今回は、近鉄生駒線の信貴山下駅から信貴山(朝護孫子寺)へのアクセス路線として営業していた鋼索鉄道(ケーブルカー)路線。
近鉄東信貴鋼索線【東信貴ケーブル】の廃線跡について簡単にレポートします。
全線において奈良県三郷町内を走っていました。
東信貴ケーブルは生駒線の前身である信貴生駒電気鉄道により信貴山へ入る東側ルートを開拓するために建設され、1922年に開業しました。
しかし、1930年に近鉄の前身である大軌とその子会社である信貴山急行電鉄により大阪側から信貴山へアクセスする信貴線と西信貴鋼索線、信貴山上の平坦線が開業すると東信貴ケーブルの利用客は減少し、信貴生駒電鉄が近鉄に統合された後も営業を続けていたのですが、沿線の住宅開発が進むと道路交通の支障になる事から1983年に廃止となりました。
しかし、1930年に近鉄の前身である大軌とその子会社である信貴山急行電鉄により大阪側から信貴山へアクセスする信貴線と西信貴鋼索線、信貴山上の平坦線が開業すると東信貴ケーブルの利用客は減少し、信貴生駒電鉄が近鉄に統合された後も営業を続けていたのですが、沿線の住宅開発が進むと道路交通の支障になる事から1983年に廃止となりました。
尚、今回の区間はサラッと辿っただけなので調査が不十分なことをお詫び申し上げます。
(Yahoo!地図を使用)
路線名 | 区間 | 営業キロ | 廃止時 |
近畿日本鉄道:東信貴鋼索線 | 信貴山下~信貴山 | 1.7km | 1983年9月1日廃止 |
探訪・撮影時 | 2009年8月 |
(1)信貴山下駅にて信貴山方を望む。
廃線跡は道路の左側の部分を登っていました。
廃線跡は道路の左側の部分を登っていました。
(1)信貴山下駅を望む。
廃止後もしばらく鋼索線ホームが残っていたようですが、1995年頃に撤去されました。
廃止後もしばらく鋼索線ホームが残っていたようですが、1995年頃に撤去されました。
(2)信貴山下駅からしばらくの間は道路転用区間が続きましたが、
写真の地点の先から廃線跡が直進するのに対して道路は左へカーブしています。
廃線跡ですが、カーブの先は道路右側写真奥の方に広がる西和清陵高校の用地に取り込まれました。
道路は廃線跡とは別物になります。
写真の地点の先から廃線跡が直進するのに対して道路は左へカーブしています。
廃線跡ですが、カーブの先は道路右側写真奥の方に広がる西和清陵高校の用地に取り込まれました。
道路は廃線跡とは別物になります。
(2)上写真とほぼ同じ地点で信貴山下方を望む。
この時点で山麓方の風景を一望できるようになります。
この時点で山麓方の風景を一望できるようになります。
(3)西和清陵高校部分を迂回して進み山間部へ入ると、
廃線跡は「千本桜並木道」というハイキングコースとして復活します。
手前の切り通し部分(?)は廃線後に埋められた模様です。
廃線跡は「千本桜並木道」というハイキングコースとして復活します。
手前の切り通し部分(?)は廃線後に埋められた模様です。
(4。場所は推定)千本桜並木道区間は路盤が整備されていない区間もあり、
そこには枕木が残存していました。
そこには枕木が残存していました。
(5。場所は推定)また、架線柱らしき木製の柱も所々で見られます(確認忘れました…)。
尚、この付近は木陰から山麓方を見下ろす事ができます。
尚、この付近は木陰から山麓方を見下ろす事ができます。
(6)さらに、橋梁のような構造物がありましたが、おそらく現役時のものかと思います。
(7)そして千本桜並木道を登りきると、前方が開けてきて信貴山駅跡に着きます。
(7)信貴山駅跡より山麓方を望む。
ホームや巻上機などの設備は撤去され、代わりにバス停が設けられました。
ホームや巻上機などの設備は撤去され、代わりにバス停が設けられました。
(7)信貴山駅舎は廃止後もバス待合所として利用されています。
ここから信貴山へは参道を通って約15分です。
大阪側からの信貴山アクセスルートの終点である信貴山門バス停(信貴山急行電鉄鉄道線【平坦線】の信貴山門駅跡)へは徒歩約20分です。
ここから信貴山へは参道を通って約15分です。
大阪側からの信貴山アクセスルートの終点である信貴山門バス停(信貴山急行電鉄鉄道線【平坦線】の信貴山門駅跡)へは徒歩約20分です。
(おしまい)
私が東信貴ケーブルの廃線跡を探訪したのは2002年と2009年の2度で、2002年訪問時には写真撮影をしなかったので2009年に撮影目的で再探訪しました。廃線跡は山麓側と山頂側で様子が異なり、山頂側は枕木などの遺構が残されていました。
廃線跡の距離は1.7kmで、ケーブルカーにしては長い部類です。山麓側から歩きますと疲れるので山頂側から下る方が楽です。時間は片道1時間あれば大丈夫かと思います。また、信貴山下駅と信貴山駅跡駅跡を結ぶ奈良交通の路線バスも走っていて、片道はバスを利用可能です(時刻は要確認)。
食料・飲料についてですが、コンビニは沿線に存在せず、飲食店は信貴山エリアにあるくらいでしょうか?
事前に準備しましょう。
事前に準備しましょう。
信貴山へご旅行の際は、ぜひ一度廃線跡へ寄り道されてみて下さい!
(参考:地理院地図、Wikipedia)