大崎広小路駅【東京都】(東急池上線。2019年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
東京都品川区北西部、五反田市街南端部の山手通り沿いに位置する東急池上線の駅で、五反田駅と並び池上線では希少な高架駅である
大崎広小路駅 (おおさきひろこうじえき。OsakihirokojiStation) です。
 
 
駅名
大崎広小路駅 (IK 02)
 
所在地
東京都品川区
 
乗車可能路線
東急電鉄:池上線 
 
隣の駅
五反田方……五反田駅
蒲田方………戸越銀座駅 
 
訪問・撮影時
2019年10月
 
 

大崎広小路駅は池上線の中でも数少ない高架駅で、駅舎は手前を東西方向に延びる山手通り(都道317号線)の南側、島式ホームの高架下にあります。駅舎は上下線共通で、山手通りに面して開口しています。
池上線は手前(五反田方)で山手通りを架道橋でオーバーパスしていますが、この架道橋は2008年~2014年にかけて架け替えられたものです。
架道橋架け替え前、駅舎・改札口は山手通り歩道と段差があり、階段しか設置されておらずバリアフリー非対応でしたが、架道橋架け替え工事と同時にコンコース改修工事も行われ、段差が解消されバリアフリー対応になりました。
尚、大崎広小路駅には駅前広場が存在せず、バス停留所は駅前の山手通り上に設けられています。
写真は南を望む。
 
 

こちらは駅舎を西側より撮影。
写真中央、ビル街の中に駅があり、都会的な雰囲気を感じますが、走る電車は短い3両編成なので不思議な感覚に陥ります。
また、山手通りの地下には首都高速中央環状線(C2)が通っています。
 
 

駅前(西側)の様子です。左後方に駅舎があり、後方に池上線の架道橋があります。
手前(南東)~奥(北西)の広い道路は山手通りで、すぐ先にある大崎広小路交差点でソニー通り(右側)、環状六号線(左側)と交差します。
駅周辺は市街地でビルやマンションが立ち並んでいます。それらの1階部分を中心に商店も軒を連ねています。
また、当駅周辺は五反田市街の南端部に相当し、大崎広小路交差点を右折したソニー通り沿いには飲食店も多いです。ソニー通りを北上して目黒川を渡ると大崎広小路駅から400mほどで五反田駅(池上線・JR線)に到達します。そもそも、大崎広小路駅は開業当初、池上線の終着駅であり、五反田駅まで徒歩での連絡を前提に設置された駅であるため、五反田駅との駅間距離は約340mと非常に近い距離にあります。尚、両駅間には目黒川があり、徒歩移動の際は少し離れた位置にある橋へ迂回する必要があるため、池上線より両駅間の距離が延びてしまいます。
 
駅の南西側は五反田地区からも離れるため住宅街になりますが、一戸建て住宅はほとんど見られません。
そして、大崎広小路交差点を左折して環状六号線を歩き、第二京浜(国道1号)を歩道橋で越えると古びた大きなビルが印象的な「五反田TOC」に到達します。「TOC」は「東京卸売センター」の略で、館内には卸売業の店舗・事務所やショールームをはじめ、最上階の13階には展示ホールが、下層階と地下には飲食店や「ユニクロ」などの小売店が多数入居しています。尚、「TOCビル」は老朽化が進行していて、建て替えの構想があるようです。
 
 

こちらは駅舎を東側より撮影。タイミング良く電車がやって来ました。
写真左側の高架下に駅舎があります。
山手通りをオーバーパスする架道橋は2008年~2014年に掛け替えられたばかりで、この写真だけ見ると池上線が昭和初期に開業した路線ではなく新線のように見えてしまいますw
 
 

駅前(東側)の様子です。右後方に駅舎があり、後方に池上線の架道橋があります。
手前(北西)~奥(南東)の広い道路は山手通りです。
こちら側も山手通り沿いにはビルやマンションが立ち並んでいますが、五反田の中心部からは遠くなるため商店は少ないです。
左右へ分かれる路地を入ると住宅街ですが、特に南東側~南側(右側)は一戸建て住宅の割合が高くなります。
そして、約100m先の山手通り右側歩道沿いには立正大学品川キャンパスがあり、さらに山手通りを歩いて陸橋を上がらずに右側の高架沿い(地平)を進むと当駅から約550mほどでJR線・大崎駅に到達します。
 
 

改札の様子です。南を望む。後方に出入口があります(段差はありません)。
他の多くの池上線駅とは違い、この改札から五反田方面、蒲田方面の双方へ向かう電車に乗車可能です。
かつてはレトロな雰囲気だったようですが、改修工事により新駅のような装いへと変わりました。
交通系ICカード『PASMO』などに対応の自動改札機が4通路あり、右から3番目が幅広通路(ワイド改札口)です。
右端の通路は有人改札を兼ねています。また、駅員不在時に備えて改札内外にインターホンが設置されています。
改札口の右手前には自動券売機があります。
そして改札の先には両方面ホームへ上がる階段があり、階段の左側にトイレ・多機能トイレがあります。改札を入って左側(自動改札機の左)にはホームへ上がるエレベーターが設置されています。
尚、大崎広小路駅構内に売店、コンビニはありません。ご注意下さい。駅前(東側。写真左外)にコンビニがあります。
 
 

1番線に設置されている吊下式の駅名標です。電照式です。
東急標準のデザインで、下部には池上線のラインカラー(桃色)が使用されています。
駅ナンバリングも表示されています(IK 02)。
 
 

大崎広小路駅は島式ホーム1面2線の高架構造で、北東方向~南西方向にホームが延びています。
池上線において純粋な島式ホームを有する駅は大崎広小路駅と雪が谷大塚駅のみで(五反田駅は島式構造の頭端式、蒲田駅は島式・相対式合造の頭端式)、以上4駅を除く他の全駅は相対式ホームとなっています。
左(東)が1番線で下り蒲田方面、左(西)が2番線で上り五反田方面です。
尚、池上線は東急多摩川線と同様にホームセンサー方式の都市型ワンマン運転を行っていて、転落や乗客と車両の接触を防止するため、ホームにはセンサー付き固定式ホーム柵と監視モニターが設置されています。将来的に設備が老朽化した場合はホームドアに取り替えられるかもしれません。
ホーム有効長は3両分あります。
ホーム幅は広くありませんが、特に狭すぎる事もありません。ホーム端も一定の幅が確保されています。
上屋は五反田方(手前側)の2両弱分にしか設置されていません。雨天時、当駅で下車される場合は最も五反田寄りの車両へのご乗車をお勧めします。
ホームにはベンチ、飲料自動販売機、冷水器があります。
そして、前方のホーム中ほどには地平の改札とを結ぶ階段が、後方の五反田方ホーム端には改札とを結ぶエレベーターが、それぞれ設置されています。
また、私の訪問時は蒲田行き電車を待つ乗客が多く見られましたが、前述の通り当駅と五反田駅の距離は約340m(営業キロは0.3km)しかないため、五反田行き電車を待つ人は見られませんでした。いても少数でしょうね…。
写真は1番線側より蒲田方を望む。
 
 

こちらは2番線より西を望む。
ここにはかつて、結婚式場やホテルなどが入居した日本郵政所有の複合施設(ビル)である「ゆうぽうと」(地上14階建て)がありましたが、老朽化と赤字のため2015年に閉館し、後に解体され駐車場(コインパーキング)として暫定利用されていますが、この地には2023年完成予定で再び複合施設(地上21階建て。結婚式場はない模様)が建設されるとの事です。
ビル予定地の右側には山手通りが前後方向に、ビル予定地の先には環状六号線が左右方向に、それぞれ延びています。
 
 

2番線側より五反田方を望む。ホーム端にエレベーターがあります。
 
 

上写真のエレベーター右側より五反田方を望む。
左側がエレベーターです。すぐ先で山手通りをオーバーパスします。
この先、山手通りをオーバーパスして高架区間のまま左へカーブしつつ高度を上げながら市街地を北上します。そして今度は右へカーブしながら目黒川を渡り、程なくして終点の五反田駅へと至ります。池上線の五反田駅は高架の山手線をオーバークロスする形でホームが設置されているため、ホームは地上から見てとても高い位置にあります。これは建設当初に都心方面への延伸計画が存在した名残です。尚、当駅~五反田駅の駅間高架下と五反田駅高架下には飲食店など13店が入居する東急系の商業施設「池上線五反田高架下」が2018年3月13日にオープンしました。
 
 

 

1番線側より蒲田方を望む。こちらのホーム端には変電設備があります。
下写真は1番線側の風景を拡大したものです。
この先、左へカーブして上り勾配で住宅街の中を南西へ走りますが、地形の関係で高架区間から地平区間になります。その後は左へカーブして掘割区間になり、今度は右へカーブすると地平区間に戻り、踏切を過ぎると1927年~1945年に営業していた桐ヶ谷駅跡を通過します。桐ヶ谷駅は空襲で被災し、その後営業再開する事なく廃止されました。その後は第二京浜をアンダークロスして掘割区間を南西へ走り、左へカーブして地平区間に戻ると程なくして有名な商店街への最寄駅である戸越銀座駅へと至ります。
 
 
あとがき
私が大崎広小路駅で下車(乗車)したのは2019年の1度きりです。実現できるかどうかは未知数ですが東京都の全駅を訪問する目的の一環で下車しました。駅は池上線では珍しい高架駅で、近年になってリニューアルされたようで、レトロなイメージは薄くなっていました。駅前には山手通りが横切っており、池上線らしからぬ(?)都会的な風景が広がっていた一方、当駅が大崎駅や五反田駅に近い事もあり乗降客は少ない印象でした。
 
新宿からですと山手線内回り(渋谷方面)で五反田駅まで行き、東急池上線の蒲田行きに乗り換えて1駅目の当駅下車です。余裕で日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと東海道新幹線に乗り品川駅へ。山手線外回り(渋谷方面)で五反田駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、コンビニは駅前や駅周辺に複数存在します。飲食店は駅周辺には少ないですが、少し歩くものの五反田駅周辺には多数あります。当駅が最寄りのチェーン店は「すき家」「天下一品」「大阪王将」「サイゼリヤ」「まいどおおきに食堂」「カフェ・ベローチェ」「スターバックスコーヒー」「タリーズコーヒー」などです。当駅からあまり動きたくない場合は事前に用意しておいた方が良いですが、五反田エリアや「五反田TOCビル」で食事をされるのであれば事前に用意しなくても大丈夫です。
 
大阪からの到達難易度もさほど高くありません。東急池上線を乗り鉄される際は、ぜひ一度は大崎広小路駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:東急電鉄のHP、Impress Watch、Google地図、Wikipedia)