第1446回('21) 特急『南紀』で三重県へ。紀勢本線と近鉄山田線の駅を降り鉄    | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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前回の続き…
 
2021年8月7日~8月10日、前年に続きコロナ禍ということで、この年もお盆休みは極端な遠出を避けて近畿地方内、主に和歌山県と三重県を目的地として乗り鉄・降り鉄の旅行に出かけました。もちろん新型コロナウイルスの感染対策を徹底いたしました。3日目を除き、『青春18きっぷ』を利用しました。
紀勢本線を中心に未訪問駅を降り鉄していきましたが、途中、参宮線や近鉄山田線にも手を出しました。台風の影響も多少ありましたが、概ね晴天でした。帰宅した後は1週間ほど雨が続いたので、早いうちに出かけておいて良かったですw 
 
今回は3日目前半の内容です。
朝は台風9号の影響が出ていましたが、乗車する特急『(ワイドビュー)南紀2号』は予定通りの運転で、まずは新宮を脱して三重県へと移動できました。しかし台風による強風の影響で遅れが発生し、一部予定を変更せざるを得ませんでした。この日は『青春18きっぷ』を使わず、紀勢本線の降り鉄は三瀬谷駅と松阪駅のみにとどめ、松阪駅からは近鉄山田線の降り鉄に移行しました。
 
今回の日程 2021年8月10日  (月・祝)   【前半】   
 
新宮620(紀勢本線・特急(ワイドビュー)南紀2号)756三瀬谷838(普通)907多気946(普通)957松阪1041(近鉄山田線)1043松ヶ崎1144(普通)1146伊勢中原1203(下り普通)1213東松阪1234(普通・明星で車両交換)1249明野  
 
【後半へ続く】      
 
この日も5時に起床して、窓から外を見ましたが雨が降ったりやんだりの状態でした。台風の影響が出ていました。前日にコンビニで買ったおにぎりを食べてから、雨が止んだタイミングを見計らってホテルをチェックアウトし、大急ぎで新宮駅へと向かいました。改札前にはボードが置いてあり、大阪方面の特急列車が運休であると掲示されていましたが、私が乗車する特急『(ワイドビュー)南紀2号』・名古屋行きは何も書いていなかったので予定通りの運転でした。私はホッとしました。運行状況が微妙だったためきっぷを買えませんでしたが、これで買えるようになり、指定席券売機『みどりの券売機』で松阪までの乗車券と三瀬谷までの自由席特急券を購入しました。三瀬谷まで特急でワープするため『青春18きっぷ』は使えず、行程的に三瀬谷から『18きっぷ』を使用しても元を取れない事から、この日は普通乗車券で乗り鉄・降り鉄する事にしました。新宮から松阪まで100km以上あるので、三瀬谷駅でも途中下車が可能です。
 
 

 
きっぷを購入後は(有人)改札を通り、2番のりばへ。自由席の乗車位置でしばらく待っていましたが、待つのは私のみで列ができませんでした。そして車両が留置線から一旦、亀山方の本線へ出て、スイッチバックして2番のりばに入線しました。乗車するのは6時20分当駅始発の特急『(ワイドビュー)南紀2号』名古屋行きで、車両はキハ85系気動車4両編成でした。2022年以降にハイブリッド式のHC85系が導入されると置き換えられる運命にあります。この列車は名古屋方の先頭車両(1号車)が自由席で、しかも非貫通型の先頭車が1号車に充てられているため、自由席から前面展望が楽しめます。私はそれを狙って早目に新宮駅入りして、思惑通りに最前部の席をゲットできました。後から少しずつ乗客が増えましたが、発車時点で5~6人ほどと少ない状態でした。コロナ禍の影響もあると思います。
 
 

 

 
断続的に雨が降る中、『南紀2号』は定刻に新宮駅を発車しました。もちろん私は前面展望をしました。一番心配していた熊野川橋梁を難なく渡って三重県に入ると、雨が降る中を減速せず快走しました。少し乗客が増えた熊野市駅から先は止み間が増えて一部青空も見えるようになりました。尾鷲駅でも若干乗客が増えましたがまだガラガラ状態でした。尾鷲駅から先は再び雨が降り出しましたが列車はそのまま走り続け、数人増加した紀伊長島駅を過ぎると荷坂峠を越えて山間部を北上しました。
 
 

 
そして雨が止み、深い峡谷を形成している宮川を渡ると列車は三瀬谷駅に到着し、私は終点の名古屋まで乗っていたかった…と思いつつ下車しました。下車したのは私だけで、乗車客はいなかったと思います。
 
 

 
『南紀2号』を見送った後は未訪問駅だった三瀬谷駅構内の写真撮影をしました。特急停車駅かつ大台町の中心駅ですが、2012年に無人化されてしまいました。木造駅舎は残っていますが、窓口は閉鎖というより封鎖されていました。駅前は住宅地が広がっていました。また撮影中、急に雨が降り出したりして、すぐに止んだものの台風の影響が出ていました。
 
 

 
三瀬谷駅からは8時38分発の普通・多気行きに乗車しました。私のほかに7~8人ほどが乗車しましたが、やはり周辺の駅と比較して乗降客が多く、三瀬谷駅が特急停車駅である事に納得します。車両は313系とほぼ同じ顔つきのキハ25形2連で、オールロングシートです(トイレあり)。私はガラガラの2両目へと進み、着席しました。1両目は乗客が一定数いました。道中は不安定な天候の中、車窓風景を眺め続けました。駅ごとに少しずつ乗客が増えましたが、「少ない」レベルのままでした。そして山間部を脱すると雨が止み、晴れ間も見えてくると定刻の9時07分に終点の多気駅に到着しました。ここまでは台風の影響なく予定通りに来る事ができましたが、まぁJR東海は少々の事では運休しないイメージがあります(違うかもしれませんが)。これがJR西日本やJR東日本だったら計画運休していたかもしれません。まぁ、安全面の事も考えるとどちらが正解とは言えませんが…。
 
 

 
多気駅では9時24分発、参宮線から直通の普通・亀山行きに乗り継ぐのですが、ここで台風の影響を受けてしまいます。強風により多気駅の亀山方にある撮影名所・櫛田川橋梁で徐行運転をしているため列車に遅れが出ているとの事でした。単線区間であるため上下線とも遅れが増大し、結局、亀山行きの発車は22分遅れの9時46分になってしまいました。その間、車内でずっと待っていました。ちなみに亀山行きの車両もキハ25形2連で、三重地区を走るキハ25形は全てロングシート車です。私は先頭車両で着席していましたが、2両とも半分程度の座席が埋まっていました。
発車後すぐに徐行運転で櫛田川橋梁を渡りましたが、周りの木々を見てもあまり風が強い印象はありませんでした。まぁいきなり突風が吹く事がありますし、横風にあおられると車両が川に転落するリスクもありますのでスピードを出すのは怖いですね…。櫛田川を渡ってからは通常の速度に戻り、下車した松阪駅には23分遅れの9時57分に到着しました。単線区間でそこそこの本数が走っているため、ダイヤの乱れはしばらく続きそうですが、この日のJRの乗り鉄は一旦松阪駅で打ち切ります。
 
 

 
松阪駅からは数時間にわたり近鉄山田線の乗り鉄・降り鉄をすると決めていました。しかし、列車の遅れにより予定変更を余儀なくされ、結局は山田線の訪問駅を減らす事になってしまいました…。その前にまずはJRの松阪駅構内を観察しました。ホームを撮影して、近鉄が管理する北口から改札を出ました。北口駅舎と駅前を撮影しましたが、JRが管理する南口と比較して小規模で、裏口といった感じでした。
 
 

 
その後は『ICOCA』で入場し、近鉄線ホームへ。ちなみに、松阪駅においてICカードは近鉄線でしか利用できません。JRも…と思いますが、三重県中南部には閑散区間が多く、名古屋との間に伊勢鉄道線もある事から、導入に踏み切れないかもしれません。近鉄線ホームも撮影しましたが、利用客はJRより近鉄の方が明らかに多いです。JRと比較して利便性が圧倒的に高く、他の地方では近距離が私鉄、遠距離がJRと棲み分けされているものの、三重県においては長距離(名古屋・大阪・京都方面)も近鉄が担当していて、近鉄ホームには大きな荷物を持った客も多く見られました。もちろんJRも無策ではなく、名古屋方面は快速『みえ』で対抗していますが、大阪・京都方面は途中でJR西日本に管轄が変わる事から対抗する列車を設定できていません。ちなみに東紀州や南紀方面はJRの独壇場ですが、それらの地域は人口が少なすぎます…。
 
 

 
近鉄ホームを観察後は、10時41分発の上り普通・伊勢中川行きに乗車しました。車両は1259系1268F2連で、車内はガラガラでした。普通列車はラッシュ時を除き乗車率が低いです。私は後部車両で着席し、道中はしばし車窓風景を眺めました。そして2分の乗車で次駅の松ヶ崎駅にて下車しました。2面2線でホームが短い小駅ですが、昔は山田線と伊勢線の接続駅でした。駅を跨ぐ通称・近鉄道路が伊勢線の廃線跡で、山田線をオーバークロスする部分は橋梁が架け替えらえていて、乗換駅時代の面影はあまり残っていません。また、駅前は郊外の住宅地で、徒歩圏内に「松阪ショッピングセンターマーム(イオン松阪店)」や「アピタ松阪三雲店」があり、「マーム」へ向かうと思われる若者グループが見られました。
 
 

 

 
駅を撮影後は、少し歩いて国道166号沿いにある「マクドナルド」で早目の昼食を済ませました。
 
 

 
昼食後は松ヶ崎駅へと戻り、11時44分発の普通・伊勢中川行きに乗車。1259系1267F2連でした。乗り込んだ後部車両の車内は空いていました。着席して道中は車窓風景を眺めて過ごし、隣駅の伊勢中原駅で下車しました。駅名が1駅先の伊勢中川駅と混同しそうですが、駅の規模が全然違います。伊勢中原駅はのどかな田園地帯に位置する無人駅で、駅の東西に集落が形成されていました。東約1.3kmにはJR紀勢本線の六軒駅が、西約1.6kmにはJR名松線の権現前駅がありますが、利便性は真ん中にある近鉄の伊勢中原駅が一番高いです。
 
 

 

 
伊勢中原駅からは松阪方面へ引き返します。乗車したのは12時03分発の下り普通・鳥羽行きで、1201系1207F2連でした。車内はガラガラで、私は後部車両で着席して車窓風景を眺めていました。電車は松阪駅に到着しましたが、私はまだ乗り続けます。停車中、隣のホームに伊勢中川方面から松阪止まりの急行電車が到着し、急行からの乗換客が殺到して一気に空席が埋まり、多くの立客が発生しました。松阪駅を発車後も私は車窓風景を眺め続け、今度は次の停車駅である東松阪駅で下車しました。
東松阪駅は郊外の住宅地の中にある無人駅で、ホームは短かったです。すぐ南側を紀勢本線が通っていますが、駅はありません。
 
 

 

 
東松阪駅では12時34分発の普通・賢島行きに乗りました。松ヶ崎~伊勢中原で乗車した1267F2連で、この電車は乗客が少なかったです。私は後部車両で腰掛けて、水分補給をしてから車窓風景を楽しみました。当初は櫛田駅、漕代駅と順番に下車していこうと計画していましたが、台風の影響で遅れが生じたため予定を変更し、一気に明野駅まで移動する事にしました。なので、しばらく電車に乗り続けていましたが、明星駅で車両交換を行うというアナウンスがあり、明星駅到着とともにほぼ全ての乗客が同じホーム反対側に停車している車両(1230系1232F2連)へと一斉に乗り換えました。私は再び2両目で着席しました。
 
 

 
趣味的に車両交換は面白いですが、乗客の身としてはいちいち面倒ですね…。特に混雑する列車で並んでまで座席を確保した場合ですと、それがリセットされてしまい、乗り換え先の列車では着席できない可能性もありますから…。まぁ、基本的に車両交換はラッシュ時を避けて閑散時間帯を中心に行う傾向が見られます。明星駅から先も車窓風景を眺めて過ごし、私は次駅の明野駅で下車しました。
 
 

 
明野駅は新幹線『こだま』停車駅型の配線で、待避線のみにホームがある相対式ホーム2面4線です。無人駅かと思いましたが有人駅でした。地下に改札口がありました。駅前は閑静な住宅地が広がっています。ちなみに「明野」といえば駅北側に陸上自衛隊明野駐屯地があり、駐屯地内には陸上自衛隊航空学校があるのですが、私は過去に高校野球で甲子園での全国大会に出場した公立の明野高校がすぐに思い浮かびました。明野高校も駅北側にあります。ちなみに、明野高校は長らく甲子園から遠ざかっています。公立校が強豪を維持し続けるのは難しいですね…。
 
 

 
この後も三重県南勢地方を中心に乗り鉄・降り鉄を続けました。
 
 
(つづく)
 
 
今回の新規踏破路線、新規探訪廃線跡はありません  
 
 
(参考:Wikipedia)