羽黒駅【愛知県】(名鉄小牧線。2019年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
愛知県犬山市西部の住宅地に位置する名鉄小牧線の駅で、1966年~1985年の一時期は東側の山地に所在する名鉄系の「博物館明治村」へ向かうバスとの接続駅であった事から駅名が「明治村口駅」へと改称されていた、
羽黒駅 (はぐろえき。HAGURO Station) です。
 
 
駅名
羽黒駅 (KM 01)
 
所在地
愛知県犬山市
 
乗車可能路線
名古屋鉄道:小牧線 
 
隣の駅
上飯田方……楽田駅
犬山方………犬山駅 
 
訪問・撮影時
2019年4月
 
 

羽黒駅は地平駅で、ホームに面した西側に駅舎を構えています。
駅舎は1977年に改築され、当時は明治村への玄関口だったため大きな平屋建て駅舎になりました。
内部には改札・トイレ・待合室の他に売店も営業していたようですが、1985年に明治村連絡の使命を失ってからは大きな駅舎を持て余しており、売店も閉店にななりシャッターが下りています。
現在は出入口前に飲料自動販売機が置かれています。
また、駅舎西側(写真右前方)には小さな駅前広場があり、自動車の転回が可能となっています。
バス停留所は駅から約200m西の県道27号線(旧国道41号線)沿いに設けられています。
駅舎手前右側は駅前にあるコンビニ「デイリーヤマザキ」の駐車場で、後方(北)のホーム沿いには駐輪場と名鉄協商の月極駐車場があります。
写真は駅舎の北側出入口です。南を望む。
 
 

駅前(西側)の様子です。西を望む。左手に駅舎があります。
周辺は古くからの住宅地で、駅前通りには商店が立ち並んでいます。
駅前通りを150mほど進むと県道27号との羽黒駅西交差点に差し掛かります。右折してすぐの地点にバス停留所があります。
また、駅の約550m南には犬山市立羽黒小学校があります。
 
 

こちらは南側の出入口です。北を望む。
駅南側にある踏切に隣接していて、線路東側の地区からはこちらの南側出入口を利用する事になります。出入口には飲料自動販売機があります。
尚、以前の明治村口駅時代は踏切の東側(右)に明治村連絡バスのりばがあり、南側出入口はバスとの乗り継ぎのために設置されたと言えます。
ちなみに踏切は自動車通行不可です。
そして駅舎の左側(写真左奥)には前述の駅前広場があります。
 
 

駅前(東側)の様子です。東を望む。左手に駅舎があります。
駅東側も住宅地が広がっていますが、西側とは違い商店は見られません。正面には尾張富士が見えます。
駅から東へ1km少々の場所には犬山市立東部中学校があります。
また、踏切の先右側の名鉄協商有料駐輪場とマンションの場所にはかつての明治村口駅時代、明治村行きバスの乗り場と転回場がありました。
バスは発車後に踏切の先左側、線路と並行して伸びるバス専用道を北上して約170m北を東西方向に延びる県道16号に出て、右折して県道を東へ走り明治村へと向かっていました。
尚、当駅と明治村(北口)の距離は3.7kmほどで、徒歩でのアクセスはしんどいです。犬山駅前からバス利用が賢明でしょう。
 
 

改札口の様子です。東を望む。羽黒駅の改札口はこの1ヶ所のみです。
左に北側出入口があり、右に南側出入口があります。
2003年に無人化され、現在は駅集中管理システムが導入されています。改札内外にインターホンが設置されています。
交通系ICカード『manaca』などに対応の自動改札機が2通路あり、左側がICカード専用通路、窓口跡に面した右側が磁気券兼用の幅広通路です。
改札口の右手前には『manaca』のチャージができない自動券売機が1台あります。
改札内(写真奥)にはICカードチャージ機と磁気券用の自動精算機があります。
入場時、ICカードの残額が不足している場合はICカードを改札機にタッチして入場し(残額0円でもタッチの上で入場可能)、改札内または下車駅のチャージ機でチャージする必要があります。
そして改札を通って左へ曲がり、スロープを登るとホームです。スロープがやや急ですが手すりは設置されており、一応バリアフリーに対応しています。ちなみに犬山方面、小牧・上飯田・平安通方面とも同じホームに発着しますので乗り間違いに注意が必要です。
改札外の右手にはトイレがあり(多機能トイレ無)、後方には明治村口駅時代の名残と言える待合室(空調は?)があります。右後方には明治村口駅時代の名残と言える売店(?)跡がありますが、シャッターが下ろされています。
尚、羽黒駅に売店・コンビニはありません。北側出入口の駅前にコンビニ「デイリーヤマザキ」があります。
 
 

ホームに設置されている建植式の駅名標です。電照式ではありません。
名鉄の標準タイプで、駅ナンバリングも併記されています (KM 02)。
尚、駅ナンバリングの「KM」ですが、小牧線を意味していると思われます。「K」は「小」、「M」は「牧」でしょう。
また、上屋下には側壁設置型の駅名標(非電照式。アクリル板で保護)があります。
ちなみに当駅は1931年に羽黒駅として開業しましたが、博物館明治村が開村した翌年の1966年に明治村口駅へと改称し、駅前に明治村行きのシャトルバス乗降場を設けて明治村へのアクセス駅になり、犬山線特急も当駅まで乗り入れていました。これは、当駅が明治村への最寄駅であるとともに犬山駅に東口が存在しなかった事が大きな要因と言えます。しかし、1985年に犬山駅東口が開設された事で明治村行きバスの始発が犬山駅東口駅前に変更され、「つなぎ」としての役割を終えた当駅の駅名は羽黒駅に戻されました。まぁ、犬山線から1駅だけ小牧線に乗り入れるのは趣味的には面白いですが現場は面倒だったでしょうね…。6両固定編成のパノラマカー(7000系の一部と7500系)は入線できなかったでしょうし…。
 
 

羽黒駅は単式ホーム1面1線の地平構造で、概ね南北方向にホームが延びています。
ホームは線路の西側にあり、番線は付与されていません。
犬山行き列車と小牧・上飯田・平安通方面列車が同一ホームに発着しますので誤乗に注意が必要です。
当初、当駅は島式ホーム1面2線でしたが、「明治村口駅」として整備した際に東側の線路を撤去して跡地はホームを拡幅と明治村行きバス専用道路に転用されました。しかしバス専用道が狭くて乗換やバスの運行に支障が出たため、1977年に線路の位置を変えずに新たに西側にホームを建設しました。そして東側のホームを撤去して跡地は道路拡張に充てられました。駅の前後で線路が西側へ振られているのは以前の配線の名残です。

線路東側(写真左)の道路はかつて明治村方面へのバスが走っていた道路で、写真左奥の踏切の先にバス乗降場がありました。
この道路は名鉄の私道で、道路を線路やホームに戻して将来の2面2線化や複線化は容易と思われますが、そのような設備増強の可能性は低いでしょうね…。
ホーム有効長は20m車4両分で、運行電車の規格は20m級4扉車で統一されているもののホームドアはありません。
かつて明治村へのアクセス駅であった名残で駅の規模に対してホーム幅は広く、端の方も一定の幅が保たれています。但し、1977年に駅が改良されて東側にあったホームを西側へ移した際に架線柱は移設しなかったため、ホーム上に架線柱が建っています。
上屋は上飯田方(写真奥)の1両強分に設置されています。雨天時に下車される場合は最も上飯田方・平安通方の車両にご乗車になって下さい。
ホームにはベンチが設置されていて、上飯田方の端には飲料自動販売機もあります。
上飯田方の端には下りスロープがあり、スロープを下りて右へ曲がると駅舎・改札口です。
写真は上飯田方を望む。
 
 

こちらはホーム南端部より北(犬山方)を望む。
後方に駅舎・改札口があります。改札に近い上屋下はホーム幅が広いです。
線路寄りには一定の間隔で架線柱が建っていますが、これはホーム移設時に架線柱をそのままにしたためです。

線路の右側は元バス専用道です。
 
 

上飯田方・平安通方を望む。小牧線は小牧駅まで単線区間が続きますが、大半の区間で複線分の路盤が用意されています。
ホーム端にスロープがあり、その先に駅舎・改札口があります。
また、左前方のマンションと駐輪場の場所には明治村行きのバス乗降場・転回場がありました。
この先、五条川を渡り、住宅地の中を南下します。その後は緩やかに右へカーブして左手に本宮山などを遠望して田園風景の中を走ります。そして再び緩やかに右へカーブすると住宅地の中に入り、程なくして楽田駅へと至ります。
 
 

犬山方を望む。少し先に県道16号との踏切があります。
この先、右へカーブして住宅地を抜け、右手にエナジーサポートアリーナ(犬山市体育館)を見て走ると田園地帯の中を北北西へ走るようになります。その後、高架区間になり、県道191号をオーバーパスすると五郎丸信号場に差し掛かります。この地点の西側には総合犬山中央病院があり、東側には道の駅をはじめとした新しい街が整備される予定で、犬山市が新駅建設を希望しているようですが、新駅が設置されれば少なくとも総合犬山中央病院への通院客にとって便利になりますね。まぁ、新駅が開設されるかどうかは分かりませんが…。その後は国道41号名濃バイパスをオーバーパスしてから地平に戻り、右へカーブすると住宅地の中を北上するようになります。そして県道64号をアンダーパスして左から犬山線が寄り添い、間髪入れずに右から広見線が寄り添うと市街地に入って犬山駅へと至ります。
 
 
あとがき
私が羽黒駅で下車(乗車)したのは2019年の1度きりです。名鉄全駅訪問計画の一環で下車しました(2019年8月に全駅制覇)。ホームは1面しかありませんが、駅舎は明治村口駅時代の1977年に改築されたものが今も使用されています。駅舎内には売店跡があり、観光地の駅だった事を物語っていますが、今は寂れてしまっています…。駅前は住宅地ですが再開発はされておらず手狭な印象です。現在、明治村へは犬山駅前からバスが出ています。
 
東京からですと東海道新幹線で名古屋駅まで行き、隣接する名鉄名古屋駅から犬山線方面の特急・急行などで犬山駅まで乗車し、小牧線の平安通行きに乗り換えて1駅目で下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。平安通・上飯田経由より犬山経由の方が速いです。
一方、大阪からは東海道新幹線または在来線(東海道本線)で名古屋駅、または近鉄で近鉄名古屋駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。じゅうぶん日帰り訪問できます。
 
食料・飲料について、駅の約150m西にコンビニはあるものの、気軽に入れる商店・飲食店は存在せず、半径1km圏内に飲食チェーン店はありません。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
 
東京、大阪とも到達難易度はやや高いですが、名鉄小牧線を乗り鉄される際は、ぜひ一度は羽黒駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:Google地図、Wikipedia)