三木上の丸駅【兵庫県】(神戸電鉄粟生線。2017年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
兵庫県三木市の中心市街地に位置する神戸電鉄粟生線の駅で、駅近くには商店街があり、また駅名の通りその三木城跡(三木城址)が駅のすぐ南にある、
三木上の丸駅 (みきうえのまるえき。MIKI UENOMARU Station) です。
 
尚、三木上の丸駅は三木市の中心部に所在するにもかかわらず、中心市街地の空洞化などの要因で2016年の1日平均乗車人員は178人と低迷しており、存廃問題に直面している粟生線の状況の厳しさが浮き彫りになっています。
 
 
駅名
三木上の丸駅 (KB 52)
 
所在地
兵庫県三木市 
 
乗車可能路線
神戸電鉄:粟生線 
 
隣の駅
鈴蘭台方……恵比須駅  
粟生方………三木駅 
 
訪問・撮影時
2017年11月、12月
 
 

三木上の丸駅の出入口です。南を望む。
駅舎・ホームは左右方向(東西方向)に延びる県道20号線から奥まった位置の高台にあるため、県道からは出入口が見えるのみです。奥の森は三木城跡(三木城址)で、その手前を粟生線の線路が左右方向に横切っています。
奥へ延びる坂道を上がり、左へ曲がって坂を登り続けると駅舎に到達します。
三木上の丸駅には駅前広場が整備されていません。手前の県道沿いにバス停留所が設けられています。
また、出入口の先の左側にある建物は公衆トイレです(車いす対応トイレを併設)。
 
 

出入口から坂を登り、左へ曲がると正面の坂上に駅舎が見えてきました。東を望む。
途中には無料駐輪場が設置されています。
 
 

そして坂を登り切ると駅舎に到達しました。
駅舎へは駐輪場からも階段でアクセス可能です。
駅舎は古い木造建築で、おそらく1937年(昭和12年)の開業時から使用され続けていると思われます。
 
 

駅前の様子です。東を望む。右側に三木上の丸駅の出入口があります。
駅周辺は三木市の古くからの市街地で、この付近は城下町として発達しました。
手前(西)~奥(東)の道路は県道20号線で、沿道には商店街が形成されていますが中心市街地の空洞化で活気がありません…。
また、すぐ先にある上の丸交差点を左折し、120mほど北進して右折すると、古い町並みが残る湯の山街道に入ります。三木市の旧市街地には昔ながらの町並みが多く残っています。
そして、県道20号を450mほど東へ進み、大塚1丁目交差点を右折して粟生線をくぐり、丘陵地を南下すると駅から1kmほどで三木市役所に到達します。
 
 

こちらは駅前西側の様子です。南西を望む。左手に三木上の丸駅の出入口があります。
左手前(東)~右奥(南西)の2車線道路は県道20号で、右側で粟生線のガード(右)をくぐります。その右側には美嚢川(みのうがわ。地元では「みのがわ」とも呼ばれます)が流れていて、粟生線は県道を跨ぐと連続して美嚢川を渡ります。
左側の横断歩道を渡り、粟生線のガード(左)をくぐると一部がアーケード商店街になっている「ナメラ商店街」に入ります。「ナメラ」は漢字で「滑原」と書きます。しかし、ナメラ商店街も残念ながらシャッター通りと化しています…。そして後方には湯の山街道が延びていて、県道20号の北側を東へ延びています。
また、ナメラ商店街へ続く左側のガードをくぐってすぐ左側にある階段を線路沿いに上がると三木城跡(上の丸公園)に到達します。
三木城跡エリアには三木市の特産品である金物を扱う三木市立金物資料館をはじめ、みき歴史資料館、三木市立堀光美術館などがあります。
 
 

改札口の様子です。東を望む。暗く写ってしまい申し訳ありません。
後方に出入口があります。
ちなみに三木上の丸駅は無人駅で、駅務遠隔システムが導入されています。インターホンが改札内外に設置されています。
交通系ICカード『PiTaPa』などに対応の自動改札機が2通路あり、右側が幅広通路です。左側の通路に面して窓口がありますが、三木上の丸駅は無人駅ゆえに窓口にはシャッターが下りています。
改札口の左手前には自動券売機があり、ICカードチャージが可能です。改札内にはICカードチャージが可能な自動精算機があります。
そして改札の先にはホームがありますが、段差があり、階段しか設置されていません。現状、車いすでは自力で三木上の丸駅を利用できません。
また、駅舎内には飲料と新聞の自動販売機、そしてベンチが設置されています。
尚、駅構内に売店・コンビニはなく、駅前にもコンビニがありませんのでご注意下さい。
ちなみにトイレは駅の出入口横に設置されています。
 
 

ホーム側壁に設置されている駅名標です。電照式かどうかは不明です。
かなり色褪せており、痛々しいです…。
神戸電鉄の標準デザインに準じており、駅ナンバリングも追加されています (KB 52)。
また、下部には副駅名「三木城址前」が括弧書きされています。
尚、当駅は1937年に「三木東口駅」として開業しましたが、1939年に「上の丸駅」に改称され、さらに1948年には現駅名へと改称されました。
 
 

三木上の丸駅は単式ホーム1面1線の地平構造で(一部盛土高架)、東南東~西北西方向にホームが延びています。
番線は設定されておらず、同じホームから鈴蘭台・新開地方面と粟生方面の電車が発着するので乗り間違えないよう注意が必要です。
ホーム有効長は4両分で、ホームドアはありません。ホーム幅は全体的に狭く、鈴蘭台方の端(奥)は結構狭くなっています。
上屋は粟生方(手前側)に木造のものが10mほど(0.5両分)しか設置されていません。上屋下にはベンチがあります。
また、後方には駅舎・改札口があり、前述の通り段差には階段しか設置されていません。
写真は鈴蘭台方を望む。
 
 

こちらは粟生方を望む。粟生方の端(奥)に駅舎・改札口があります。
以前の三木上の丸駅は3両対応でしたが、2001年に志染~粟生において4両編成列車の乗り入れが開始され、それに伴いホームが新開地方(手前側)に延伸されました。
また、左前方の森は三木城跡のある丘です。
 
 

鈴蘭台方を望む。
この先、築堤高架で住宅地の中を東南東へ走り、林の中で左へカーブしてローカル風景の中を東へ進みます。そして住宅地の中を地平区間で走るようになるとすぐに右へカーブして進路を東南東に戻すと、程なくして恵比須駅へと至ります。
 
 

粟生方を望む。
ホーム端に駅舎と改札口があり、左手には三木城跡の丘があります。
この先、三木城址(左)と市街地(右)の間を西北西へ走り、ナメラ商店街の道路と県道20号をオーバーパスすると左へカーブしながら美嚢川を渡ります。美嚢川を渡り終えると地平区間になり、住宅街の中を南西へ走りますが、すぐに右へカーブして、そのカーブ地点にホームがある三木駅へと至ります。三木駅は2018年に南側駅舎が火災で焼失し、粟生線の存続問題もあり再建の有無が心配されましたが、現在は再建計画が進行しています。
 
 
あとがき
私が三木上の丸駅で下車(乗車)したのは2017年の1度きりです。粟生線は何度も乗っているのですが、下車したのは2017年11月が初めてでした。兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で下車しました(2019年全駅制覇達成)。しかし訪問当日は近くで市民マラソンが行われていたため人が多くてまともに撮影できず、翌12月にドライブがてらリベンジ撮影しました。駅は高台にあり、1面1線と小規模でした。駅前にはナメラ商店街や湯の山街道など古くからの商店街がありますが、半ばシャッター通りと化していて活気がありませんでした…。
 
東京からですと東海道・山陽新幹線で新神戸駅まで行き、神戸市営地下鉄西神・山手線の西神中央方面行き電車に乗り換えて湊川公園駅で下車します。そして隣接する湊川駅から神戸電鉄有馬線から粟生線に直通する三木行き、小野行き、粟生行きのいずれかに乗車して当駅下車です(種別不問。但し、西鈴蘭台行き、押部谷行き、志染行きは乗車不可)。あるいは新神戸駅から神戸市営地下鉄北神線で谷上駅まで行き、神戸電鉄有馬線の新開地行きに乗り換えて鈴蘭台駅で下車、粟生線に乗り換えてもOKです。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪(梅田)からですと阪神本線の阪神特急・直通特急または阪急神戸本線の特急・新開地行きに乗って新開地駅まで行き、神戸電鉄粟生線直通の粟生行き、小野行き、三木行きのいずれかに乗り換えて当駅下車です。余裕で日帰り訪問できます。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニ、スーパー、気軽に入れる商店・飲食店は存在せず、最寄りのコンビニは約800m北の「ローソン」、最寄りのスーパーは約900m東の恵比須駅前にある「マックスバリュ」になります。最寄りの飲食チェーン店は約400m東の「すき家」になります。事前に用意しておきましょう。
 
東京からの到達難易度もさほど高くありません。神戸電鉄粟生線を乗り鉄される際は、ぜひ一度は三木上の丸駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:Google地図、Wikipedia)