第1375回('20) 紀勢本線【きのくに線】の複線区間の駅を降り鉄 | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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当ブログでは、私の鉄道乗りつぶしの過程や、最近の乗り鉄のレポート等を中心に紹介いたします。


 
前回の続き…
 
2020年8月8日~11日、お盆休みは3泊4日の日程で紀伊半島を一周する乗り鉄を敢行し、主に紀勢本線の駅を降り鉄(途中下車)していきました。
本来であれば東日本方面を乗り鉄したかったのですが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で東京を目的とした、あるいは東京を経由する旅行は難しく、また北陸や東北は悪天候の予報が出ていたので、東日本は諦めました。一方、西へ目を向けても中国地方西部や九州北部は悪天候、九州においては前月の豪雨で鉄路が寸断された箇所が発生して満足に回れる状況でなく、西方面も諦めました。また、東海地方の愛知県は2週間前に行っているので連続で行く気はしませんでした…。
となれば、地元の近畿地方を回るか、自粛するかですが、どうしても自粛は我慢できなくて、感染対策を施した上での乗り鉄を敢行する事にしました。行先は、比較的天気の良さそうな紀伊半島に絞り、4日間かけて紀勢本線を中心に降り鉄していく事にしました。行先は旅行開始の前々日(8月6日)に決定しました。いつもは何か月も前に決めるので、今回は異例と言えます。
今回は鈍行中心で行きつ戻りつの行程になるので、久しぶりに『青春18きっぷ』(5回分12,050円)を使用しました。また、「GoToトラベルキャンペーン」の恩恵を受けて3泊とも格安で宿泊でき(3泊合わせて10,000円少々)、しかも夏休みの南紀はビジネスホテルですら満室が続きますがコロナ禍の影響で急な予約でもOKでした。
そして、新幹線を一切使わなかったお盆休みの乗り鉄は学生時代の2000年以来、実に20年ぶりとなりますw 若い頃を思い出しましたww
 
今回は初日(8月8日)後半の内容です。
和歌山駅から紀勢本線【和歌山~新宮の愛称:きのくに線】の途中下車(降り鉄)を繰り返していました。昼以降も引き続き降り鉄をしていきましたが、御坊駅以南は普通列車の本数が半減し、順番に途中下車していくと多くの駅を訪問する事が難しかったので、『青春18きっぷ』のメリットを活用して一部で後戻りもしながらこの日は紀伊田辺駅まで行きました。そして紀伊田辺駅前で宿泊しました。
 
今回の日程 2020年8月8日  (土)   【後半】
 
湯浅1107(紀勢本線【きのくに線】)1110広川ビーチ1134(普通)1140紀伊由良1214(普通)1219紀伊内原1247(普通)1250御坊1324(普通)1342印南1444(普通)1447切目1546(普通)1552岩代1652(普通)1701芳養1727(下り普通)1730南部1759(上り普通)1807紀伊田辺
 
【宿泊】
 
湯浅駅からは紀勢本線【きのくに線】の11時07分発、普通・御坊行きに乗車しました。225系4連で、乗り込んだ最後部車両はガラガラだったので転換クロスシート窓側席に着席しました。しばし車窓風景を眺めて過ごし、すぐに到着した広川ビーチ駅で下車しました。海岸にありそうな駅名とは裏腹に実際の駅は山間部にあり、最寄りの海岸は駅から1.3kmほど離れています。また当駅は無人駅ですが、駅に隣接して観光物産センター「ふれあい館」があり、食事もできるようです(昼間のみの営業と思われますが…)。
 
 

 

  
広川駅では後続の11時34分発、普通・御坊行きに乗車。225系4連でした。最後部車両は空いていて、転換クロスシート窓側席に座り車窓風景を眺めましたが周辺は山間部で、長いトンネルもくぐりました。そして6分の乗車で到着の紀伊由良駅で下車しました。こちらも海沿いにありそうな駅名ですが実際には山間部にありました。但し、無人駅かと思いましたが有人駅(業務委託駅)だった事に驚きましたが…。また駅は町の中心部から外れており、駅前に国道42号線が通っているものの栄えていませんでした。駅と駅前を撮影した後はすぐにホームへと戻り、和歌山駅前のコンビニで購入したパンをベンチで食べました。ローカルな地域を乗り鉄・降り鉄する場合は、近辺に飲食店のない駅ばかりなので食事に困ります。
 
 

 

 
紀伊由良駅からは12時14分発の普通・御坊行きに乗りました。225系4連で、この電車も最後部車両はガラガラでした。転換クロスシート窓側席で車窓風景を眺めて過ごしましたが、かつて海岸の由良内駅まで延びていた貨物支線跡の痕跡を車窓からは確認できませんでした。そして長いトンネルをくぐると今度は平地に出て、12時19分に到着した紀伊内原駅で下車しました。あまり特徴のない駅ですが、古い駅舎が使用されていました。また、6月までは簡易委託駅でしたが、7月に無人化されました。駅前は日高町の中心部で、住宅地になっていました。ちなみに当駅も海岸までは距離があります。
 
 

  
紀伊内原駅では12時47分発の普通・御坊行きに乗車しました。223系4連で、乗り込んだ最後部車両は空いていたため転換クロスシート窓側席に着席しました。道中は水分補給をしつつ車窓風景を眺めて過ごし、12時50分に到着した終点の御坊駅で下車しました。
御坊駅は紀州鉄道線との乗換駅であるため何度か駅の外に出た事がありますが、今回も改めて駅を出て駅舎と駅前を撮影しました。駅は街外れにあり、駅前に商店街は形成されていませんでした。そのため、御坊駅と御坊の中心部を結ぶ紀州鉄道線が開業した経緯があります。久しぶりに御坊に来たので紀州鉄道線にも乗りたかったのですが、今回は時間の関係で断念しました…。
 
 

 
御坊駅からはローカル区間へと進んでいきます。御坊以北は概ね毎時2本の運転でしたが、御坊以南は毎時1本になり、昼間は1時間半ほど間隔が開くケースもあります。乗車したのは13時24分発の普通・紀伊田辺行きで、車両は223系や225系ではなく和歌山線などで投入された227系1000番台2連で、ワンマン運転に対応しています。かつてこの系統の列車は2連化されたオーシャン色の113系が担当していました。227系の車内はオールロングシートで、私は後部車両で着席しました。発車時点で半数ほどの席が埋まりました。道中は車窓風景を眺めて過ごしました。一方、本数が少ないため途中の全駅で下車するわけにはいかず、今回は半数ほどの駅に絞って降り鉄する事にしました。ゆえに道成寺駅、和佐駅、稲原駅は今回パスして最初の下車駅は4駅目の印南駅となりました。ワンマン列車なので、運転士に『青春18きっぷ』を提示して下車しました(印南駅は簡易委託駅です)。駅は市街地の東端部にあり、駅北側で線路を跨ぐ道路の陸橋がカエルの形をしていました(かえる大橋)。駅舎は開業当時のものに手を加えながら現在も使用されています。また、駅前は市街地ですが人通りは少なかったです。漁港の印南港は南約700mにあります。
 
 

 

 
印南駅では1時間後の14時44分発、普通・紀伊田辺行きに乗車しました。227系2連で、乗り込んだ先頭車両はガラガラでした。私は着席して車窓風景を眺めましたが、印南駅を発車してすぐ右へ緩やかに離れる道路が気になり、スマホで地図を見ると、どうやら旧線跡のようでした。南部~芳養の旧線跡は知っていましたが、印南~切目はここで初めて知りました。まぁ、確かに現在線は直線的でトンネルが複線断面なので、もっと早く旧線の存在を疑うべきでしたが…。その後は旧線跡に着目しながら車窓風景を眺め続けて、14時47分に到着した切目駅で下車しました。下車客は少なかったです。古い木造駅舎を有していて、長らく簡易委託駅でしたが、2019年に無人駅化されました。
 
 

 
次の電車まで1時間あるので、駅近くの海岸へ行ってみる事にしました。国道42号を渡り、住宅地を通りますが、どうやらこの住宅地は別荘地のようでした。その別荘地を通り過ぎると切目海岸に出ましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、ほとんど人がいませんでした。しばらく海を眺めていましたが、やはり太平洋は波が高いですね。私の地元・兵庫県の播磨灘は内海なので普段はさほど波が高くないです。
 
 

 
その後は駅へ戻り、15時46分発の普通・紀伊田辺行きに乗車。227系2連で、ワンマン列車なので先頭車両から乗車しましたが、その先頭車両が空いていたのでそのまま海側の席に着席しました。道中は太平洋沿いを走り、私はその絶景に見入っていました。ここはきのくに線の見所として有名です。
 
 

 

 
そして海岸を走り続けると電車は岩代駅に到着し、下車しました。海沿いにホームがあり、波の音も聞こえてきましたが、防風林(?)の影響でホームから海は見えませんでした(跨線橋からは見えました)。また、駅前は閑散としていました。
当駅でも次の電車が来るまでの約1時間、海岸へ行く事にしました。駅西側の踏切を渡るとすぐに海岸に到着しましたが、波打ち際までは砂利の一帯を歩かねばならず、思ったより時間がかかりました。ここは誰も人がおらず、静かな海岸でした。海を眺めて波音を聞いていると、何だか癒されました。しばらく海岸で休憩しましたが、夕方とはいえ暑かったのであまり長居はせず、駅へと戻りました。
  
 

 
岩代駅では16時52分発の普通・紀伊田辺行き(227系2連)に乗りました。この電車も先頭車両が空いていたので海側の席に座りました。道中は千里の浜などを眺めましたが、素晴らしい景色でした。しかし、途中から内陸部を走るようになり、海は遠ざかりました。南部駅はパスして、トンネルが連続する新線区間を駆け抜けると芳養駅に到着し、私はここで下車しました。住宅地にある駅ですが下車客は私だけでした。その芳養駅は無人駅ですが、駅前に結構住宅が多い事を考えると、駅の乗降客が少なかったり無人駅だったりするのが不思議でなりませんでした。当駅も少し歩けば芳養漁港へ行けるのですが、次の電車まであまり時間がないので、駅前を軽く歩いてホームへと戻りました。また、芳養駅~南部駅の間は1978年まで現在線とは離れた海岸を走っていました。その旧線跡は大半が道路に転用されていて、容易に辿れそうなので、今回は無理でしたが機会があれば探訪してみたいですね。
 
 

 

 
芳養駅からは一旦和歌山方面へ戻ります。乗車したのは17時27分発の普通・御坊行き(227系2連)で、乗り込んだ先頭車両は高校生が多く、大半の席が埋まっていたので着席はせず、最前部でかぶりつきの前面展望をしました。発車後、すぐに旧線跡が左へ分かれました。この先の新線区間は大半が複線トンネルで、線形も良くスピードが出ていました。山間部を抜けると旧線跡が合流し、南部駅に到着しました。私はここで下車しました。南部駅は南高梅で有名な南部町の代表駅で、乗降客数もそこそこ多いため有人駅(業務委託駅)で、一部の特急『くろしお』も停車します。駅舎は古かったですが、駅前は綺麗に整備されていました。また、当駅も海が近くにあり、駅前通りの向こう側には防波堤(防潮堤)が見えますが、ここでも時間の関係で海岸までは行けませんでした。
 
 

 

 
駅前散策後は改札内へと戻り、17時59分発の普通・紀伊田辺行き(227系2連)に乗車しました。先頭車両は高校生が多く大半の席が埋まっていましたが、私はガラガラだった2両目で着席しました。道中はスマホを操作しつつ車窓風景を眺めて過ごしましたが、芳養駅を発車後は車窓風景に集中しました。そして市街地に入ると電車は減速し、18時07分に終点の紀伊田辺駅に到着しました。18時を過ぎて暗くなり始めてきましたし、疲れもあるのでこの日の乗り鉄・降り鉄はこれで終了として、車両とホームを撮影してから改札を出て駅舎と駅前を撮影しました。田辺市は武蔵坊弁慶の出生の地という事で、駅前には弁慶像があります。
 
 

 

 

  
この日は紀伊田辺で宿泊するのですが、ホテルにチェックインする前に夕食を何とかせねばなりません。事前に地図で駅前を調べたところ、駅周辺に飲食チェーン店が全く見つからず、当初はコンビニで弁当かラーメンを調達してホテルで食べる予定でしたが、駅前に「らぁめん子弁慶」というラーメン屋があり、客が少々入っていました。知らないラーメン店だったので急遽スマホで複数のサイトを調査して、全体的にそこそこの評価だったので入店しました。今は事前に、しかも直前に店の前でもその店の事を調べられるので便利です。そして「田辺らーめん」と餃子、ライスのセットを注文して食事をしました。「田辺らーめん」は他のサイトでも記されているように、しょうゆ豚骨っぽいスープでしたが比較的あっさりしたラーメンで、美味しかったです。皆様も乗り鉄時に紀伊田辺駅で列車待ちの際は一度ご利用になって下さい。
 
 

 

 
食後は駅前のホテルへ。フロント前にある消毒液を手につけてからチェックインしました。検温もありました。「GoToトラベルキャンペーン」による割引が適用され、割安な料金で宿泊できました。チェックイン後はすぐに入浴して、テレビを観ながらくつろいでいましたが、炎天下の中を結構歩いて疲れていたので21時30分頃には寝てしまいました。
 
 
(つづく)
 
 
今回の新規踏破路線、新規探訪廃線跡はありません
 
 
(参考:Wikipedia)