比津駅【三重県】(名松線。2020年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
三重県中部、津市南西部に位置する美杉地区の山奥に位置する名松線の駅で、2018年度の1日平均乗車人員が僅か5人である、
比津駅 (ひつえき。Hitsu Station) です。
 
  
駅名
比津駅 (駅番号なし) 
 
所在地
三重県津市 (旧・一志郡美杉村)  
 
乗車可能路線
JR東海:名松線  
 
隣の駅
松阪方…………伊勢八知駅  
伊勢奥津方……伊勢奥津駅   
 
訪問・撮影時
2020年11月
 
 

比津駅は地平駅で、駅舎はありません。
駅北側の線路沿いに駅出入口へと延びる行き止まりの道路があります。
正面の道路を進むと約60m先に駅出入口があります。
写真は南を望む。
左側には下多気地区に通じる道路(県道666号線)の踏切があります。
下多気地区は約4km東にあり、比津峠を越えるため徒歩や自転車でのアクセスには難があります。
 
 

駅前道路の行き止まり地点には駅ホームへの出入口があります。南を望む。
出入口弐は段差がなく、車いすでも通行可能です。
無人駅で駅舎は存在せず、改札設備もきっぷ回収箱しかありません。
後方へ進むと上写真の県道666号踏切前へ出られます。
尚、比津駅に駅前広場はありません。バス停留所は駅の約180m北、崖下の県道15号線沿いに設けられています。
 
 

駅前です。出入口前より北を望む。右がホームです。
前方への道路を進むと県道666号の踏切前に出られます。
駅前には民家が数軒あるのみで、商店は全く見られません。
また、駅東側、踏切を渡ったすぐ先の県道666号線沿いには東平寺があり、その周囲に民家が数軒見られます。
 
 

駅前です。ホームより西を望む。右側に出入口があります。
比津地区は雲出川の渓谷に形成された小さな集落で、中央の谷底には雲出川が右(北)へ流れていて、川の両岸に集落が見られます。
駅前には山深い風景が広がっています。
ちなみに名松線と並行する県道15号線は道幅が狭く、通常のバスですと通行困難な箇所もあります。現在は道路改良が進み隘路が減少していますが、国鉄時代末期は道路事情が今よりはるかに悪かったです。その事も名松線が廃止されずに今日まで残っている一因です。
 
 

ホーム中央部にある待合室です。南西を望む。右側に出入口があります。
この待合室が事実上の駅舎と言えますが、前述の通り改札設備は出入口にあるきっぷ回収箱のみです。
待合室にはベンチがあり、左側の壁面には時刻表と運賃表が掲示されています。
また、待合室の左側には簡易トイレがあります。無いよりはよっぽどマシですねw
 
 

建植式駅名標です。電照式ではありません。
JR東海・在来線の標準デザインで、国鉄タイプと同じく所在地も併記されています。
アルファベット部分にはJR東海のコーポレートカラーであるオレンジが塗られています。
駅ナンバリングは導入されていません。
尚、現在の所在地は津市ですが、2005年12月31日までは一志郡美杉村でした。
 
 

比津駅は単式ホーム1面1線の地平構造で、北北東~南南西方向にホームが延びています。
番線は設定されておらず、下り伊勢奥津行き、上り松阪方面とも同じホームに発着しますので乗り間違いに注意が必要です。
ホーム有効長は2両分で、ホーム幅は全体的に狭いです。
上屋は設置されておらず、ホーム中ほどにある待合室の屋根が線路側に少しせり出しているのみです。雨天時に乗降される際は注意が必要です。
ホームには待合室(ベンチあり)、簡易便所が設置されています。
松阪寄り(手前側)には出入口があり、きっぷ回収箱が設置されています。
写真は伊勢奥津方を望む。
 
 

こちらは松阪方を望む。
スペース的にも当初より1面1線だった事がわかります。出入口は奥にあります。
右側に見える崖上の道路は県道666号で、前方にある踏切で名松線と交差します。
 
 

ホーム端より松阪方を望む。すぐ先に右側を通る県道666号線との踏切があります。後方に出入口があります。
この先、雲出川の渓谷に沿って断崖区間を北上します。実際乗車されると分かりますが、かなり険しい地形になっています。この間、雲出川を2度渡ります。しばらくして周囲がやや開けてくるともう一度雲出川を渡り、左手に住宅地が見えてくると旧・美杉村の中心部に位置する伊勢八知駅へと至ります。
 
 

伊勢奥津方を望む。
この先、こちらも雲出川の渓谷に沿って険しい断崖区間を南下します。雲出川を2度渡って周囲が開けてくると山あいの田園風景の中を走るようになり、国道369号線をアンダーパスして大きく右へカーブするともう一度雲出川を渡り、国道369号が右に寄り添い北西へ走ります。そして左手に住宅地が見えてくると左へカーブして進路を西南西に変え、終点の伊勢奥津駅へと至ります。
 
 
あとがき
私が比津駅で下車(乗車)したことはありませんw ドライブがてら2020年に訪問しました。ホームは1面1線、駅舎が未設置の小駅でした。駅前は山あいに小さな集落が形成されていました。
 
東京からですと東海道新幹線で名古屋駅まで行き、紀勢本線特急『南紀』に乗り換えて松阪駅で下車します(名古屋~松阪は近鉄名伊特急でアクセスしてもOKです)。さらに名松線に乗り継いで当駅下車です。名松線の本数が少ないので、事前に時刻をご確認下さい。若干タイトな日程になりますが、日帰り訪問可能です(最大滞在時間:6時間少々)。
一方、大阪からですと大阪難波駅or大阪上本町駅or鶴橋駅から近鉄の阪伊特急に乗って松阪駅まで行き、名松線に乗り継げば当駅に到達できます。また、近鉄特急や急行と普通を乗り継いで大阪線の川合高岡で下車し、至近距離にある名松線の一志駅まで徒歩移動して乗り継ぐ事も可能です(時刻は要確認)。じゅうぶん日帰り訪問可能です(最大滞在時間:11時間程度)。
  
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店は一切ありません。必ず事前に用意して下さい。
 
東京、大阪とも到達難易度が高いですが、名松線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は比津駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:Google地図、Wikipedia)