野町駅【石川県】(北陸鉄道石川線。2017年ほか訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】シリーズは、
石川県の県庁所在地・金沢市の市街地南西部に位置する北陸鉄道石川線のターミナル駅ですが、現在は他路線と接続しない単独駅であるため、市街地との連絡は路線バスであることから利便性に難があり、利用者数がさほど多くない印象の、
野町駅 (のまちえき。Nomachi Station) です。
 
尚、写真の多くは2017年撮影ですが、一部は2009年撮影で古いです。ご了承下さい。
 
 
駅名  
野町駅 (I 01)  
 
所在地  
石川県金沢市  
 
乗車可能路線  
北陸鉄道:石川線  
 
隣の駅  
鶴来方……西泉駅  
 
訪問・撮影時  
2007年5月、2009年5月、2017年8月  
 
 
駅概要  
駅形態……………地平駅。1番線終端部に駅舎あり。
駅舎………………平屋建て。左側が駅舎、右側がバスターミナルです。
出入口……………駅舎側(左端)とバスターミナル側(右端)にあり。
バリアフリー……未対応(駅外からホームまで段差はありませんが、点字ブロックが未整備)。
駅前広場…………なし(あるように見えますが、これは北陸鉄道用地で、路線バス専用です。タクシー乗り場併設)。
 
 

 

駅舎です。2枚とも概ね西方向を望む。
鉄道駅とバスターミナルが一体になった駅舎で、左端に改札口があり、中央~右側はバスターミナルになっています。
 
 

駅前です。北東を望む。後方に駅舎があります。
周辺は市街地で、住宅と商店、オフィスビルが混在しています。商店は一定数見られ、写真左側には銭湯もあります。約800m北には「アピタ金沢店」があります。
奥へ延びる道路を200mほど東へ進むと、国道157号線に突き当たります。左折して国道157号を北上すると、犀川を渡って野町駅から1kmほどで繁華街の片町地区に到達します。
また、奥へ延びる道路は特徴的なカーブを描いていますが、この道路は北陸鉄道金沢市内線(路面電車)の廃線跡です。1967年に廃止されたと思われます。
そして、右方向へは戦時中の1944年まで北陸鉄道松金線が延びていました。こちらも廃線跡は道路になっています。
 
一方、駅西側一帯は津田駒工業の工場が広がっています。
 
 

 

改札口です。南方向を望む。
後方はバスターミナルで、室内は自動販売機コーナーになっています。
 
駅員配置………あり(有人駅)。
改札通路………2通路。改札ラッチあり。   
自動改札機……なし。  
ICカード………北鉄専用の『ICa』のみ利用可(鉄道線は定期券のみ)。ラッチにICカードリーダーあり。
有人通路………あり(2通路とも。右が車いす対応幅。点字ブロックなし)。
窓口……………あり(左手前の出札窓口。フリーきっぷなどは窓口でお求め下さい)。
自動券売機……あり(出札窓口の左)。
自動精算機……なし(改札口で精算して下さい)。
その他設備……改札外コンコースに待合所(ベンチ)、後方のバスターミナルに飲料自動販売機あり。
トイレ…………確認し忘れました…。
売店……………なし。  
コンビニ………なし(最寄りのコンビニは約550m北東の国道157号沿いにある「ローソン」です)。
 
改札口の先はホームです。段差なく移動できます。
 
 

こちらはバスターミナルです。北を望む。後方に改札口があります。
右側の建屋外に路線バスが発着します。
建屋の中は待合スペース兼自動販売機コーナーです。 
また、建屋の左外には使用停止状態の2番線があります。
 
 

2017年撮影。
2番線の出入口です。西を望む。
2番線は通常の改札口と繋がっておらず、ここに独自の改札口が設けられていました。
2番線を発着する列車があった時代は、この場所で改札・集札が行われていました。
改札ラッチは撤去され、現在は簡素な出入口が設けられているのみです。
 
 

2009年撮影。
当時は改札ラッチが残っていました。
後に綺麗に撤去されましたが、改めて2017年の写真を見ると、地面に柱の跡が残っています。
 
 

こちらは2017年、旧・2番線改札内部分より東(改札外)方向を望む。
バスターミナルとの間の上部には「ご乗車ありがとうございます」と書かれた看板が残っていました。
 
 

建植式駅名標です。電照式かどうかは不明です。
北陸鉄道の標準デザインで、下部のローマ字部分には北鉄のコーポレートカラーと言えるオレンジの帯が配されています。
現在は駅ナンバリング「I 01」が追加されていると思われます。
 
 

 

駅構造……地平駅(概ね北北東~南南西方向)。ホームはカーブを描いています。
配線………頭端式ホーム2面2線(相対式)。
 
駅舎に面した右(東)が1番線、反対側の左(西)が2番線です。現在は1番線しか使用していません。
1番線のみで到着列車と下り鶴来方面列車の全てをさばいています。
2番線は本線(1番線)とレールが分断されています。
   
ホーム有効長……1番線2両分(各停)、2番線3両分(推測)。
ホームドア………なし。
ホーム幅…………全体的にやや狭いですが、1番線の中ほどは標準レベルです。
上屋(屋根)………1番線は全2両分、2番線は終端部(奥側)の1両強分。
ホーム上設備……なし。
 
1番線の終端部に駅舎・改札口があり、2番線の終端部に専用出入口があります。
写真は走行中の電車より終端方を望む。
 
 

こちらは1番線より鶴来方を望む。電車の右に2番線があります。
2両編成がギリギリ収まるほどのホームの短さです。
ホームはカーブしているので、車両とホームの間に広い隙間ができる箇所があります。ご注意下さい。
後方に駅舎・改札口があります。
 
 

 

2枚とも2番線より鶴来方を望む。
3両対応と思われるので、昔はラッシュ時の輸送力列車が発着していたかもしれません。
今はホームとレールこそ残っていますが、架線が撤去されて電車が入線できません。
本線とは繋がっていませんが、線路は手入れされています。
 
 

1番線に停車中の列車より2番線終端方を望む。2009年撮影。
1番線より2番線の方が1両分ほどホームが長いです。
 
 

1番線より鶴来方を望む。2009年撮影。
当時は2番線と1番線(本線)は繋がっていました。現在は分岐器が撤去されています。
ホーム端のすぐ先に踏切があります。
この先、右へカーブして、田園が残る郊外の住宅地の中を一直線に西へ走ると西泉駅へと至ります。
 
 

 

上写真は1番線の終端部を望む。下写真は2番線の終端部を望む。いずれも電車内より撮影。
各番線ともホーム端付近に車止めがあります。
1番線終端部の先には駅舎・改札口があります。
2番線終端部の先には柵の出入口があり、以前は改札口もありました。
尚、1972年まで野町駅は中間駅であり、約800m先(北)の市街地にある白菊町駅までレールが延びていました。
廃線跡は一部が道路転用され、辿ることができます。
今後、再延伸の構想は存在しないと思われます。個人的には野町駅から片町~香林坊~武蔵が辻と北上して、金沢駅(北鉄金沢駅)まで地下線で延伸を……と勝手に妄想したことがありますwww
 
 
あとがき  
私が野町駅で下車(乗車)したのは2003年、2009年、2017年の計3度です。2003年は石川線の乗りつぶしのため、2009年は石川線の車窓風景撮影のため、そして2017年も石川線の車窓風景撮影のため、いずれも起点駅ゆえ自動的に改札口を通っています。あと、2007年は北陸乗り鉄時に時間が少しだけ空いたため、駅撮影のため金沢駅から路線バスで訪問しました。頭端式ホーム2面2線の駅ですが、実際は東側の1面1線しか使用していません。駅舎は平屋建てで、金沢市内方面へ向かう路線バスのバスターミナルと一体になった細長い構造です。駅前は市街地の外れで、ビルが多数あり商店も一定数見られるものの、付近に大規模な商店街も商業施設もなく、寂れている印象です…。
 
東京からですと北陸新幹線『かがやき』に乗車して金沢駅下車。そして西口から出ている北陸鉄道バス(01系統~03系統)に乗車すれば野町駅にたどり着けます。あるいは東口から出ている北鉄バス(31系統~34系統)に乗車し、野町バス停で下車。下車後は西へ300mほど歩けば到達できます。電車で当駅入りする場合は金沢駅から北陸本線(2024年3月改正以降はIRいしかわ鉄道線)に乗車して西金沢駅下車。隣接する新西金沢駅から北陸鉄道石川線の野町行きに乗車して終点下車です。新幹線効果もあり、じゅうぶん日帰り訪問可能です(最大滞在時間……11時間弱)。かつて上野~金沢間に寝台特急『北陸』や夜行急行『能登』が運転されていたことを思うと、隔世の感を覚えます…。
一方、大阪からですと、北陸本線特急『サンダーバード』に乗車して終点の金沢駅で下車。以降は上記のルートで到達できます。こちらもじゅうぶん日帰り訪問可能ですが、在来線での移動のため東京発より日帰り滞在時間が短くなってしまいます(最大滞在時間……約10時間)。2024年に北陸新幹線が敦賀まで延伸されると現地滞在時間も延びるかもしれませんが…。
 
食料・飲料について、意外にも駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店はありません。最寄りのコンビニは約550m北東の国道157号沿いにある「ローソン」、最寄りの飲食チェーン店は約800m北の「アピタ金沢店」内にある「ミスタードーナツ」になります。事前に用意しておいた方が無難です。
 
東京、大阪とも到達難易度がやや高いですが、北陸鉄道石川線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は野町駅も観察してみて下さい!
 
(参考:北陸鉄道のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)