沓掛駅【三重県】(近鉄志摩線。2020年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】シリーズは、
三重県志摩市北部、旧・磯部町の北寄り山あいに位置する近鉄志摩線の駅で、志摩半島東部の最高峰である青峰山(あおのみねさん。標高336m)への登山口の一つである、
沓掛駅 (くつかけえき。Kutsukake Station) です。
 
  
駅名  
沓掛駅 (M 86)  
  
所在地  
三重県志摩市 (旧・志摩郡磯部町)    
  
乗車可能路線  
近畿日本鉄道:志摩線  
  
隣の駅  
鳥羽方……五知駅  
賢島方……上之郷駅  
 
訪問・撮影時  
2020年12月  
 
 
駅概要  
駅形態……………地平駅(1929年開業)。
駅舎………………なし(開業当初に駅舎が存在したかどうかは不明)。
出入口……………東側のみ(西側からはすぐ南の踏切を渡って東側へ)。
バリアフリー……対応(ホームへのアプローチはスロープになっています)。
点字ブロック……駅出入口~構内踏切~ホームまで設置済。
駅前広場…………なし(近くにバス停留所なし)。
 
 

沓掛駅の出入口は線路東側を並行する狭い道路に面して設けられています(写真左前方)。
駅名看板はホームにしか掲げられていません。
また、左には自動車が通行できない構外踏切があり、西側からのアクセスは比較的容易ですが、坂が急で車いすの自力通行が困難です(約100m南の踏切をご利用下さい)。
線路西側(左)には国道167号線が並行しています。
写真は北を望む。
 
 

 

出入口です。上写真は西を、下写真は北(鳥羽方)を望む。
遮断機・警報音付きの構内踏切で下り線を渡って右へ曲がり、スロープを登るとホームです。
スロープの傾斜はやや急で、手すりもありませんが、両側の柵を手すり代わりに利用可能です。中央には点字ブロックがあります。
 
 

駅前です。東方向を望む。後方に駅出入口があります。
周辺は田畑の中に民家が点在している里山風景が広がっています。商店は見られません。
概ね東は標高が低く、西は標高が高いです。
前方の低地を左(北)から右(南)へ野川が流れており、川向こう(東)には沓掛の集落があります。
集落から北へは志摩市と鳥羽市の境界に青峰山(標高336m)がそびえており、鳥羽市側には正福寺があります。鳥羽市側を北へ下ると志摩線の松尾駅へと抜けられるため、沓掛駅~青峰山~松尾駅間は登山コース・ハイキングコースにもなっているようです。
 
一方、駅西側は志摩線に並行する国道167号沿いに民家が点在するものの、こちらも商店は見られません。
国道の西側は山林が広がっていて、麓には棚田も見られます。
 
 

 

改札設備はホームの上屋下にあります。上写真は鳥羽方を、下写真は賢島方を望む。
入場用ICカード簡易改札機は出入口に近い賢島方にあり(上写真)、出場用のICカード簡易改札機はその裏の鳥羽方にあります(下写真)。
乗車駅証明書発行機は出入口近くに設置されています(上写真後方)。
自動券売機、ICカードチャージ機はありませんので、ポストペイである『PiTaPa』は問題ありませんが、他のプリベイド式ICカードをご利用の場合は残高に余裕を持たせておいて下さい。残高不足になると下車時に全区間現金精算になり、また乗車時も結局は普通のきっぷ利用客と同じように乗車駅証明書を発行して下車駅で精算する必要が生じてしまいます。
 
尚、駅構内にトイレはありません。志摩線内の小駅はトイレが無い駅、あったとしても閉鎖された駅ばかりなので、途中下車の旅をされる場合は要注意です。ちなみに普通電車の車内にトイレの設備はありません。
沓掛駅の場合は駅近くにも公衆トイレが全くありませんので、訪問される場合は事前に済ませておいて下さい。
そして、駅周辺に売店、コンビニは一切ありません。飲料自動販売機も見かけませんでしたので、訪問時は事前に食料・飲料を用意しておいて下さい。
 
 

 

いずれも下り1番線に設置されている、上写真は建植式駅名標、下写真は吊下式駅名標です。いずれも非電照式です。
近鉄の新デザインで、右上には駅ナンバリング「M 86」が大きく書かれています。
 
 

 

駅構造……地平駅。ホームは南北方向。
配線………島式ホーム1面2線(鳥羽方・賢島方とも複線区間です)。
 
右(東)は1番線で下り鵜方・賢島方面、左(西)は2番線で上り鳥羽・名古屋・大阪難波・京都方面です。
上下線ごとに発着番線・通過番線が固定されています。
 
ホーム有効長……2両分。
ホームドア………なし。
ホーム幅…………かなり狭いです。通過列車(特急列車)にご注意下さい。
上屋(屋根)………賢島寄り(手前側)の約1両分。

        雨天時は賢島方の車両にご乗車になって下さい。
ホーム上設備……ICカード簡易改札機、乗車駅証明書発行機

        (いずれも上屋下に設置)。ベンチ無し。
   
そして、賢島方の上屋端には駅名看板と乗車駅証明書発行機があり、ホーム賢島方の端には出入口(スロープと構内踏切)があります(線路右側エリアから出入り可能です)。
 
上写真は駅東側の出入口前より、下写真は2番線より、2枚とも鳥羽方を望む。
 
 

こちらは1番線より賢島方を望む。
普通列車はワンマン運転を実施しているため、後方確認用のミラーが設置されています。
また、ホーム幅は狭いです。線路幅(標準軌の1,435mm)と比較しても一目瞭然です。
尚、志摩線は1929年に狭軌(軌間1,067mm)の路線として志摩電気鉄道により開業しましたが、近鉄志摩線になった後の1970年に、大阪・京都・名古屋から特急を直通させるために標準軌化されました。
奥の賢島方のみに駅出入口があります。
 
 

鳥羽方を望む。
写真右前方には青峰山の稜線を望めます。さらに右に青峰山頂があります。
この先、しばらく複線ですがカーブが多く、志摩電気鉄道時代の線形の悪い部分が残っています。左を通る国道167号と完全並走状態で、野川に沿って山間部を右へ左へカーブしながら北上すると、さらに山深くなって五知駅へと至ります。
 
 

 

上写真は2番線より、下写真は1番線より、2枚とも賢島方を望む。
ホーム端にスロープと構内踏切があり、出入口は東側(写真左)のみにあります。西側(写真右)にないのは国道167号が線路にピタッと寄り添っていて、かつ線路面と国道に高低差があることが原因と思われます。構内踏切の先には通常の踏切があります(自動車通行不可)。
この先、右を通る国道167号と並走状態で山間部の中、カーブが連続する区間を南へ走ります。そして山間部から平地へ出て、右側に集落が見えてくると上之郷駅へと至ります。伊雑宮への最寄駅で、開業当初は志摩磯部駅を名乗っていました。
 
 
あとがき  
下車(乗車)時・・・2020年          
 
島式ホーム1面2線の駅で、とても狭いです。駅舎は存在しません。駅周辺は山間部で、西側を国道167号線が並行しており、東側には里山風景が広がります。
  
鉄路のみで  
東京から・・・当日中に到達可能、日帰り往復可能。新幹線~名古屋から近鉄特急~鳥羽で普通に乗換。 
大阪から・・・当日中に到達可能、日帰り往復可能。近鉄阪伊特急に乗り、鳥羽駅で普通に乗換。
 
食料・飲料 (500m以内)
コンビニ・・・・・・なし   
飲食チェーン店・・・なし   
 
東京からの到達難易度がやや高いですが、近鉄志摩線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は沓掛駅でも途中下車してみて下さい!
   
(参考:近畿日本鉄道のHP、Google地図、Wikipedia)