あつみ温泉駅【山形県】(羽越本線。2012年、2017年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
山形県西部、鶴岡市の日本海沿いに位置する羽越本線の主要駅で、駅名の通り「あつみ温泉」への最寄駅、そして周遊型臨時寝台列車の『TRAIN SUITE 四季島』が停車する駅でもある、
あつみ温泉駅 (あつみおんせんえき。Atsumi-Onsen Station) です。

 

尚、写真は2017年以前の撮影です。現在は車両が変更されています。ご了承下さい。
 
 
駅名  
あつみ温泉駅 (駅番号なし)  
 
所在地  
山形県鶴岡市 (旧・西田川郡温海町)    
 
乗車可能路線  
JR東日本:羽越本線  
 
隣の駅  
新津方……小岩川駅  
秋田方……五十川駅    
 
訪問・撮影時  
2012年8月、2017年8月  
 
 

あつみ温泉駅は地平駅で、西側のみに駅舎が設置されています。
東側に駅舎はなく、東側からアクセスするには約300m南または約520m北のガードをくぐり抜けて西側へ回る必要があります。
 
駅舎は鉄筋コンクリート造平屋建てで、国鉄時代の1963年に改築されたものをリニューアルしながら使い続けています。駅舎は国鉄の準主要駅でよく見られる造りです。
写真はリニューアル前の2012年撮影です。現在はリニューアルされ、『四季島』専用ゲートが設置されました。
出入口に段差がありますが、右側にスロープを設置して解消しています。出入口には飲料自動販売機があります。
また、駅舎の左端にはトイレがあります(多機能トイレはありません)。
そして、駅前広場(おそらくJRの用地と思われます)がありますが、ロータリーはありません。バス停留所とタクシー乗り場が併設されています。
写真は東を望む。
 
 

駅前です。西を望む。後方に駅舎があります。
すぐ先には日本海の絶景が広がっています。海岸沿いには国道7号線(羽州浜街道)が延びています。
その日本海と羽越本線・山間部の間の狭いスペースに沿って南北方向に住宅街が広がっていて、商店が点在しています。
約400m南(左側)の羽越本線東側には鶴岡市役所温海庁舎(旧・温海町役場)があります。
そして、約2.5km南東(左側)の、温海川沿いに広がる市街地には、あつみ温泉街(温海温泉街)が形成されていますが、駅から少々遠いため、路線バスまたはタクシーでのアクセスになります(バスは事前に時刻をご確認下さい)。
 
 

改札口です。東を望む。後方に出入口があります。
あつみ温泉駅は有人駅ですが、窓口営業時間は7:10~17:30(2012年時点)と短いです。無人時間帯は無人駅と同じ扱いになります。
改札ラッチや自動改札機はなく、有人時間帯の改札・集札は係員が対応します。また、交通系ICカード『Suica』は利用できません。
改札口の左手前には『みどりの窓口』があり、その手前には自動券売機があります。
自動精算機はありません(有人時間帯は窓口での対応になります)。
また、改札口の右手前には待合室があります。
そして、改札を通ると下り1番線ホームで、改札と1番線の間に段差はありません。
1番線に入って右へ進むと2・3番線とを結ぶ地下道がありますが、階段しか設置されていませんので、車いすで乗降の場合は事前にJR東日本へお問い合わせ下さい。
トイレは1番線に入って左側にあります(多機能トイレなし)。改札外は前述の駅舎左端にあります(多機能トイレなし)。
尚、あつみ温泉構内および駅前に売店・コンビニはありません。駅の北約300mにスーパー「Aコープ」があります。
 
 

2番線に設置されている吊下式駅名標です。電照式で、バックライトはLEDです。
JR東日本の標準デザインで、矢印の中央には羽越本線のラインカラーである水色が表示されています。
あつみ温泉駅にラインカラーは導入されていません。
尚、1923年の開業時から1977年9月30日までの駅名は、漢字表記の「温海駅」でした。難読だったため平仮名表記になり、「温泉」が追加されました。
 
 

こちらは1番線の駅名標です。2012年撮影。
下には当時運転されていた観光快速『きらきらうえつ』用の観光案内板が設置されていました(今は存在するかどうか不明)。
左には「あつみこけし(温海こけし)」のモニュメントがあります。鳴子温泉ほど有名ではありませんが、あつみ温泉でも「こけし」は特産品です。
 
 

あつみ温泉駅は単式ホーム・島式ホームとも各1面、計2面3線の地平構造で、南南西~北北東方向にホームが延びています。1番線の新津方(左後方)はカーブを描いています。
左(西)の単式ホームが1番線で下り酒田・秋田方面で、左(東)の島式ホームが左から2番線(上下副本線。待避列車や当駅終着・始発列車が使用)、3番線(上り村上・新津方面および泊新線経由新潟方面)の順です。
1番線から見て2・3番線は秋田方(奥)にずれています。
ホーム有効長は1番線が13両分、2番線が14両分、3番線が12両分(線路有効長は14両分)と、かつての長距離列車が隆盛だった時代の名残で、長いです。
主要駅だけにホーム幅は一定の広さが確保されていますが、1番線の両端部に狭い箇所があります。
上屋は1番線が中ほどの約5両半程度、2・3番線が新津寄り(手前側)の約6両半程度に設置されています。特急『いなほ』の下り列車やクルーズトレイン『TRAIN SUITE 四季島』の停車時は雨ざらしの部分が発生しますので、雨天時の乗降は注意が必要です。
写真は2番線より秋田方を望む。
 
 

こちらは2番線より新津方を望む。右から1番線~3番線の順です。
1番線の秋田方(右後方)には保線用の側線がありますが、以前は貨物側線だったと思われます。秋田方からしか出入りできません。
各ホームにはベンチがあり、2・3番線中ほどには冷暖房完備の待合室が設置されています(1番線は駅舎内の待合室をご利用下さい)。
1番線中ほどに面して駅舎・改札口があり、その前方には四季島専用ゲートがあります。
写真前方(新津方)には両ホームを結ぶ地下道(階段のみ)が設置されています。
 
 

2番線より新津方を望む。
手前に両ホームを結ぶ地下道があり、さらに先まで右の1番線ホームが延びています。
1駅先の小岩川駅までは単線区間になっています。
この先、温海川を渡ると短いトンネルを抜けて、右を走る国道7号と並走しながら右の日本海と左の山地の間を南南西へ走ります。日本海の景色が素晴らしいです。概ね地形に沿いながらカーブの連続で走り、やがて右側に住宅地が見えてくると小岩川駅へと至ります。
尚、国鉄時代にあつみ温泉駅~小岩川駅を結ぶバイパス新線(複線)のトンネル2ヶ所を建設しており、既に貫通しているのですが、トンネルの前後区間は工事が未着手で、また現状のままでも輸送力が逼迫していないため、新線に切り替える計画はないとの事です。
 
 

1番線より秋田方を望む。
4駅先の羽前大山駅まで複線区間が続きます。こちらは複線の新線に切り替えられている区間も多く、線形は良好です。
この先、左側に漁村の住宅街を見て北北東へ走ると温海トンネルに入ります。トンネルを出ると左を走る国道7号と並走しながら左の日本海と左の山地の間を北北東へ走り、短いトンネルもくぐります。その後、国道7号を2度アンダーパスするとやや長いトンネルに入り、トンネル内で右へカーブします。そして進路を北東に変えるとトンネルを出て、難読駅名として知られる五十川駅(いらがわえき)へと至ります。
 
 
あとがき  
私があつみ温泉駅で下車(乗車)したのは2012年、2017年の計2度です。いずれも羽越本線の乗り鉄時に乗車した普通列車が長時間停車したため下車しました。2012年下車時は改札を出ました。特急停車駅で、それなりの規模の駅舎を構えていました。駅は港町の南のはずれにあり、すぐ近くが日本海でした。一方、駅名の由来となった「あつみ温泉」は約2.5km南東の内陸部にあり、駅から離れています。
  
東京からですと上越新幹線に乗り終点の新潟駅まで行き、羽越本線特急『いなほ』に乗り換えて当駅下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です(最大滞在時間…9時間弱)。
一方、大阪からですと新大阪駅から東京駅まで東海道新幹線を利用して、東京駅から先は上記と同じルートで到達できます。タイトな日程になりますが、日帰り訪問可能です(最大滞在時間…4時間少々)。
(飛行機の利用は考慮していません)
 
食料・飲料について、駅周辺に気軽に入れるコンビニおよび気軽に入れる売店・飲食店はありません。約160m南に食堂が、約300m北にスーパー「Aコープ」があるものの、必ず事前に用意して下さい。
 
東京、大阪とも到達難易度は高いですが、
羽越本線を乗り鉄の際は、ぜひ一度はあつみ温泉駅でも途中下車されてみて下さい!
そして、あつみ温泉へお出かけの際はぜひ羽越本線をご利用になり、あつみ温泉駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:地理院地図、Google地図、Wikipedia)