伊勢若松駅【三重県】(近鉄名古屋線、近鉄鈴鹿線。2020年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

当ブログでは、私の鉄道乗りつぶしの過程や、最近の乗り鉄のレポート等を中心に紹介いたします。


今回の【駅】シリーズは、
三重県鈴鹿市北東部、伊勢湾沿いに広がる港町に位置する近鉄名古屋線と近鉄鈴鹿線の接続駅で、名古屋線の急行停車駅になっていて両路線の乗換客が多いものの、駅自体の乗降客数はさほど多くない、
伊勢若松駅 (いせわかまつえき。Ise-Wakamatsu Station) です。
 
  
駅名  
伊勢若松駅   
  
所在地  
三重県鈴鹿市      
  
乗車可能路線  
近畿日本鉄道:名古屋線鈴鹿線  
  
隣の駅  
近鉄名古屋線 (E 29)     
近鉄名古屋方……箕田駅  
伊勢中川方………千代崎駅  
  
近鉄鈴鹿線 (L 29)   
平田町方…………柳駅  
  
訪問・撮影時  
2020年12月  
 
 
駅概要  
駅形態……………地平駅(1917年開業)。
駅舎………………伊勢中川方(南)の山側(西)に一部2階建ての駅舎あり。改札は1階。
出入口……………西側のみ。東からは南約80mにある踏切を渡って西側へ。
バリアフリー……○(出入口に段差なし。改札と各ホームはエレベーターで結ばれています)。
点字ブロック……駅舎出入口~改札~各ホームに設置。
駅前広場…………○(ロータリー有。タクシー乗り場なし。近くを走るバス路線無し)。
 
 


駅舎です。北方向を望む。
東西方向に延びる駅前通り(県道552号線)の北側に駅舎があります。
後方右手には踏切があり、東側からも容易にアクセス可能です。
写真では駅舎が小さく見えますが、結構奥行きがある2階建ての大きな駅舎です。但し、大半が駅事務室などで使用されており、一般客が入れるコンコース・改札口は手前側の1階部分のみです。
また駅舎は新しくも見えますが、おそらく古い駅舎をリニューアルしていると思われます。
出入口に段差はありません。出入口前には電話ボックスと飲料自動販売機があります。但し駅前に郵便ポストはありません。
駅舎手前にはロータリーがありますが、バス停留所やタクシー乗り場は設けられておらず、実質的に一般車送迎場として使用されています。
上写真撮影地点の後方には大きな無料駐輪場があります。
 
 

また、ロータリー内には大黒屋光太夫の像があります。
地元・若松出身の大黒屋光太夫は江戸時代の人物で、回船の船頭として働いていましたが、回船が遭難してロシアに漂着、10年後に帰国し、その見聞体験を「北槎聞略」という書物に記したとのことです。
約1.2km南の鈴鹿市立若松小学校前には「大黒屋光太夫記念館」があり、各種資料やロシアから持ち帰った器物が展示されています。
 
 

駅前です。南を望む。
正面にはロータリーと無料駐輪場があります。
 
駅前には商店が少なく、コンビニやビルもありません。急行停車駅前にしては寂しい印象です。
周辺は住宅地ですが、西側は駅近くにも田園地帯が残っています。
 
一方、左前方にある県道踏切を渡った先の駅東側は伊勢湾沿いに大きな集落が形成されていますが、東側も商店が少ないです。
約800m東へ進むと伊勢湾の海岸に到達します。また駅から1km少々東には若松漁港があります。
 
 


改札口です。上写真は北を、下写真は東を望む。
 
駅員配置………あり(有人駅。インターホン無し)。
自動改札機……あり(2通路)。
ICカード………利用可能(『PiTaPa』エリア内)。
幅広通路………あり(左側通路。点字ブロック設置)。
有人通路………あり(左側の自動改札通路)。
窓口……………改札窓口(終日)と出札窓口(7:00~9:00、18:00~20:00)。
自動券売機……改札口の左手前。ICチャージ可。特急券・定期券は購入不可。
自動精算機……あり(ICチャージ可)。
トイレ…………改札内(多機能トイレあり)。
付帯設備………ベンチ(改札外)。  
売店……………なし。 
コンビニ………なし(1km圏内に店舗はありません)。
 
特急券と定期券は出札窓口でしか購入できません。
しかし、伊勢若松駅は有人駅であるにもかかわらず、出札窓口の営業時間が上記の朝夕のみと短いので注意が必要です。
時間外は白子駅と近鉄四日市駅の窓口、以上2駅と塩浜駅にある特急券・定期券自動券売機を利用してほしい旨の説明文が窓口横の立看板に貼られています。
 
そして、各ホームヘは改札を通って右手にある階段跨線橋、左方向にあるエレベーター跨線橋を渡る形になります。
左側のエレベーター乗り場手前にはトイレと多機能トイレがあります。
また、以前は正面方向に構内踏切が存在していて、跨線橋の完成により廃止されたと思われます。今も構内踏切の遺構が残っています。
 
 

1番線に設置されている吊下式駅名標です。非電照式です。
この駅名標は名古屋線と鈴鹿線の両方に対応した表示となっています。
旧タイプのものを流用しています。
右上には駅ナンバリング(名古屋線は「E 29」、鈴鹿線は「L 29」)が大きく書かれています。
近鉄では複数路線が乗り入れる駅でも路線ごとに別々の駅番号が設定されていますが、アルファベット(路線記号)とラインカラーは異なるものの(名古屋線と鈴鹿線は同一のラインカラーが採用されています)、数字のナンバーは統一されています(伊勢若松駅の場合は29番)。
 
 

2番線に設置の建植式駅名標です。非電照式です。

こちらは駅ナンバリング導入時に一斉に置き換えられた新デザインです。
2番線は名古屋線列車しか発着しないため、伊勢中川方の次駅は名古屋線の千代崎駅しか表示されていません。
 
 

2番線に設置の「ごあんない(名所案内)」です。
「大黒屋光太夫記念館」近くの東墓地にある大黒屋光太夫墓碑以外は鈴鹿線沿線の名所が羅列されています。
 
 

駅構造……地平駅。北北東~南南西方向。
配線………島式ホーム2面4線。
 
右ホーム(東)は右が1番線、左が2番線で、名古屋線下り津・伊勢中川・賢島・大阪難波方面ですが、平日朝の近鉄四日市発・鈴鹿線平田町行き急行は1番線に発着します。
左ホーム(西)は右が3番線、左が4番線で、名古屋線上り近鉄四日市・近鉄名古屋方面ですが、4番線は鈴鹿線列車も使用します。
内側の2番線・3番線が主本線(通過線)、外側の1番線・4番線が副本線(待避線)です。
当駅では日常的に急行の特急待避が行われますが、急行と普通の緩急接続はほとんど行われません。
名古屋方面の急行列車と鈴鹿線列車の接続は概ね良好です。
  
ホーム有効長……6両分。
ホームドア………なし(2020年12月時点)。
ホーム幅…………標準レベルですが、近鉄名古屋方(奥側)はかなり狭いです。
上屋(屋根)………1・2番線は伊勢中川方(手前側)4両、3・4番線は6両分。  
ホーム上設備……ベンチ、飲料自動販売機、空調完備の待合室。
ホーム上設備……アイスクリームの自動販売機(3・4番線のみ)。
 
各ホームの伊勢中川方の端(後方)には階段跨線橋が、その少し近鉄名古屋方(写真前方)にはエレベーター跨線橋があり、いずれも4番線の左側にある駅舎・改札口とを結んでいます。
 
写真は2番線より名古屋線・近鉄名古屋方、鈴鹿線・終端方を望む。
 
 

2番線より名古屋線・伊勢中川方、鈴鹿線・平田町方を望む。
左から1番線~4番線の順です。
手前の近鉄名古屋方はホーム幅が狭いです。特急列車が頻繁に通過しますので、注意が必要です。
また、短編成の名古屋線普通列車や鈴鹿線列車は、跨線橋や改札口に近い前方(伊勢中川方)に停車します。
 
 

2番線より名古屋線・近鉄名古屋方、鈴鹿線・終端方を望む。
左端4番線の延長上には3両分の引上線があり、鈴鹿線列車が使用する事があります。
また、ホーム端の先の名古屋線には片渡り線があり、1番線を使用した近鉄名古屋方からの折り返しに対応していますが(1番線は上下方向とも出発が可能)、この片渡り線を使用する営業列車は設定されていません。
 
この先、すぐに住宅地を出て広大な田園風景の中を北北東へ走るようになります。しばらくして緩やかに左へカーブすると前方に住宅地が見えてきて、難読駅名である箕田駅(みだえき)へと至ります。
 
 



上2枚は2番線より、下1枚は3番線より、いずれも名古屋線・伊勢中川方、鈴鹿線・平田町方を望む。
ホーム端に階段跨線橋があり、右側に駅舎・改札口があります。
また、ホーム端の先で4番線の延長が鈴鹿線になり、右へ分岐します。名古屋線下り線から鈴鹿線への渡り線も写っています。この配線を見ると、1番線・2番線・4番線が鈴鹿線平田町方面への発車に対応しています(3番線は不可)。
そしてホーム端の先で1番線から側線が分岐しており、その先に保線基地があります。
 
名古屋線はこの先、住宅地を出て右へ離れる鈴鹿線を見ながら田園風景の中を南南西へ走り、金沢川を渡って再び住宅地の中に入ると千代崎駅へと至ります。
 
一方、鈴鹿線はこの先、右へカーブして名古屋線と分かれ、その直後に4番線からの折り返し列車用線路と1・2番線(名古屋線下り線)からの渡り線が合流します。その後は単線区間で農村風景の中を西へ走り、やがて右へカーブして西北西に進路を変え、もう一度右へカーブして進路を北西に変えると柳駅へと至ります。
 
 
あとがき  
下車(乗車)時・・・2001年、2009年、2020年、2023年 (但し改札を出たのは2020年のみ)          
 
島式ホーム2面4線の駅で、急行の特急通過待ちが頻繁に行われており、待避線を使用して鈴鹿線列車が発着する結構忙しい駅です。駅舎は結構大きいですが、改札を通る乗降客は少ないです。周辺は住宅地ですが、急行停車駅とは思えないほど駅前は閑散とした印象です(送迎の自動車は多いですが)。
  
鉄路のみで  
東京から・・・当日中に到達可能、日帰り往復可能。

                     新幹線~名古屋から近鉄急行に乗車。 
大阪から・・・当日中に到達可能、日帰り往復可能。

                     近鉄名阪乙特急に乗車。白子で急行or普通に乗換。
 
食料・飲料 (500m以内)  
コンビニ・・・・・・なし   
飲食チェーン店・・・なし   
 
東京からの到達難易度もさほど高くありません。近鉄名古屋線または鈴鹿線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は伊勢若松駅でも途中下車してみて下さい!
 
(参考:近畿日本鉄道のHP、Google地図、Wikipedia)