今回の【駅】コーナーは、
東京都東村山市の、埼玉県との境界に近い北西部の狭山丘陵内に位置する短距離路線・西武西武園線の終着駅で、西武園競輪場の最寄駅である、
西武園駅(せいぶえんえき。Seibuen Station)です。
駅名
西武園駅 (SK 06)
所在地
東京都東村山市
乗車可能路線
西武鉄道:西武園線
隣の駅
東村山方……東村山駅
訪問・撮影時
2019年4月
西武園駅は掘割部にある地平駅で、ホーム中央やや終端方の上空に橋上駅舎を有しています。
写真は南口で、駅外とは歩道橋タイプの連絡通路で結ばれています。駅外より橋上駅舎の方が低い位置にあります。
駅外との段差は階段で解消していますが、後に右側(東側)へスロープが設置されました。
また、南口駅前には駅前広場が整備されていません。
南口駅前の様子です。
付近は駅前とは思えないほど閑静な住宅地で、商店はほとんどありません。丘陵地にあるため坂道が多いです。
また、駅の南東側は比較的平坦で、都営住宅も点在する住宅地になっています。
こちらは北口の出入口です。
出入口の上を東西方向の道路が通っている関係で、出入口がトンネル状になっています。道路の向こう側に駅舎があります。
また、左側(東側)にも小さな出入口があり、転回場のあるバス停留所につながっています。
尚、北口側にも駅前広場はありません。
そして、北口を出て100mほど緩やかな坂を上ると駅開設の動機となった西武園競輪場があります。
西武園競輪場は埼玉県所沢市にあり、坂の途中に都県境があります。
また、北口側には新興住宅地・松が丘(所沢市)もあり、西武園駅は所沢市民も利用します。
こちらは北口側にある臨時改札です。
普段は改札外に簡易ラッチが鎮座している不思議な光景ですが、競輪の大レース開催日などは使用されていたと思われます。現在はICカードが普及し、競輪場の観客も減少していると思われるので臨時改札が使用されていないかもしれませんが、真相は不明です。
尚、臨時改札使用時は後述の正規改札口左側の仮柵を外し、通路にバリケードを設置して南口側と分断し、臨時改札利用客が正規の改札口をスルーできるようにすると思われます。
また、改札外に相当する箇所にはきっぷうりばの窓口があり、改札内に相当する箇所には精算窓口があります。
こちらは正規の改札口の様子です。右が南口、左が北口です。
駅員不在の時間帯があるようで、改札内外にインターホンが設置されています。
交通系ICカード『PASMO』などに対応の自動改札機が設置されていて、右端の通路は有人改札を兼ねています。
そして改札口の左には改札内外を仕切る仮柵があり、前述の臨時改札を使用時は開放されるものと思われます。
改札口の右手前には窓口と自動券売機があります。
トイレ・多機能トイレは改札外北口側の臨時改札近くにありますが、臨時改札の内側にあるので臨時改札を使用する場合は改札内になります。
尚、西武園駅構内には売店・コンビニはありません。ご注意下さい。
吊下式の駅名標です。西武において珍しい吊下式で、かつ電照式です。
西武鉄道の新デザインで、駅ナンバリングも併記されています (SK 06)。
駅番号は国分寺線の続番となっています。
西武園駅は単式ホーム、島式ホーム各1面の計2面3線の構造で、8両対応です。
左の単式ホームが1番線、右の島式ホームが左から2番線、3番線の順で、いずれも東村山方面です。
1番線は臨時ホームで、普段は島式ホームの2番線、3番線のみを使用します。
ホーム上屋は中央よりやや終端部寄り(手前方)の4両分のみ設置されています。
橋上駅舎もやや終端寄りの上空にあり、ホーム階とは階段で結ばれています。島式ホームのみエレベーターが設置されています。
そして1番線の上にせり出しているのは北口駅舎です。
ホームには昔ながらのベンチと飲料自動販売機が設置されています。
写真は東村山方を望む。
東村山方を望む。
この先、すぐに左へカーブして旧・野口信号所へと差し掛かります。開業当初の西武園線(当時は村山線)は旧・野口信号所からそのまま西進し、現在の西武遊園地駅近くにあった村山貯水池駅へと至っていましたが、戦後に西武園競輪場(当時は村山競輪場)が開設されるとすぐに現在の西武園駅への支線を開業させ、分岐地点には野口信号所が開設されました。しかし、後に支線が本線格になり、村山貯水池駅までの区間が廃止されて現在に至ります。
旧・野口信号所を過ぎると左に八国山緑地を、右手に住宅地や北山公園などを見て東へ進み、やがて右へカーブして南へ針路を変えると新宿線と合流し、少しの間並走して東村山駅へと至ります。
終端方を望む。崖の手前に車止めがあります。
終端部に両ホームを結ぶ通路がありますが扉があり施錠されていて、普段は通れないようになっています。
尚、現在の西武園線には延伸計画・延伸構想は存在しません。村山線時代は八高線の箱根ケ崎駅までの免許を取得していました。
あとがき
私が西武園駅で乗車(下車)したのは2007年、2010年、2019年の計3度です。2007年は西武園線の乗りつぶしのため、2010年は西武園線の車窓風景の撮影のため、終着駅ゆえに必然的に下車しました。そして2019年は実現できるかどうかは未知数ですが東京都の全駅を訪問する目的の一環で下車しました。駅は西武園競輪の観客を当て込んで2面3線の中規模で、コンコースも広いのですが、普段の乗降客は少なく、駅も駅前も閑散としていました。
新宿からですと西武新宿駅から西武池袋線の特急『小江戸』または急行(本川越行きまたは新所沢行き)で東村山駅まで行き、西武園線に乗り換えて終点下車です。西武新宿駅が遠いと感じられる場合は山手線で高田馬場駅まで行き、西武新宿線に乗り換えてもOKです。余裕で日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと東海道新幹線に乗り品川駅または東京駅で下車。山手線に乗り換えて高田馬場駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。または東京駅から中央線快速(特快も可)で国分寺駅まで行き、西武国分寺線に乗り換えて東村山駅へ。さらに西武園線に乗り換えて終点下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
食料・飲料について、駅前にコンビニはなく、気軽に入れる商店、飲食店もありません。最寄りのスーパーは約300m北、埼玉県側にある「いなげや」となります。また、競輪観戦をされる場合は西武園競輪場内に売店・食堂があります。まぁ事前に用意しておいた方が無難です。
大阪からの到達難易度はやや高いですが、西武西武園線を乗り鉄の際は、西武園駅ですぐに折り返さずにぜひ一度は駅も観察されてみて下さい!
(参考:西武鉄道のHP、Google地図、Wikipedia)