今回の【駅】コーナーは、
愛知県豊田市南西部の、住宅地と田園地帯が混在した地域に位置する名鉄三河線の駅で、構内踏切の関係で列車が右側通行で進入する珍しい交換可能駅ですが、今後高架化されると昔ながらの構内踏切や古い駅舎がが見られなくなる
若林駅 (わかばやしえき。WAKABAYASHI Station) です。
尚、若林駅および周辺において現在、連続立体交差事業中です。写真は2019年1月時点のもので、現在は何かしら変化があると思われます。ご了承下さい。
駅名
若林駅 (MY 03)
所在地
愛知県豊田市
乗車可能路線
名古屋鉄道：三河線 【山線】
隣の駅
知立方……三河八橋駅
猿投方……竹村駅
訪問・撮影時
2019年1月
若林駅は地平駅で、南東側(猿投方)に駅舎を構えています。
駅舎は簡素な平屋建てで、出入口の左側に飲料と新聞の自動販売機があります。
駅外と駅舎の間に段差はありません。
また、駅舎の左には名鉄タクシー乗り場があり、駅舎の両側には有料駐輪場があります。
そして右手の有料駐輪場の反対側にはマイカー送迎用のロータリーがあります。バス停留所は北東側の踏切を渡った先の若林交流館敷地内にあります。
写真は北を望む。
駅前の様子です。南東を望む。後方に駅舎があります。
駅南東側は住宅地が広がっています。商店は少ないです。
南東約1kmには愛知県立豊田南高等学校があり、若林駅は高校生の利用も多いです。
一方、駅の北西側には田園風景が広がっています。
駅舎内にある改札口の様子です。若林駅の改札口はこの1ヶ所のみです。
北西を望む。後方に出入口があります。
若林駅は朝のラッシュ時にかかる7:00～11:00のみ駅員が配置される特殊勤務駅で、その他の時間帯は駅集中管理システムにより無人となっています。無人の時間帯は窓口にシャッターが下ろされ、改札内外に設置されているインターホンでの対応となります。
利用者数が比較的多い事から交通系ICカード『manaca』などに対応の自動改札機が3通路設置されており、左端がICカード専用通路、窓口に面した右端が車いす対応の幅広通路になっています。右端は駅員配置時間帯において有人通路を兼ねています。
改札口の右手前には自動券売機が2台あり、うちタッチパネル式の1台は『manaca』のチャージが可能です。
あと、改札口の左手前にはベンチが設置されています。
改札内にはICカードチャージ機と磁気券用の自動精算機があります。
そして改札を通って右前方には構内踏切があり、渡って左へ曲がるとホームです。構内踏切とホームの間に高低差がありますが、スロープで解消しており一応、バリアフリーに対応しています。但し傾斜が急なので車いすでの通行時は注意が必要です。
また、改札を通って右手にはトイレがあります(多機能トイレはありません)。
尚、若林駅構内に売店・コンビニはありません。コンビニは約150m南西にあります。
2番線に設置されている建植式駅名標です。電照式ではありません。
名鉄標準のデザインですが、隣駅に英語表示が併記されていない旧式です。
そして駅ナンバリングが併記されています (MY 03)。
駅ナンバリング部分には三河線山線のラインカラーである黄緑が使用されています。
尚、駅ナンバリングの「MY」ですが、「M」は三河線、「Y」は山線を意味しています。
若林駅は島式ホーム1面2線の地平構造で、南西～北東方向にホームが延びています。
当駅では通常とは違い右側通行で、右(北西)が1番線で下り知立方面・碧南方面、左(南東)が2番線で上り豊田市方面・猿投方面です。これはWikipediaによると構内踏切の位置の関係で、乗車する客の安全を確保するため右側に停車するそうです(同構造である隣の竹村駅も同様)。
ホームドアは未設置ですが、ホームの線路際には列車発車直後の人のはみ出しを検知する赤外線ホームセンサーが設置されていて、発車時に人がセンサーを越えて線路側・車両側へ近づくとセンサーが反応して列車が停車するシステムになっています。三河線山線では無人駅においてこのシステムを整備した上でワンマン運転に踏み切っています。
ホーム有効長は4両分で、ホーム幅はやや狭いです。知立方の端(写真奥)は特に狭いです。
上屋は猿投方(手前側)の2両分にしか設置されていていないため、4両編成の電車は知立方2両分が上屋からはみ出します。雨天時に当駅で下車される際は猿投寄りの車両にご乗車下さい。また、知立方面の電車は2両編成の場合、全て雨ざらし部分に停車するため、雨天時に下車の際は最後部の扉をご利用下さい。
ホームにはベンチが設置されています。
そしてホームの猿投方の端には構内踏切・改札口に続くスロープが設置されています。
上写真は構内踏切より、下写真は2番線側より、いずれも知立方を望む。
尚、前述の通り、若林駅および周辺において現在、連続立体交差事業中(工事中)で、仮線に切替の上で2024年度には高架駅に生まれ変わる予定です。
1番線側より知立方を望む。右側通行のため、出発信号機が双方の線路の中間にあります。
この先、左側に広がる住宅地と右側に広がる田園風景の境界を南西へ走り、逢妻男川を渡ってしばらくすると左へカーブして、引き続き同じような風景の中を南西へ進みます。そして高架区間になると伊勢湾岸自動車道をアンダーパスすると同時に側道(県道56号線)をオーバーパスして、その後も郊外風景の中を高架で走ると「かきつばた」で有名な無量寿寺(無量壽寺)への最寄駅である三河八橋駅へと至ります。
ホーム上より猿投方を望む。左が1番線知立方面、右が2番線猿投方面です。
ホーム終端部にスロープがあり、下り切って右へ曲がると2番線を渡る構内踏切があり、その先に駅舎・改札口があります。
改札口への経路は構内踏切部分を除き屋根に覆われています。
こちらは構内踏切より猿投方を望む。左が1番線知立方面、右が2番線猿投方面で、右手に駅舎があります。
この先、左へカーブして左右に住宅地を見て北東へ走ります。そして県道56号線をアンダーパスすると左側車窓には田園風景が広がり、住宅地と田園の境界をひたすら北東へ走ると竹村駅へと至ります。
あとがき
私が若林駅で下車(乗車)したのは2019年の1度きりです。名鉄全駅訪問計画の一環で下車しました(2019年8月に全駅制覇済)。まず列車が右側通行だった事に驚きましたが、大手では名鉄くらいでしか見られないのではないでしょうか？ 駅舎は簡素な造りでしたが、2000年代に造られた簡易駅舎を見慣れているとまともな駅舎に見えましたｗ そして駅前は南側が住宅地で北側が田園地帯と、線路を境に二分されていました。
東京からですと東海道新幹線で名古屋駅まで行き、隣接する名鉄名古屋駅から名古屋本線の豊橋方面特急・快速特急に乗り知立駅で下車。三河線山線の猿投行きに乗り換えて当駅下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からは東海道新幹線or在来線(東海道本線)で名古屋駅、または近鉄で近鉄名古屋駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。在来線の場合は刈谷駅まで行き、三河線海線と山線を乗り継いでも到達可能です。じゅうぶん日帰り訪問できます。
食料・飲料について、駅から約150m南西にコンビニ「ファミリーマート」があり、約250m北東にスーパー「ドミー」があります。一方、駅前に気軽に入れる飲食店はなく、最寄りのチェーン店は約750m南東の「マクドナルド」になります。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
東京、大阪とも到達難易度はやや高いですが、名鉄三河線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は若林駅でも途中下車されてみて下さい！
(参考：名鉄のHP、豊田市のHP、Google地図、Wikipedia)