鵡川駅【北海道】(日高本線。2017年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
北海道南部、むかわ町の中心市街地に位置する日高本線の終着駅で、かつては太平洋沿いに様似駅まで線路が延びていて、かつ内陸部の日高町駅まで延びていた富内線が分岐していた、
鵡川駅 (むかわえき。Mukawa Station) です。
 
尚、写真は様似方面が休止中の状態だった2017年撮影で、2021年4月1日に鵡川~様似が廃止されたため、現在は駅名標などに変化が生じています。ご了承下さい。
 
 
駅名  
鵡川駅 (駅番号なし)  
 
所在地  
北海道勇払郡むかわ町 (旧:鵡川町)    
 
乗車可能路線  
JR北海道:日高本線      
 
隣の駅  
苫小牧方……浜田浦駅   
 
訪問・撮影時  
2017年6月  
 
 

  


鵡川駅は地平駅で、南側のみに駅舎・出入口があります。
北側から駅へアクセスするには約330m東の道道10号線または駅のすぐ西側にある跨線橋を通って南側へ回る必要があります。
駅舎は平屋建てですが立派な造りで、むかわ交通ターミナル(バス待合所)が併設されています。駅舎機能と交通ターミナルは左側出入口で、右側出入口の先はコミュニティ施設「みんなの茶店」になっています。
出入口には段差があり、階段しかありませんので車いすでは自力で駅に出入りできません。駅ご利用の場合は事前にJR北海道へお問い合わせ下さい。
駅前にはロータリーを有する駅前広場があり、バスターミナルが併設されています。静内方面への廃止代替バスも駅前に発着します。
また、右側には「苫米地商店」があり、かつては駅弁を販売していましたが、現在は駅弁事業から撤退しています(店舗は営業していません)。
上写真は北西を、下写真は北を望む。
 
 

駅前です。南を望む。後方に駅舎があります。
周辺は「むかわ町」の中心市街地で、商店が点在しています。約650m南東には、むかわ町役場があります。
ちなみに太平洋は直線距離で約1.5km南西になります。
 
一方、駅北側も住宅地が広がっています。約900m北西には北海道鵡川高等学校(道立)があり、約1.1km西の線路沿いには鵡川運動公園があります。
 
 

駅舎内です。北を望む。後方に出入口があります。
鵡川駅は2009年に無人化され、駅舎内は空調完備の待合室として機能しています。
待合室は左側にあります。右側には窓口跡があります。
改札設備は一切ありません。鵡川駅では車内精算方式を採用しています。
そして改札を通ると1番線ホームで、左へ進んで構内踏切を渡ると列車が発着する2番線ホームに到達します。各ホームと構内踏切の段差はスロープで解消されています。
尚、駅と駅前にトイレ、売店・コンビニはありません。ご注意下さい。ちなみにトイレは列車内に設置されています(和式便所のみ)。
 
 

建植式駅名標です。電照式ではありません。
JR北海道の標準デザインで、矢印の部分はJR北海道のコーポレートカラーである萌黄色のはずですが、剥げてしまっていますw
鵡川駅に駅ナンバリングは導入されていません。
尚、右下の「しおみ(汐見)」ですが、2021年4月1日に鵡川~様似が廃止された事により鵡川駅が終着駅になり、現在は「しおみ」の文字が消されているはずです。
 
 

鵡川駅は相対式ホーム2面2線の地平構造で、千鳥状に配置されています。東西方向にホームが延びています。
手前左側のホームは1番線で、かつては様似方面からの苫小牧方面列車が使用していましたが、現在は使用停止になっています。
1番線の苫小牧方終端部(奥)には構内踏切があり、渡った先は2番線ホームです。
写真は1番線より苫小牧方を望む。左手に駅舎があります。
 
 

こちらは2番線です。苫小牧方を望む。左後方に構内踏切と1番線、駅舎があります。
現在、当駅に発着する列車(到着列車と上り苫小牧方面への始発列車)は全て2番線を使用しています。駅舎から遠いホームを使用している理由は、当駅の分岐器がスプリングポイントだからです。もし分岐器に手が加えられれば発着ホームが1番線に変更されるかもしれません。
ホーム有効長は4両分で、ホーム幅は狭くもなく広くもなく、といった感じです。
上屋は全く設置されていません。雨天時は傘が必須です。2番線のみベンチが設置されています。
 
 

こちらは2番線より終端方を望む。
右側に2番線があり、その右奥に1番線と駅舎があります。
2番線は元々島式ホームで、2番線の反対側(左)にはかつて3番線があり、内陸部の日高町駅とを結んでいた富内線列車が発着していました。富内線は1986年に廃止されました。
また、旧3番線の左側には保線基地があります。
 
 

2番線より苫小牧方を望む。すぐ先に駅の南北を結ぶ改札外跨線橋があります。
この先、右へカーブして市街地を出ると田畑の中を西北西へ走ります。その後は国道235号線が左を並走するようになり、しばらくすると浜田浦駅へと至ります。
 
 

2番線より終端方を望む。
ホーム終端部に構内踏切があり、右前方にある1番線および駅舎に通じています。現状、1番線は通路として利用されています。
ちなみに構内踏切は線路に対して斜めに設置されており、順路はアルファベットの「N」状のルートになっています。
 
 

1番線より終端方を望む。
右側に駅舎が、後方に構内踏切と2番線があります。
ホーム端の少し先で2番線と合流し、さらに先、道道10号線との踏切跡直前に車止めが設置されています。
かつてはこれより先、日高本線は直進して様似まで、富内線はすぐに左へ分岐して日高町駅まで、それぞれレールが延びていました。
現在はもっと手前に車止めがあるかもしれません。
 
それにしても、日高本線の鵡川~様似の廃止は残念です。海沿いを走る風光明媚な区間が多く、一度乗っているのですが風景の写真を撮っておらず。車窓風景撮影のリベンジ乗車を果たせぬまま自然災害に遭い、そのまま廃止になってしまいました…。景色の美しさと自然災害のリスクは表裏一体ですね…。
もう鵡川以遠の復活はないでしょう。それどころか、今回は生き残った苫小牧~鵡川の将来も心配です…。
 
 
あとがき  
私が鵡川駅で下車(乗車)したのは2017年の1度きりです。車窓風景撮影のため日高本線を乗り鉄したのですが、当時は既に鵡川~様似が災害により不通になっていて、鵡川駅が事実上の終着駅だったために必然的に当駅で下車しました。その後、2021年4月1日に鵡川~様似が廃止になり、名実ともに鵡川駅が終着駅となりました。尚、様似までは2004年に乗りつぶしていたのですが、車窓風景を撮影しなかったのが心残りです…。構内は割と広かったのですが、使用しているのは1線のみでした。駅前はむかわ町の中心市街地です。
  
東京からですと東北新幹線・北海道新幹線で終点の新函館北斗駅まで行き、函館本線・室蘭本線の特急『北斗』に乗り継いで苫小牧駅で下車します。そして日高本線列車に乗り換えて終点下車です。当日中に到達可能ですが、日帰り訪問は不可能で、最低1泊必要です。
一方、大阪からですと新大阪駅から東京駅まで東海道新幹線を利用して、東京駅から先は上記と同じルートで到達できます。当日中に到達可能ですが、やはり日帰りは無理です。最低1泊は必要です。
(飛行機の利用は考慮していません→飛行機利用ですと東京・大阪とも日帰り訪問可能)
 
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店はありません。最寄りのコンビニは約200m南西の「セイコーマート」になります。まぁ事前に用意しておいた方が無難でしょう。
 
東京、大阪とも到達難易度は高いですが、日高本線を乗り鉄の際は、鵡川駅ですぐに引き返さずに駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:地理院地図、Google地図、Wikipedia)