上小田井駅【愛知県】(名鉄犬山線、名古屋市営地下鉄鶴舞線。2018年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
愛知県名古屋市西区の、北名古屋市との境界にほど近い北端部に広がる住宅街に位置する名鉄犬山線と名古屋市営地下鉄鶴舞線の接続駅で、1991年に新川の対岸あった平田橋駅を現在地に移転した上で現駅名に改称した経緯を持ち、近年は商業施設「mozoワンダーシティ」へのアクセス利用も増加している駅、
上小田井駅 (かみおたいえき。KAMI OTAI Station) です。
 
 
駅名
上小田井駅 (名鉄の管理駅)
 
所在地
愛知県名古屋市西区
 
乗車可能路線
名古屋鉄道:犬山線
名古屋市営地下鉄:鶴舞線 
 
隣の駅
名鉄犬山線 (IY 03)
枇杷島分岐点方・名鉄名古屋方……中小田井駅  
犬山方・新鵜沼方……………………西春駅 
 
名古屋市営地下鉄鶴舞線 (T 01)
伏見方・赤池方……庄内緑地公園駅
 
訪問・撮影時
2018年7月
 
 

上小田井駅は高架駅で、1991年に高架化されると同時に約330m北の新川対岸から現在地に移転して、駅名が平田橋駅から現在の上小田井駅へと改称されました。
駅舎は高架下にあり、駅の中央を横切っている名古屋第二環状自動車道(名二環)と国道302号線(名古屋環状2号線)の南北にそれぞれ駅舎・改札口が設けられています。
写真は南改札口のある南口の西側出入口です。北を向いて撮影。
南口は西側と東側に出入口があり、こちらの西側がメインの出入口になっています。出入口の隣にはコンビニ「ファミリーマート」があります。
西側にはロータリーを有する駅前広場が整備されていて、バスターミナルとタクシー乗り場が併設されています。
 
 

南口西側の駅前の様子です。南西を望む。後方に上小田井駅があります。
駅周辺は区画整理が行われて比較的整然とした街並みになっています。
駅前にはビルやマンションが点在していて、郊外型の商店や飲食店も見られます。
駅から離れると住宅街になりますが、駅南西側には工場や倉庫も多く立地しています。
 
 

こちらは南口の東側出入口です。南西を望む。
西側出入口と比較して小ぶりになっていて、出入口前には駐輪場があります。
道路の反対側(写真左外)には小さなロータリーがありますが、改札から遠いため利用者は少ないようです。
 
 

南口東側の駅前の様子です。北東を望む。左後方に上小田井駅があります。
写真右側の幹線道路はすぐに写真奥に延びる国道302号と合流します(貴生町西交差点)。
駅東側や駅南東側も住宅街ですが、西側と比較すると一戸建て住宅の割合が高く閑静な雰囲気となっています。商店は少ないです。
約200m東の国道302号南側には名古屋市立山田中学校があり、その東には名古屋市立山田小学校が隣接しています。
また、駅の約330m南東、山田中学校の南側には西区役所の支所があり、さらに100mほど南下すると東海交通事業城北線小田井駅があります。上小田井駅と小田井駅の乗換は不便で、乗換駅に指定されていません。
 
 

高架下1階南側にある南改札口の様子です。北を望む。
左が西側出入口、右が東側出入口です。
有人駅で、駅員が配置されています。
交通系ICカード『manaca』などに対応の自動改札機が3通路あり、柱で見えませんが一番右が幅広通路です。
右端には有人通路があり、その右側に窓口があります。
改札口の右手前には出札窓口があり、さらに右手前には名鉄の自動券売機と名古屋市営地下鉄の自動券売機が並んでいます。両社局とも『manaca』『マナカ』のチャージが可能です。右側には駅長室もあります。
改札内に自動精算機があるかどうかは確認し忘れましたが、もし設置されていない場合、出場時に乗り越しやICカード残額が不足していたら精算窓口へ申し出る必要があります。
また、改札内にはトイレと多機能トイレがあります。
各ホームのある2階との間には階段、上りエスカレーター、エレベーターが設置されていて、バリアフリーに対応しています。後述の北改札口にはエレベーターがありませんので、車いすで乗降の場合は南改札口をご利用下さい。ちなみに改札内で後述の北改札口コンコースとは直接繋がっていません(ホームを介して繋がっています)。
尚、改札外の左側にはコンビニ「ファミリーマート」があります。
 
 

こちらは北改札口がある北口の西側出入口です。東を向いて撮影。
北改札口は名古屋環状2号線北側地域の利便性を図るとともに、移転前の平田橋駅周辺住民・利用者への救済措置として設置されたと思われます。
こちらは南口と比較して簡素で、駅前広場は整備されていません。
 
 

北口西側の駅前の様子です。西を望む。後方に上小田井駅北口があります。
こちらは昔ながらの住宅街が広がっていて、商店は見られません。
この道路を200mほど直進すると新川に到達し、近くにある橋を渡れば対岸の山木地区(こちらも名古屋市西区です)へ行けます。
 
 

北口西側の駅前の様子です。北を望む。右に上小田井駅北口があります。
高架下や側道沿いに名鉄協商のコインパーキングが設置されています。1時間(60分)100円ですが24時間最大料金が書かれていないので長時間駐車はご一考を。
また、側道の左側には名鉄系の「名鉄クリーニング」の店舗(本社店)と工場があります。
この高架下側道を100m少々進むと歩道橋の階段があり(自転車通行可能)、名鉄線の高架橋に並行して新川を渡ると(平田人道橋)、対岸の北名古屋市加島地区に到達します。新川対岸にはかつて平田橋駅があり、歩道橋は駅の移転により利便性が低下する旧平田橋駅周辺の利用客の便を図るために設置されました。
また高架化前の昭和62年(1987年)、旧平田橋駅と新川の間の踏切で列車(6000系4連)とトレーラーの衝突事故があり、死者は出なかったものの、多くの負傷者が出てしまい、先頭車両のク6035は代替の車体を新製しなければならないほど大破しました。この踏切は後の高架化により立体交差となりました。
 
 

こちらは北口の東側出入口です。西を望む。
正確には東側出入口ではなく南側出入口で、出入口は東側ではなく南側(写真左)の国道302号ガード下に面しています。出入口東側の高架下は有料駐輪場になっています。
また、駅前広場も存在せず、移転当初は駅北東側が重視されていなかったようですが、1994年に当時のジャスコなどが大型ショッピングセンター「ワンダーシティ」が駅の東約500mの場所で開業し、こちらの出入口を利用する人が増加したと思われます。そして「ワンダーシティ」が2009年に「mozoワンダーシティ」へと生まれ変わると上小田井駅の乗降客が激増しました。
 
 

北口東側の駅前の様子です。東を望む。後方のガード下に東側(南側)出入口があります。
右側を手前(西)~奥(東)に延びる道路は高架部が名二環、地平部が国道302号です。
すぐ先に貴生町西交差点があり、右へ曲がると南口側や城北線の小田井駅方面になります。
駅北東側も住宅街ですが、多方面と比較すると大型マンションの数が多いです。
左側にはパチ屋があり、前方約500mの左側には名古屋市立山田高等学校があります。
そして山田高校の東側、国道302号の北側沿道には前述の商業施設「mozoワンダーシティ」があります。
イオンをはじめシネマコンプレックス(イオンシネマ)、東急ハンズ、ユニクロ、無印良品、飲食店などが入居しており、特に土休日には多くの人が上小田井駅からこの奥に延びる歩道を歩いて「mozoワンダーシティ」との間を行き来しています。
 
 

高架下1階北側にある北改札口の様子です。北を望む。
左が西側出入口、後方が東側(南側)出入口です。
こちらにも駅員が配置されています。名鉄で複数の改札口に駅員が常時配置されている駅は多くありません。
交通系ICカード『manaca』などに対応の自動改札機が3通路あり、一番右が幅広通路です。
右端には有人通路があり、その右側に窓口があります。ここまでは南改札口と構造が類似しています。
改札口の右手前には出札窓口があり、さらに右手前には名鉄の自動券売機と名古屋市営地下鉄の自動券売機(写真右外)が並んでいます。こちらも両社局とも『manaca』『マナカ』のチャージが可能です。
こちらも改札内に自動精算機があるかどうかは確認し忘れましたが、もし設置されていない場合、出場時に乗り越しやICカード残額が不足していたら精算窓口へ申し出る必要があります。
また、改札内にはトイレがありますが、多機能トイレはありません。
そして各ホームのある2階との間には階段、上りエスカレーターが設置されていますがエレベーターは設置されておらず。バリアフリー非対応です。車いすで乗降の場合は南改札口へ回る必要があります。
尚、北改札口の構内に売店・コンビニはありません。東側の駅前にコンビニがあります。
そして改札内で南改札口のコンコースとは繋がっていません。
 
 

1番線に設置されている吊下式の駅名標です。電照式で、バックライトは蛍光灯と思われます。
1番線は地下鉄直通車両が発着しないので前駅は名鉄犬山線の中小田井駅のみが表示されています。
名鉄標準のデザインで、駅ナンバリングも併記されています (IY 03)。駅番号も名鉄のものだけが表示されています。
駅ナンバリング部分には犬山線のラインカラーであるグリーンが使用されています。
尚、駅ナンバリングの「IY」ですが、犬山線の「犬」の「I」と「山」の「Y」を使用しています。
決してイトーヨーカドーの略ではありませんw
 
 

こちらは2番線に設置されている駅名標です。1番線駅名標の反対側に取り付けられています。
2番線は地下鉄鶴舞線内の列車および鶴舞線から犬山線に直通する列車が発着するホームですが、上小田井駅は名鉄の管理駅なのでデザインも名鉄仕様です。但し下部のラインの部分が鶴舞線のラインカラーである青になっている点が名鉄の仕様とは異なり、駅番号も名鉄のものと鶴舞線のもの (T 01) が併記されています。しかも各社局の駅番号の上にはそれぞれのロゴマークも掲示されています。名古屋市営地下鉄のマークはトンネルとレールを意味しています。
 
 

上小田井駅は島式ホーム2面4線の高架構造で、南南東~北北西方向にホームが延びています。
右(西)の島式ホームが右から1番線(名鉄名古屋方面からの犬山線下り新鵜沼方面)、2番線(地下鉄鶴舞線からの犬山線下り岩倉方面、鶴舞線の当駅止まり列車が発着)の順で、左(東)の島式ホームが右から3番線(地下鉄鶴舞線赤池・豊田市方面で、犬山線岩倉方面からの直通列車、当駅始発列車ともに発着)、4番線(犬山線上り名鉄名古屋方面)の順です。
尚、名鉄名古屋方および赤池方には渡り線が存在せず、名鉄線内列車の発着は1・4番線、地下鉄鶴舞線列車(犬山線直通列車を含む)の発着は2・3番線に限られ、名鉄線内列車同士の待避・緩急接続は不可能です。一方、犬山方には2番線から1番線への、4番線から3番線への片渡り線がそれぞれ存在し、名鉄~地下鉄直通列車が使用します。2・3番線の終端方(後方)は引上線(2線)になっており、引上線間に両渡り線があります。
有効長は20m車8両分で、普段は20m車が走行しない1・4番線も20m車8連に対応しています(1990年代前半に20m車の100系8連による名鉄線内列車が設定されていました)。そして鶴舞線は現在、6両編成しか運行していないので両端の各1両分には柵が設置されています。ちなみに2018年現在、ホームドアは未設置です。ホーム幅は主要駅で乗降客、乗換客とも多い割に全体的に狭いです。新鵜沼方の端(後方)は結構狭くなっています。
上屋は各ホームとも全8両分に設置されています。
各ホームには待合室(各ホームとも2ヶ所あり。空調は?)が設置されていますが、ベンチは待合室内にしかありません。少なくとも1・2番線には飲料自動販売機が設置されています。
そして各ホームの南側(写真奥)には地平の南改札口とを結ぶ階段・上りES・EV。北側(すぐ前方)には地平の北改札口とを結ぶ階段・上りESが、それぞれ設置されています。南改札口のみバリアフリーに対応しています。
写真は2番線より名鉄犬山線・名鉄名古屋方、名古屋市営地下鉄鶴舞線・赤池方を望む。
 
 

4番線より名鉄犬山線・枇杷島分岐点方および名鉄名古屋方を望む。
外側の2線が名鉄犬山線、内側の2線が名古屋市営地下鉄鶴舞線です。
犬山線はこの先、右へカーブして地下へと進む鶴舞線をオーバークロスして上下線が寄り添い、同時に城北線をアンダークロスします。その後も右へカーブしながら住宅地の中を高架区間のまま走行し、カーブが終わり進路を南南西へ定めると程なくして中小田井駅へと至ります。
 
 

こちらは2番線より名古屋市営地下鉄鶴舞線・赤池方を望む。
鶴舞線はこの先、すぐに下り勾配となり、左へカーブすると犬山線の上り線をアンダークロスして、続けて城北線もアンダークロスすると地下トンネルに入ります。その後はしばらく住宅街を通る県道63号線(名草線。通り名の由来は名古屋の「名」と江南市草井の「草」から)の地下を南東へ走り、やがて右へカーブすると庄内緑地公園駅へと至ります。
 
 

 

上写真は1番線より、下写真は3番線より、それぞれ名鉄犬山線・新鵜沼方を望む。
左から名鉄犬山線下り線、地下鉄鶴舞線列車の引上線2線、名鉄犬山線上り線の順で、引上線は新川を通り過ぎて旧・平田橋駅跡まで延びていて、終端部に車止めがあります。
この先、すぐに新川を渡って北名古屋市(旧・西春日井郡西春町)に入り、平田橋駅跡で引上線が途切れると下り勾配になり、上下線が寄り添うと地平を走るようになります。その後は左手(名古屋市西区方面)に住宅地を、右手に広大な田園風景を見て北北西へ走り、やがて右へカーブして北へ走るようになると右側車窓も住宅地になります。そして再び右へカーブすると高架区間になり、県道62号(空港線)をオーバーパスしてすぐに地平に戻ると快速急行停車駅である西春駅へと至ります。
 
 
あとがき
私が上小田井駅で駅の外に出たのは少なくとも2000年、2008年、2011年、2018年の4度はあります。2000年と2008年は名鉄をフリーきっぷで乗り鉄した際に地下鉄鶴舞線も乗らなければならず、地下鉄のきっぷを購入するために改札を出て駅前も散策しました。2011年は城北線の小田井駅から当駅まで歩き、名鉄に乗車しています。そして2018年は名鉄全駅訪問計画の一環で下車しました(2019年8月に全駅制覇済)。駅前は名古屋市内でありながらやや郊外じみた住宅街といった感じでしたが、駅は都会的で立派な高架駅でした。南北にそれぞれ改札が設けられていますが、北改札口にもエレベーターの整備が望まれます。また、北改札口の北側(犬山方)には名鉄線に並行して新川に歩道の橋梁が架けられており、北改札口の設置とともに旧平田橋駅周辺の利用者の利便性が損なわれないように配慮されています。
 
東京からですと東海道新幹線で名古屋駅まで行き、隣接する名鉄名古屋駅から犬山線直通の快速急行・急行・準急・普通に乗車して、乗換なしで当駅下車です。普通列車も当駅には必ず先着します。尚、ミュースカイと快速特急・特急は当駅を通過しますので要注意です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からは東海道新幹線or在来線(東海道本線または関西本線)で名古屋駅、または近鉄で近鉄名古屋駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。じゅうぶん日帰り訪問できます。
 
食料・飲料について、南改札口の構内にコンビニ「ファミリーマート」があり、駅前にも複数のコンビニがあります。一方、飲食店は駅前には少ないですが、徒歩圏内には「五右衛門(約250m南西)」「ココイチ(約350m南)」があり、約500m東の「mozoワンダーシティ」内には「マクドナルド」「スガキヤ」など多数の飲食店があります。早朝の訪問でなければ事前に用意しなくても大丈夫です。
 
東京、大阪とも到達難易度はやや高いですが、名鉄犬山線および名古屋市営地下鉄鶴舞線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は上小田井駅でも下車されてみて下さい!
 
(参考:Google地図、Wikipedia)