木津川駅【大阪府】(南海汐見橋線。2023年訪問)   | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】シリーズは、
大阪府大阪市西成区北西部の、運河でもある木津川にほど近い倉庫街に位置する南海高野線(汐見橋~岸里玉出間の通称:汐見橋線)の駅で、乗降客が大阪市内で最も少ない駅であり、駅への進入路も分かりにくいことから、「大都会の中の秘境駅」とも呼ばれている、
木津川駅 (きづがわえき。KIZUGAWA Station) です。  
  
  
駅名  
木津川駅 (NK 06-3)  
 
所在地  
大阪府大阪市西成区   
 
乗車可能路線  
南海電気鉄道:高野線【通称:汐見橋線】    
 
隣の駅  
岸里玉出方……津守駅  
汐見橋方………芦原町駅  
 
訪問・撮影時  
2023年3月  
 
 
駅概要 (2023年10月現在)   
駅形態……………地平駅(1900年開業)。
駅舎………………上りホームの汐見橋方(北)に平屋建てのレトロな駅舎あり。
出入口……………西側のみ。東からは駅のすぐ北にある踏切を渡って西側へ。
バリアフリー……×(構内踏切に階段しかないため。
           車いすの場合は事前に南海電気鉄道へ連絡を)。
点字ブロック……駅出入口~改札~ホーム間に設置。
駅前広場…………△(自動車進入不可。
          最寄のバス停は約400m南東の新なにわ筋沿いにあります)。
 
 

木津川駅は、木津川東岸に延びる道路から東へ分岐する路地を入った奥にあります。
写真は東を望む。奥に木津川駅があるのですが、分かりづらいです…。
 
 

路地を進むとバリケードがあり、その先に木津川駅舎が見えます。北東を望む。
 
 


駅舎です。北東を望む。
戦前の1940年に建てられたレトロな平屋建てで、今も使用され続けています。
おそらく鉄筋コンクリート製かと思います。
駅舎出入口に段差はありませんが、木津川駅はバリアフリー非対応です。
駅前広場がありますが、バリケードにより自動車は進入できません。
駅舎の左脇からは駅東側へ抜けられます(後述)。
 
 

駅前です。西を望む。右手に駅舎があります。
駅前(西側)は倉庫街で、民家や商店は見られません。
倉庫街もマイカー通勤の人が多いのか、木津川駅の乗降客は少なく、大阪市内最少です(2019年時点で141人)。
写真奥で駅前道路は木津川東岸道路に突き当たります。
突き当たりの先を木津川が北から南へ流れています。
 
 

突き当たりより北を望む。右手に木津川駅があります。左を木津川が流れています。
倉庫街になっています。訪問が土曜日だったので、車の往来や人通りが少なかったです。
 
 

突き当たりより南を望む。左手に木津川駅があります。右を木津川が流れています。
こちらも倉庫街です。
前方には阪神高速17号西大阪線と国道43号の高架橋が見えます。汐見橋線と木津川を渡っています。



突き当たりより西を望む。後方に木津川駅があります。
奥に見える大きな倉庫の手前を、木津川が右から左へ流れています。
木津川は運河にもなっており、今も昔ほどではないものの船舶が入ってきています。
そのため、木津川を渡る橋は船をかわすために高度が必要になり、前述の阪神高速・国道43号のように高い橋しか架けられませんので、橋梁の数が少ないです。
 
 

駅舎の左脇からは東へ路地が延びており、駅北側の踏切に通じています。
この路地は自動車進入不可です。
北東を望む。
 
 

駅北側の踏切に着きました。東を望む。
この踏切を渡れば駅東側から木津川駅を利用できます。
駅東側は町工場や倉庫が混在した住宅街で、商店は見られません。
そこそこ人口があるはずなのですが、汐見橋線の利便性が悪いため、利用が低迷しているようです。
また、約850m北東に大阪環状線芦原橋駅が、約1.1km東に大阪環状線大和路線の今宮駅があるため、そちらに人が流れている可能性もあります。
 
 

駅北側の踏切より駅舎を望む。南を向いて撮影。
正面にある駅舎の右側を通り抜けると改札口に到達します。
 
 


改札口です。東を望む。
 
駅員配置………無人駅(改札内外にインターホンあり)。
自動改札機……あり(2通路)。
ICカード………利用可能(『PiTaPa』エリア内。
       交通系ICカード全国相互利用サービスの各種カードもOK)。
幅広通路………あり(窓口跡に面した左側通路。点字ブロック設置)。  
有人通路………×(無人駅のため。窓口跡に面した左側がインターホン対応通路)。
窓口……………なし(改札窓口はシャッターで閉鎖され、出札窓口は板で塞がれています)。
自動券売機……あり(改札口の右手前。ICチャージ不可)。
自動精算機……なし(ICカードチャージ機のみ設置。紙のきっぷでの乗越はインターホンへ)。
トイレ…………改札内コンコース(多機能トイレなし)。 
改札外設備……乗車駅証明書発行機(右側にあります)。 
改札内設備……きっぷ集札箱。 
売店……………なし(駅構内に飲料自動販売機すらありません)。  
コンビニ………なし(最寄店舗は約850m東の「ローソン」)。
 
乗車時、ICカード残高不足の場合はインターホンで問い合わせて下さい。
もしかしたら改札内のチャージ機を利用できるかもしれません(無理かもしれませんが)。
 
 

そして改札を通ると構内踏切に差し掛かりますが、2段の階段を下りることになります。
ここにスロープがありませんので、木津川駅はバリアフリー非対応です。
構内踏切では貨物側線跡と、汐見橋方面上り線を渡ります。
 
 

構内踏切を渡って右のスロープを登ると、ホームに到達します。
 
 

構内踏切より駅舎方を望む。西を向いて撮影。
踏切の駅舎側は階段になっています。

側線は左側で途切れています。
 
 

改札内より改札口を撮影。
窓口跡にインターホンときっぷ集札箱があります。
左にチャージ機があり、右に男女共用のトイレがあります。
 
 

吊下式駅名標です。今は非電照式と思われます。
南海の標準デザインで、多国語表記となっています。
駅ナンバリング「NK 06-3」も併記されています。
南海は支線にハイフン付きの駅番号を付与していますが、「NK 06」は岸里玉出駅です。
汐見橋線の駅番号は岸里玉出駅から分岐する支線として番号を振っていますが、万が一のことがあっても南海本線の駅番号に影響がない付番方法と言えます。
下部の広告スペースは空欄です。
駅名標下端部は低くなっているため、頭をぶつけないよう警戒色のテープが貼られています。
 
 




駅構造……地平駅(北東~南西方向)。
配線………島式ホーム1面2線。
 
番線は付与されていません。
左側(東)は下り岸里玉出方面ホーム、右側(西)は上り汐見橋方面ホームです。
 
ホーム有効長……約60m(17m級ズームカー3両分、21m級一般車2両分)。
ホームドア………なし(2023年3月時点)。
ホーム幅…………標準レベルです。  
上屋(屋根)………汐見橋方(手前側)の約1両分。スロープにも設置。
ホーム上設備……ベンチ。   
 

上家の支柱には古レールが使用されています。

 
各ホームの汐見橋方の端にはスロープと構内踏切があり、構内踏切右側に駅舎・改札口があります。
 
1枚目は構内踏切より、2枚目はホーム中央より、3枚目は汐見橋方面ホームより、4枚目は岸里玉出方面ホームより、全て岸里玉出方を望む。
 
 



1枚目と3枚目は汐見橋方面ホームより、2枚目は岸里玉出方面ホームより、全て汐見橋方を望む。
左が汐見橋方面ホーム、右が岸里玉出方面ホームです。
手前の岸里玉出方には上屋がありません。
 
 




また、汐見橋方面ホームと駅舎の間にはかつて貨物設備があり、側線跡とホーム跡の遺構が一部残っていますが、岸里玉出方にあったホーム跡につきましては用地の大半が売却され、そこには新たな倉庫が立地しています。
昔は南の方(岸里玉出方)まで貨物設備がありました。
残っている側線跡は本線とは分断されてしまっています。
上2枚は汐見橋方を、下2枚は岸里玉出方を望む。
 
 


2枚とも汐見橋方面ホーム側より岸里玉出方・極楽橋方を望む。
かつては右側に貨物側線と貨物ホームがありました。
ホーム端の先で阪神高速17号西大阪線と国道43号の高架橋をくぐります。
また、汐見橋線区間は高野線の一部ですが、現在は岸里玉出駅構内で高野線本線とレールが分断されていて、直通運転は不可能です。汐見橋線は単線でも十分対応可能ですが、本線級だった名残で伏線となっています。
 
この先、左へカーブしながら右手の工場街と左手の住宅街の間を走り、進路を南南東に変えると右側にも住宅街が広がります。そして右手に大阪府立西成高等学校が見えてくると、津守駅へと至ります。
 
 



1枚目は岸里玉出方面ホームより、2枚目は汐見橋方面ホームより、3枚目は構内踏切より、全て汐見橋方を望む。
ホーム端にスロープと構内踏切があり、その左側に駅舎と改札口があります。
 
この先、左手の倉庫街と右手の住宅街の間を北東へ走り、左の倉庫街が途切れると浪速区に変わって、右から接近してきた阪神高速15号堺線の高架橋と並走状態になります。その後は住宅街の中を阪神高速と一緒に左へカーブしながら走り、進路を北に変えると芦原町駅へと至ります。
 
  
あとがき  
下車(乗車)時・・・2023年          
 
何度も通過しているのですが、2023年になって駅訪問のため、ようやく下車することができました。島式ホーム1面2線の地平駅で、昔の貨物輸送の名残も見られます。西側には戦前から使用されているレトロな駅舎が鎮座しています。駅前(西側)は倉庫街になっていて、民家や商店は見られません。一方、駅裏の東側には住宅街があるのですが、概ね1km圏内にJR線の芦原橋駅や今宮駅があり、難波も2.5kmほどで自転車圏内のため、梅田や難波へ直接行けない木津川駅の利用は低迷しています。
  
鉄路のみで(ルートは一例です)  
東京から・・・当日到達可能、日帰り往復可能。
       新幹線(新大阪)大阪メトロ御堂筋線(なんば)

       千日前線(桜川/汐見橋)南海汐見橋線。
梅田から・・・当日到達可能、日帰り往復可能。
       大阪メトロ御堂筋線(なんば)千日前線(桜川/汐見橋)南海汐見橋線。 
 
食料・飲料 (500m以内)  
コンビニ・・・・・・なし (最寄店舗は約850m東の「ローソン」)   
飲食チェーン店・・・なし  
 
東京からの到達難易度もさほど高くありません。南海汐見橋線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は木津川駅でも途中下車してみて下さい!
そして木津川駅の独特の雰囲気を味わってみて下さい!
 
(参考:南海電気鉄道のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)