三河田原駅【愛知県】(豊橋鉄道渥美線。2016年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
愛知県南東部、渥美半島を走るローカル私鉄路線、豊橋鉄道渥美線の終着駅である
三河田原駅 (みかわたはらえき。MIKAWATAHARA Station) です。
 
 
駅名
三河田原駅 (駅番号:16)
 
所在地
愛知県田原市 (旧:渥美郡田原町)  
 
乗車可能路線
豊橋鉄道:渥美線  
 
隣の駅
新豊橋方……神戸駅 
 
訪問・撮影時
2016年5月
 
 

三河田原駅は地平駅で、終端方に相当する西側に駅舎が設置されています。
代々、三河田原駅の駅舎は駅北側にありましたが、再開発により駅西側に幹線道路を建設する事になったため、駅舎は2013年に幹線道路(写真後方)に面した西側に移転・新築しました。
駅舎は航空写真を見ると扇形をしていて、西側から見ると弧を描いています。
平屋建てで、中央に出入口があります。駅外と駅舎内の間に段差はありません。
ちなみに駅舎は安藤忠雄氏の設計です。
写真は東を望む。
 
 

駅前の様子です。南を望む。左手に駅舎があります。
三河田原駅には駅前広場が整備されていて、駅舎正面の西側(右)は歩行者用のスペースでベンチが置かれています。
そして正面の南側にはロータリーがあり、バスターミナルとタクシー乗り場が設けられていて、駅舎との間は雨に濡れずに移動できます(異常気象時を除く)。
また、バスターミナルからは、渥美半島の先端にある伊良湖岬方面やフラワーパークなどへ向かう路線バスが発着しています。伊良湖岬停留所では伊勢湾フェリーと接続していて、三重県鳥羽市へ渡る事ができます。ちなみに新豊橋駅、豊橋駅バスセンター、鳥羽港では豊鉄~バス~フェリーの連絡割引きっぷを発売しています。
そして、写真奥には立体駐車場(田原駅南公共駐車場)があり、月極と時間貸しの両方を取り扱っています。
 
 

駅前の様子です。北を望む。右手に駅舎があります。
駅北側は田原市の中心市街地が広がっています。約250m北にはショッピングセンター「セントファーレ」がありますが、全体的に中心市街地は衰退傾向で、商店はさほど多くありません。
北西約700mには田原市役所があります。
また、駅西側は従来からの住宅街ですが、一部再開発が進んでいます。
南側~東側は区画整理が進んでおり、比較的新しい住宅街が形成されています。
そして約700m南には渥美半島を縦断する国道259号田原バイパスが東西方向に延びていますが、バイパス沿いにロードサイド店舗があまり進出していないのが珍しいです(神戸駅付近の田原街道(旧道)沿いには一定数の店舗が立ち並んでいます)。
 
 

 

改札口です。東を望む。
後方に出入口があります。
三河田原駅は有人駅で、左端に出札窓口兼精算所があります。
自動改札機は導入されておらず、交通系ICカード『manaca』などに対応の簡易改札機が設置されています。ICカード以外のきっぷにつきましては駅員が改札、集札、拝見をします(列車到着時に駅員が改札口に立ちます)。通路は車いす対応幅です。
改札口の左手前には自動券売機があり、その隣に名鉄タイプの『manaca』チャージ機があります。尚、改札内に自動精算機とチャージ機はありませんので、乗り越しやICカード残高不足の場合は窓口で駅員に申し出て下さい。
そして、改札口の先はホームで、段差はありません。正面が1番線・2番線ホームで、左へ曲がると3番線・4番線ホームです。
トイレと多機能トイレは改札を入って左側にあります。
また、右側には公衆電話があり、その手前には待合室(田原市交流ひろば)の出入口があります。
尚、三河田原駅構内に売店・コンビニはありません。駅前にもありませんのでご注意下さい。最寄りのコンビニは約300m南の「ファミリーマート」です。
 
 

吊下式駅名標です。電照式ではありません。
親会社の名鉄と似たようなデザインですが明るい感じがします。
駅ナンバリングも併記されています (16番)。
そして右上には田原市・渥美半島の観光の目玉である菜の花が描かれています。
毎年1月~3月には市内の伊良湖岬近くで「菜の花祭り」が開催されていて、多くの見物客が訪れます。
 
 

 

三河田原駅は頭端式ホーム2面4線の地平構造で、東西方向にホームが延びています。
右ホーム(南)が右から1番線・2番線の順、左ホーム(北)が右から3番線・4番線の順で、4番線の左側には留置線が1線あります。
全番線とも上り新豊橋方面ですが、普段は直進で入線可能な2番線のみを使用し、残り3線は数本の発着列車と夜間滞泊で使用されるのみです。
ホーム有効長は4両分ありますが、現在運行している列車は3両編成のみです。ホームドアはありません。ホーム幅は狭く、特に3番線・4番線ホームは相当狭いです。
上屋は1・2番線の終端方(手前側)3両分に設置されていて、駅舎・改札口と接続していますが、発着列車が少ない3・4番線には上屋がありません。ほとんどの列車が発着する2番線においては雨に濡れずに乗降できます。
1・2番線ホームにはベンチと飲料自動販売機が設置されています。
そして1・2番線の終端部(後方)には改札口があり、3・4番線の終端部にはトイレと多機能トイレがあります。
上写真は2番線より、下写真は3番線より、いずれも新豊橋方を望む。
 
 

こちらは到着前の列車より駅終端方を望む。
左から1番線~4番線、留置線の順です。いずれもホーム終端部の位置に車止めがあり、その先に駅舎があります。
2013年までは4番線や留置線の辺りに駅舎がありましたが、痕跡は見られません。
また、以前は現・2番線に相当する線路がさらに西へ、約2.8km先の黒川原駅まで延びていましたが、戦時中の1944年に休止となり、1954年に廃止となりました。廃止後も駅の少し先まで線路が残っていましたが、再開発により撤去され、こちらも駅部分では痕跡が見られなくなりました。ちなみに、駅前から西へ延びて左へカーブする細い道が廃線跡です。
三河田原~黒川原の廃線跡探訪の記事はこちら
 
 

2番線より新豊橋方を望む。渥美線は全線単線です。
この先、2番線に線路が収束するとすぐに汐川を渡ります。その後は左へカーブしながら住宅街の中を走ります。そして進路を東北東に変えると左手にロードサイド店舗を見て走り、神戸駅(かんべえき)へと至ります。
 
 

2番線より終端方を望む。各番線とも駅舎前に車止めがあります。
車止めの先には駅舎があり、1・2番線の先には改札口が設置されています。
改札口の手前で右へ曲がるとトイレ・多機能トイレがあり、その手前側(東)には3番線と4番線があります。
尚、全ての線路の先に駅舎があるため、今後、黒川原までの区間の復活、さらには未成線に終わった国鉄渥美線区間や伊良湖岬方面への延伸の可能性は全く無くなってしまいました。
 
 
あとがき
私が三河田原駅で下車(乗車)したのは1999年、2008年、2009年、2016年の計4度です。1999年と2009年は鳥羽からフェリー・バス・渥美線を乗り継いで豊橋まで移動する際に乗車しました。2008年は戦時中に休止されて戦後に廃止された黒川原駅までの廃線跡探訪のために乗降しました。そして2016年は渥美線の車窓風景撮影と三河田原駅の新駅舎訪問を兼ねて乗降しました。構内は2面4線とローカル私鉄の終着駅にしては破格の規模でした。また、以前の駅舎も比較的新しかったのですが、新駅舎は再開発により設置されたもので、デザインも良かったです。駅前は市街地で、南側は区画整理されて整然としていましたが、北側は駅舎移転前からの旧市街が残っていました。
 
東京からですと東海道新幹線で豊橋駅まで行き、隣接する新豊橋駅から豊橋鉄道渥美線電車に乗り、終点下車です(途中の高師止まりは終電のみです)。じゅうぶん日帰り訪問可能です(最大滞在時間:11時間少々)。
一方、大阪からですと新大阪駅から豊橋駅まで東海道新幹線を利用して、以降は上記のルートで到達できます。余裕で日帰り訪問可能です(最大滞在時間:12時間少々)。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店はありませんが、約300m南にコンビニ「ファミリーマート」があり、約300m北のショッピングセンター「セントファーレ」内にはスーパー、カフェ、ラーメン店があります。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
  
東京、大阪とも到達難易度はさほど高くありません。豊橋鉄道渥美線を乗り鉄の際は、三河田原駅ですぐ引き返さずにぜひ一度は駅を観察されてみて下さい!
 
(参考:地理院地図、Google地図、Wikipedia)