石生駅【兵庫県】(福知山線。2018年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
兵庫県中東部、丹波市中央部に広がる山あいの住宅地に位置する福知山線の駅で、近くには本州で一番標高の低い中央分水界が存在する難読駅、
石生駅 (いそうえき。Iso Station) です。
 
 
駅名  
石生駅 (駅番号なし)
 
所在地  
兵庫県丹波市 (旧・氷上郡氷上町)  
 
乗車可能路線  
JR西日本:福知山線    
 
隣の駅   
尼崎方………柏原駅    
福知山方……黒井駅  
 
訪問・撮影時  
2018年3月、7月   
 
 

石生駅は地平駅で、東西に駅舎があります。
現在は無人化されているため、跨線橋を利用して東西間の通り抜けが可能ですが、エレベーターが設置されていないためバリアフリー非対応です。
 
こちらはかつての正面口だった東口駅舎です。西を望む。
昔ながらの木造駅舎が現存しています。出入口に段差はありません。
出入口前には郵便ポスト、電話ボックス、飲料自動販売機が設置されています。
左側にはベンチがあり、水車のモニュメントもあります。
コンクリート舗装の駅前広場があり、タクシーのりばが設けられていますが、現在、バス停留所は東口に設けられていません(西口にあります)。
 
 

東口駅前です。東を望む。後方に駅舎があります。
駅前道路は狭いです。周辺は昔ながらの住宅街が形成されていて、駅前通り沿いおよび突き当たりで交差する南北方向の国道176号線沿いには商店が点在しています。
住宅街の向こう側には向山などの山並みが広がっています。
また、約900m東南東の山麓には「水分れ公園」があり、園内には水分れ資料館などがあります。
「水分れ」の名称ですが、この石生地区が日本海側と太平洋側(瀬戸内海側)を分ける中央分水界に位置しているためで、石生地区は本州で一番標高の低い中央分水界になっています(標高100m前後)。中央分水界と聞くと山の尾根線を思い浮かべますが、石生地区においては盆地の真ん中が分水界になっています。水分れ公園内には瀬戸内海へ注ぐ加古川水系支流の高谷川が西へ流れており、公園入口付近で用水路が北西へ分岐しますが、この用水路が由良川水系に合流して日本海へ注ぎます。そして、公園の約750m西、石生駅の約400m南には高谷川を渡る国道176号の「水分れ橋」があり、橋の北詰には「水分れ」交差点があります。
 
 

東口駅舎内の様子です。出入口より西を望む。2018年撮影。
こちらの東口は先行して無人化されたため、2018年時点で窓口は閉鎖状態でした。
現在は『ICOCA』のエリアになったため、改札口にはICカード簡易改札機が設置されていると思われます。
改札口の左側には簡易型の自動券売機がありますが、現在はICカードチャージに対応していると思われます。改札の先にはきっぷ・運賃回収箱があります。
左側は待合室になっています。
そして改札口の先は上り篠山口方面1番のりばで、駅舎内とホームの間に段差がなく、東口から1番のりばを利用する場合は一応、バリアフリーに対応しています。但し、1番のりばに出て左側にある2・3番のりば(下り福知山方面)及び西口とを結ぶ跨線橋には階段しかありませんので、車いすで2・3番のりばにて乗降される場合は事前にJR西日本へお問い合わせ下さい。
トイレは1番のりばに出て右側にあります(多機能トイレなし)。車いす対応トイレは西口駅前にありますが、車いすで西側へ行くには約200m南にある踏切まで迂回する必要があります。
尚、石生駅構内および駅前に売店・コンビニはありません。ご注意下さい。
 
 

 

こちらは1995年に開設された西口です。東を望む。
西口は東口とは違い、近代風のイメージです。
2階建てで、2階に駅舎機能があります。1階は喫茶店が入居しています。
右側に出入口があります(左側は業務用階段)。また、2階は跨線橋と接続しています。尚、階段しか設置されていないため、バリアフリー非対応です。
駅舎左側には公衆トイレ(車いす対応トイレ)が設置されています。
西口にはロータリーを有する立派な駅前広場が整備されており、バス停留所とタクシー乗り場が併設されています。
 
 

西口駅前です。西を望む。後方に駅舎があります。
駅前は整然とした新興住宅地が広がっています。しかし、空地が多く見られ、駅前に商店はありません。
約400m北には自転車用タイヤなどのメーカーであるパナレーサーの本社工場があります。
また、約2km西(写真奥にそびえる城山の反対側)の各主要道路沿いにはショッピングセンター「ゆめタウン氷上店」をはじめ多くのロードサイド店舗が立ち並んでいます。
そして、約5km北西の旧・氷上町中心部には丹波市役所があります。石生駅は旧・氷上町唯一の駅であったとともに、丹波市役所への最寄駅です。但し、丹波市の代表駅は1駅南の柏原駅(かいばらえき)で、柏原駅の方が乗降客が多いです。
 
 

 

 

西口2階にあるきっぷうりばです。2018年撮影。
2階に上がったところにありますが、2階、と言うより踊り場にあるといった感じです。
当時は簡易委託駅で、右側の出札窓口できっぷを販売していました。左側の扉の奥には「ひかみ観光案内所」がありましたが、2016年に閉鎖されました。
2021年3月に簡易委託が解除され、石生駅は無人駅になりました。現在は窓口と扉が板で塞がれ、通路脇にICカード簡易改札機が設置されています。きっぷ・運賃回収箱もあります。
この場所に自動券売機があるかどうかは分かりません。
そして右へ曲がり、引き続き階段を登ると跨線橋に到達し、各ホームや東口方面へ抜けられます。
トイレは駅の外、駅舎北側にあります。
尚、西口側にも売店・コンビニはありません。最寄りのコンビニは約500m北西の「ローソン」になります。
 
 

2番のりばに設置されている建植式駅名標です。電照式ではありませんが、反射板が使用されています。
JR西日本の標準デザインですが、レイアウトが若干異なる福知山支社仕様です。
下部は福知山線のラインカラーである黄色に塗られています。篠山口以南の『JR宝塚線』区間のラインカラーも同じ黄色です。
尚、石生駅に駅ナンバリングは導入されていません。
 
 

石生駅は単式ホーム・島式ホームとも各1面、計2面3線の地平構造で、概ね南北方向にホームが延びています。
左(東側)の単式ホームが1番のりばで上り篠山口・尼崎・大阪方面、右(西側)の島式ホームは左から2番のりば・3番のりばの順でともに下り福知山方面ですが、2番のりばが主本線(通過線)、3番のりばが副本線(待避線)です。2番・3番のりばとも上り方向への発車にも対応しています(1番のりばは下り方向への発車に対応していません)。
ホーム有効長は1番のりばが6両分、2・3番のりばが7両分です。ホーム幅は1番のりばがやや狭く、2・3番線は普通です。
上屋は1番のりばが中ほどの駅舎に面した2両弱分(大部分が駅舎の屋根と一体になっています)、2・3番のりばが中ほどの1両強分で、各ホームの上屋南端部に両ホーム及び西口とを結ぶ跨線橋があります。上屋の長さが短いため、雨天時の乗降は注意が必要です。
2・3番のりばにはベンチがあります。1番のりばにはベンチがありませんが、東口駅舎の待合室を利用できます。
そして1番のりばに面して東口駅舎があり、3番のりばの西側には西口駅舎があります。3番のりば西側には側線跡と思われるスペースが確認できますが、一部が西口駅舎用地に転用されています。
写真は2番のりばより篠山口方・尼崎方を望む。
 
 

2番のりばより尼崎方を望む。
この先、中央分水界を越え、左へカーブして瀬戸内海に注ぐ加古川の支流・高谷川を渡ると左手に住宅や山並みを見ながら田園風景の中を南南東へ走ります。やがて右前方に山が見えてきて市街地に入り、左へカーブして進路を南東に変えると主要駅である柏原駅へと至ります。
 
 

2番のりばより福知山方を望む。
ホーム端の先に構内踏切の跡が確認できます。ちなみに石生駅の跨線橋は昭和31年(1956年)に完成しました。
この先、山に挟まれた田園地帯の中を北上します。北近畿豊岡自動車道をアンダーパスすると右へカーブして左手の山並みが遠ざかり、さらなる右カーブで進路を東寄りに変えます。そして旧・春日町の中心部に入ると黒井駅へと至ります。
 
 
あとがき  
私が石生駅で下車(乗車)したのは2018年3月の1度きりです。兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で下車しました(2019年7月全駅制覇済)。しかし、撮影が不十分だったため、7月に周辺をドライブした際にリベンジ訪問しました。2面3線で、それなりの構内を有しています。東側には古びた木造駅舎が、西側には橋上駅舎まがいの比較的新しい駅舎が、それぞれ鎮座しています。駅前は住宅地ですが、駅舎に対応するかのように東側が古く、西側が新しいです。
 
東京からですと東海道新幹線で京都駅まで行き、山陰本線特急『きのさき』に乗り継いで福知山駅で下車。そして福知山線上り篠山口方面への普通列車に乗り継いで当駅下車です。あるいは新大阪駅から福知山線経由でもアクセス可能ですが、福知山経由の方が概ね早く到達できます。じゅうぶん日帰り訪問可能です(最大滞在時間…8時間半少々)。
一方、大阪からですと大阪駅から福知山線特急『こうのとり』、丹波路快速、快速、区間快速のいずれかに乗り、篠山口駅で福知山方面への普通列車に乗り継いで当駅下車です(快速系・普通は乗換不要の場合あり)。余裕で日帰り訪問可能です(最大滞在時間…14時間半)。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店はありません。最寄りのコンビニは約500m北西の「ローソン」になります。必ず事前に用意して下さい。
  
東京からの到達難易度がやや高いですが、福知山線を乗り鉄される際は、ぜひ一度は石生駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:JR西日本のHP、ツイッター「城崎このりステーション/JR西日本福知山支社」、Google地図、Wikipedia)