射導送水(さばラジオ)、B・カシワギ(青春あるでひど)、縛りやトーマス(映画面白コメンテイター)

 

11/7 (火)

『スーパーヒーロートーク』

場所:なんば紅鶴 

開場:21:00

料金:¥1000(1d別)

出演:にしね・ザ・タイガー ソエジマ隊員 しばりやトーマス

 

11/11(土)

『アイドル十戒 デッド・レコニング5』

場所:アワーズルーム 開演:19:00 

料金:¥1500(1d別)

出演:竹内義和 しばりやトーマス

 

サイキック青年団をやっていた人と聞いていた人のアイドルの悲しい思い出話

 

11/12(日)

 『僕の宗教へようこそ一六八~だいすき!アニメ』

場所:アワーズルーム 開演:19:00 料金:¥1000+1D別

出演:しばりやトーマス アシスタント・トモ

 

今季のアニメ話題とまんがタイムきらら

 

11/21(火)

『旧シネマパラダイス』

会場:アワーズルーム 

開演:20:00 

料金:¥500+1d別

解説:しばりやトーマス

 

カルトを研究する若人の会。今回のテーマは当日発表です。

 

 

11/26(日)

『アニつる vol.28〜40over SP〜』

会場:なんば紅鶴

開演:15:00 料金:1,500円(1D別)

 

原曲系アニソンDJイベント。ひとり闇を仰ぐヤツらが大集合

 


11/28(火)

『キネマサロン肥後橋』

会場:アワーズルーム

開演:19:30 ¥500+1d別

解説:しばりやトーマス

※終了後にYouTube収録アリ

 

深夜の映画番組風の映画研究会。今月のテーマは当日発表です。

声なき者たちの慟哭『次元大介』

 モンキー・パンチのコミック『ルパン三世』のキャラクター、次元大介を主役にした実写スピンオフ。2014年の微妙な出来の実写版で次元を演じた玉山鉄二がそのままスライド登板。

 次元といえば軟派(っぽく見える)で口数の多いルパンに比べて寡黙なキャラだから、主役と対比して際立つ相棒キャラになるわけで、次元をひとり主役に据えただけならただセリフも少なく退屈な時間が流れるだけだ。そこでこのスピンオフは次元が成り行き上守ることになる少女が登場する。この少女が悲惨な体験をした結果、口が利けない。寡黙な主役のとなりにしゃべらないキャラを置いてどうするんだ・・・と最初は思った。

 

 物語は世界一の早撃ちガンマンである次元があろうことがターゲットを一発で仕留めそこなってしまう。腕前が落ちたのか、それとも相棒のコンバット・マグナムの不調か?

 次元は裏社会で世界一の腕を持つという老ガンスミス(銃職人)、矢口千春(草笛光子)の元を訪れる。千春は「自分の相棒の声をもっと聞いてやりな」と銃を突き返す。千春は元時計職人だったが、女だからという理由でその世界を追われ、行き場をなくしたワルどもが屯する吹き溜まりの町、泥魚街のボスに雇われ仕方なくガンスミスとして腕を奮っていた。

 千春の表の顔である時計店に少女オト(真木ことか)がやってきて壊れた腕時計を持ってくる。それはかつて千春が復讐のために銃をくれと頼まれるが断った女の持ち物だ。女の住処に少女を連れ帰るよう頼まれた次元はただでさえ口が利けないオトに戸惑うばかり。

 家で女は無残に殺されており、オトをそのまま連れ帰ることに。泥魚街を新たに取り仕切るボス、アデル(真木よう子)が付け狙う少女を守るために次元は奔走することに・・・

 

 この作品は「声」を奪われたものたちの物語だ。オトは悲惨な体験を目の当たりにしたことで声を挙げられなくなってしまう。ガンスミスの千春は男社会の中で女というだけで声を挙げることができず、夢を奪われる(演じた草笛のベテラン演技も見もの)。アデルは虐待され声と片足を失う(車いすに乗ったまま片輪走行で敵を射殺する真木よう子のシューティングはめちゃくちゃカッコいい)。声は電子音声だ。アデルのボディーガード、川島(永瀬正敏)は泥魚街でコールガールに身を落とした恋人、瑠璃(さとうほなみ)のためにダーティーなビジネスに足を突っ込む。

 

 声なき人間たちの中で最も寡黙な男、次元は自分の相棒である銃の声が聞こえないというのだから徹底している。

 

 アニメなら世界のどこかにある町という設定はいくらでも可能だが、邦画実写では予算の都合上、日本で撮るしかない。冒頭にはメキシコだのなんだのと字幕だけで処理されたロケ地を経て、「日本にいるガンスミスの元に会いに行く」という苦肉の策のもと、アウトローが跋扈する泥魚街という無国籍風の街を設定。『探偵はBARにいる』シリーズで日本国内のハードボイルド・アクションをものにした橋本一監督、かなり健闘したのではないかと。

 後半のスローモーションを多用した近接戦闘のガン・アクションはまだまだ改善の余地(コンバット・マグナムなのになぜ接近戦を挑むのかという疑問)があるものの、単なるアニメ実写の企画もので終わらせずに独自性を出そうとしているのは推せる。

 

 続編を想定している(単なるファンサービスかもしれないけど)ラストシーンを見る限り、続きに期待していいかも。

 

 

 

 

DCなのにマーベルのキャラで説明される『ブルービートル』

 DCコミックスの漫画の実写『ブルービートル』日本での劇場公開はなくなった。11月29日にデジタル販売、12月20日にレンタル配信、ソフト販売と続く。

 

 

 本国では1位を独占していた『バービー』の牙城を破って首位スタートし、ロッテントマトでは観客評価91%(現在は92%)、評論家評価が78%というスコア。観客評価90%越えは『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』以来なので、かなりの高評価だ。

 ・・・で、ありながらオープニング成績はDC映画中最低の約2500万ドル(コロナ禍の影響を受けた『ワンダーウーマン1984』を除く)で、年末の『アクアマン/失われた王国』(日本では来年1月公開)で一旦完結する『DCエクステンデッド・ユニバース』のフィナーレにつなげる作品として少々寂しい興行になった。

 

  日本でもこの影響をモロに食らった形となった。タイトル自体の知名度の低さ、主要のキャスト、スタッフをラテン系で固めた(ラテン系のヒーローの話だから)作品だけに日本では馴染まないのか・・・

 

 そういうのはあくまで受け取る側の問題だから金髪碧眼のスーパーヒーローが好きな人はそっちをどうぞ、でいいのだが、売り出す側が「ラテン系のスーパーヒーローなんかどうせ日本人には受けないから、劇場でやるほどでもないや」と思ってるんなら話は別だ。

 以下はAmazonの商品説明に書かれた文章だ。

 

・スーパーヒーロー映画ならではの興奮必須のガジェット&圧巻のアクションシーンが盛りだくさん
本作は最強&最先端アーマースーツを身に着けることから、観ててワクワクするような新ガジェットが満載!

変身シーンはマーベル映画『ヴェノム』を想起させアーマースーツ時は『スパイダーマン』『アイアンマン』彷彿とさせる正に王道のスーパーヒーロー映画

 

 

 おい!これDCの映画なのに、なんでマーベルのキャラクターの説明が入ってるんじゃい!彷彿とさせたらいかんでしょうが。

 

 ワーナー・ブラザース・ジャパンのサイトにはそんな文章はないのに。Amazon側が勝手に書くわけないから、ワーナー・ジャパンが書いた文章じゃないの?それでコレって・・・

 日本で馴染みのないキャラクターを説明するのに、他の会社の作品とはいえ既存のスーパーヒーロー作品を使って説明しなきゃならなかったのでしょうが、それにしてもこれはないよなぁ・・・

 作品自体はたぶん面白いはずなので、売れてください。

身に覚えのない盗用とリアル犬神明

 『美少女戦士セーラームーン』シリーズや『少女革命ウテナ』『輪るピングドラム』などで知られる幾原邦彦監督が身に覚えのない盗作疑惑をかけられ、訴訟を起こす羽目になったと聞いて驚いた。

 

 

 

>送り主は、声優でイラストレーターを名乗る女性。幾原さんとバンドを組んだアニメ関係者が、幾原さんのアニメに登場するキャラクターのイラストをツイッターに投稿したところ、女性から「自分の絵のトレース(なぞり書き)で、著作権の侵害に当たる」と指摘された。

 幾原さんはイラストと、女性が送ってきた絵と見比べた上で、「全く一致していない」と取り合わなかった。ただ、沈黙は女性の行動をどんどんエスカレートさせたという。

 

>女性は幾原さんが謝罪をしないことを「名誉毀損(きそん)」「侮辱」だと主張した。幾原さんの仕事先である大手出版社やレコード会社、アニメ会社、芸能事務所、イラスト画家のところには、女性から次々とメールが届いた

 

>23年8月30日、訴訟の本人尋問では「この裁判の結末は多くの仕事仲間が注目している。(同じような迷惑行為は)今でも多く行われている。どうか厳正な判断をお願いしたい」と訴えた。

 これに対して、女性は10月4日の本人尋問で、「私の作品を勝手に使われた。著作権者である私に対する名誉毀損です」とこれまでの考えを繰り返した

 

 京都アニメーション放火事件の後ではこの手の話はもう、笑えないところにきている。「勝手にパクられた」話は枚挙にいとまがない。この話題でソード・アート・オンラインの作者が自分にもパクり疑惑がかけられたことや、田中芳樹事務所の安達裕章氏が

「『創竜伝』は田中芳樹に私が電波を送って書かせている小説だが、最近、田中が電波通りに書かないので私が書く」

 という手紙が来たことを明かしている。

 

 田中先生が作品の中で弄りそうな話だ。最近のウルトラシリーズのデザインをやっている後藤正行氏の元には勝手に怪獣のデザインやウルトラシリーズのアイデアを送り付けてくる人がいるので、後々のトラブルを防ぐために「送ってこないでくれ」と注意喚起していた。そりゃ、絶対パクっただのなんだの、いうやつ出てくるよなあ。

 

 この一件も、京アニ放火事件の容疑者のように、メンヘラ系の誇大妄想とする意見が多く聞かれるが、そんな連中でもかなわない本物のイカレポンチがかつて存在していた。平井和正の“リアル犬神明”騒動だ。

 

『8マン』『幻魔大戦』の原作で知られる作家、平井和正には獣人の犬神明を主人公にした『ウルフガイ』シリーズという作品があるのだが、ある日、「俺が犬神明だ!」と名乗る47歳のオッサン(!)が現れた。

 作者の前に「俺があんたの描いた主人公だ」と主張する人間が現れたのだ。そして平井和正はその男と対談した!どういうこと?わけがわからん!

 

 

詳しくはこちらで

 

これに比べたら小説をパクっただの、イラストをトレースしたとか、小さい小さい。君らはリアル犬神明の前には首を垂れるしかない

 

 この女性も自分をウテナだと言い張って幾原監督の前で絶対運命黙示録、踊ってた方がよかった?ってよくないよ!