
1枚目のカード:吊るしは狭い枠の中に収まって、手を後ろに組み、左足は吊るされて動きのない状態です。
2枚目のカード:神の家は、塔の中から外へと人が出てきている様子が描かれています。
共通しているのは、2枚とも人物が逆さになっているところですね。なので「逆」というのはひとつのキーワードになります。
2枚のカードを連携して読むとき、共通するシンボル(シンクロニシティ)は意味が強調されます。
ここからまた別のイメージを膨らませていきます。連携を読むときに決まった形があるわけではないので、自由に想像します。
例えば人体では、皮膚が外界との境界線になります。口から食道、胃、腸、肛門は管のようになっていて、皮膚とひとつながり。
この2枚の組み合わせだと、吊るしが口〜肛門の管で、神の家が肉体の外側、外界との境界線というイメージが浮かびます。(塔が管になっていて、中身が吊るし)
内側と外側がつながっています。トーラス構造ですね。
ここでは質問を立てていないためやや抽象的ですが、循環とか、精神と肉体のバランスといったことが思い浮かびます。
また、この順番であれば、自分の中にある深い想い、あたためてきたものを外へと打ち出す、解放すると読んだり、健康に関することなら消化器系かな?とも読めます。
カードを展開するときはたいてい”問い”があるでしょうから、実践ではそこから具体的な言葉に落とし込んでいきましょう
逆の順番だった場合、人がひっくり返るくらいに衝撃的な出来事が現実に起こった(神の家)けれど、そのことを受け入れられなくて、消化(吊るし:胃袋みたい)できなくて辛い、と読むことも可能です。
例えば失恋なら、相手を悪者にして忘れようとしたり、他の人を見つけてごまかそうとしたりせず、そこから何を知る必要があるのか、ひとりの時間をしっかりとって悲しんであげましょう、とか、そこに気づくべき何かがあるよ、と伝えてきているのかもしれません。どう読むかは、クライエントとの共同作業となります。
映っているのはクライエントのこころの像です。ただカードを記号的に読むのではなく、そこから読みとるものは、魂にとって癒しとなるものであるべきだと考えています。タロットリーダーはそれを一緒に探す役目ですね