あの人が割と頻繁に合コンに参加してると聞いた時は正直驚いた。
…あの人は今でも「先生」のことが好きで忘れられないんだとばかり思っていたから…。
ただ、よくよく話を聞いてみると、あの人の「合コン」っていうのは、他校の奴らと面白おかしく親睦を深めるって意味合いの方が強いんだと感じた。
…まあ…多少出会いを求める気持ちはあるんだろうけど…。
今までの相手の中にはあの人を本気で気に入った奴も絶対にいたはずだ。
…あの人は世間一般から見てもかなり可愛い方だから。
色々と突拍子もないことばかりやらかす女子力皆無の人だけど…。まあ逆にあの人に溢れんばかりの女子力と計算し尽くされたあざとさがあってもそれはそれで俺が戸惑う……。
あの人の"理想の王子様"とやらが目の前に現れたら、俺の出る幕はもうどこにもないんだろうな。
ルイ(待っていても王子様はやってこない…か…)
ルイ(言ってくれるよなー…あの人も…)
タクト「本当にそこまで似てんのかぁー?その今日急遽来ることになったって奴…」
ルカ「あんたは顔見てないからピンとこないでしょうけどほんっとうによく似てんのよ!!」
タクト「…っていうかお前そのカッコ気合い入りすぎじゃね?」
ルカ「何言ってんのよ!!合コンでしょ!?自分を最大限にアピールしなくてどーすんのよ!!」
ルカ「あんたも見たら絶対ビックリするんだから!」
タクト「先生ほどのイケメンなんか俺これまで見たことねーぞ?」
ルカ「エレナだって最初の頃言ってたじゃない!!先生にそっくりな子がうちの高校に入ってきたって!!」
タクト「…まあ…確かにそー言ってたけど…」
ルイ「あの……今日ここで集まりがあるって聞いてきたんですけど」
タクト「あ!こっち!こっち!……って…」
タクト「先生!!!」
ルイ「は?」
ルカ「ね!ね!ね!!言った通りだったでしょ!!?」
タクト「おいおいおい!!マジか!!」
ルイ「…あの……」
タクト「せ、先生ーーっ!!な、何で俺たちを残していっちまったんですかあぁああーっ!!」
ルカ「な、泣くんじゃないわよ!!せ、先生だって…私たちのことが心残りだったはずよーっ!!」
おーい!おいおい!!おーいおいおい!!!
ルイ「…あの…その先生って人…ひょっとしてもう故人だったりします?」
※故人ではない。
エレナ「あ!ルイルイ!こっちこっち…ってルカちゃん!?タクトくんどうしたの!?」
ノエル「今日、急遽参加することになったのってルイくんだったんだ!!」
エレナ「ノエルちゃんルイルイのこと知ってるっけ?」
ノエル「ミスコンにエントリーしてたじゃない!!」
ノエル「これは俄然やる気が出てきたわー!!」
タクト「男子側の幹事のタクトでーす!よろしくー!!」
リキ「リキって言います!今日、スッゴイ楽しみにしてました🎵」
エイジ「エイジです。今日の幹事のタクト先輩の中学の時の後輩です」
ルイ「ルイです。…よろしくお願いします」
エレナ「女子側の幹事のエレナですっ🎵今日はよろしくっ✨」
ルカ「ルカです!合コンに参加するのは初めてで…✨よろしくお願いしまーすっ!」
リカ「リカです!仲良くしてくださーい🎵」
ノエル「ノエルですっ❤️今日楽しみにしてました❤️よろしくお願いします❤️」
ルイ(…合コンって考えたら何話したらいいんだ?そもそも俺、他の人たちに興味ないしな…。まあそのあたりは幹事がうまくやるか……)
ーー合コン開始から1時間経過ー
エイジ グスッグス「ぼ、ぼかぁーねー!もう…もう弄ばれるのは嫌なんだよおおぉおお!!」
リカ「ずっと俺の側にいろ…。お前に拒否権ねぇかんなって…バッカじゃねーの?って感じよねー!アレはイケメンのみが許されるワードだっちゅーの!」
ルカ「わかるわかるーっ!!フツメンからのブサメンが言ってもキモイだけだよねー!」
タクト「俺…今日ちょっと前髪の調子が悪くてよー…いつもよりうねってんだよな…」
リキ「…気になるのは前髪だけ?」
エレナ「あたしね!今まで牛タンって牛1頭につき1枚しか取れないって思ってたの!そしたら「牛の大きさ考えてからモノ言え」って言われちゃって!でもあたしだけじゃないよね!?そう思ってたのってーーー」
リカ「あ!すいませーん!!ベアソーダおかわりくださーい!!」
ルカ「ねえ!そっち唐揚げ食べないなら私たち食べていい?」
エレナ「これおいしーっ!!」
ルイ「…あの… ちょっといいっすか?」
エレナ「?どうしたの?ルイルイ」
ルイ「先輩らの合コンって…いつもこんななんすか?」
エレナ「え??こんなのって?」
ルイ「皆酒でも入ってんのかってくらいグダングダンじゃないっすか…。いいんですか?こんなんで」
エレナ「いいのよ〜🎵だって皆楽しそうじゃない🎵」
ルイ(本当にいいのか?コレ……)
リキ「エレナちゃん達は休みの日とか何してるの?」
ノエル「休みの日か〜…ピラティスとか…ヨガのレッスンかな?あと岩盤浴とかが好きでよく行くの❤️」
ルカ「私は1人カラオケ🎵」
リカ「私はカフェ巡り🎵最近お気に入りの場所ができてーーー」
エレナ「あたしはねー!!道場で稽古したり近所のスーパー銭湯に行ったりしてねー!!」
リキ「皆それぞれ楽しそうだねー」
リカ「リキくんは?」
リキ「オレはねーーー」
ルイ「…………」
エイジ「稽古って言ったら…タクト先輩まだ合気道続けてるんですか?」
タクト「あたぼーよ!厳しく扱かれてるぜー!」
ルカ「あたし達の代で今でも残ってるのって何気にあんただけなのよねー」
エレナ「マオも辞めちゃったもんね」
ルカ「あれ意外だったわよねー!マオくん絶対続けると思ってた!」
ルカ「1番ドベだったあんたが残るなんてあの当時は思いもしなかったわ」
タクト「俺は色々粘り強いかんな!」
ルイ「…粘り強い……」
エレナ「?ルイルイ?何か言った?」
ルイ「…いえ…別に」
to be continued
お話を読む上でご参照ください✨✨
…さて…このお話で初めて出てきたエレナちゃんの合気道の道場仲間のタクト君…。正式にお披露目するのはこれが初ですが…
私はシレッと彼を以前から、さもいましたよ?的な感じで登場させています。
…それがこちら!
…ここで彼を以前からのお仲間として登場させています…。
そう…私ショコラミントプリンの別名は
過去改竄の奇術師!!
※ショコラミントの妹には「さいっあくだな!」と、言われています…。ゲヘヘ…。
ルカちゃん、タクト君の言う「先生」も、こちらに登場しているので「?あれ?誰だ?」と、なりましたらこちらもご参照ください🙇♀️
あまり内容は変えていませんが、少しだけ加筆を加えています。
最近はまたまた忙しくなってきて…なかなか皆様のブログを拝見できていませんが、ちょこちょこ覗きに伺いたいと思っております🙇♀️