相模線西寒川支線の廃線跡(寒川~西寒川。神奈川県寒川町。2008年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回は、神奈川県寒川町・相模線の寒川駅から分岐して、西寒川駅までを結んでいた国鉄の支線、
相模線支線(通称:西寒川支線、寒川支線)の廃線跡について簡単にレポートします。

  

西寒川支線は、相模川の砂利を採取するための貨物線として1923年(大正12年)に相模鉄道によって開業しました。そして、1940年(昭和15年)に旅客営業を開始しました。
戦後、長い間旅客営業が廃止されていましたが、1960年(昭和35年)に旅客営業が復活しました。しかし、列車本数が少なく(朝1往復、夕方3往復)、したがって利用客も少なかったため1984年(昭和59年)に廃止されました(貨物営業は1970年(昭和45年)に廃止されました)。

  

尚、今回の区間は徒歩でサラッと辿っただけなので調査が不十分なことを、
また写真が少ないことをお詫び申し上げます。
また、訪問時は2008年と古く、当時と現在で廃線跡の状況が異なっていることをご了承願います。

  

今回も廃線跡のバイブルであるJTBキャンブックス『鉄道廃線跡を歩く』シリーズを随分と参考にさせて頂きました。

  
  

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(Yahoo!地図を使用)  

  
  

路線名   区間   営業キロ  廃止日  
日本国有鉄道:相模線支線【西寒川支線】  寒川~西寒川  1.5km   1984年4月1日(※1)  
(※1)運行は1984年3月31日で終了。    

  
  

探訪・撮影時   2008年2月  

  

  

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(1)西寒川支線の起点駅であった寒川駅にて。画質が悪くてすみません。
現在は橋上駅舎になっていますが、左側(南口側)には空きスペースがあります。色々と推測してしまいます。

  
  

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(2)相模線を走行中の車内より撮影。左側に1線分のスペースがあります。
寒川を発車後、西寒川支線は相模線と並走して橋本方へ進んでいました。

  
  

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(3)しばらく進むと、西寒川支線は左へカーブして本線から分岐します。
なお、西寒川支線の他に、砂利採取の貨物線であった川寒川支線もありました。川寒川支線は西寒川支線より橋本方で本線から分岐していました。

  
  

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(4)西寒川支線は左へカーブしながら進んでいました。大門踏切前交差点の一角に廃線跡を転用した公園「ゲート広場」があります。
そして、道路を渡ると廃線跡は「一之宮緑道」という遊歩道になって、西寒川駅跡まで続いています。

  
  

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(5)しばらく歩くと、いきなり遊歩道上に保存されている車輪が現れます。

  
  

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(6)そして、その先には線路がありました。
現役当時のものが保存されているのか、再敷設されたのかは定かではありませんが…。
この付近は一之宮公園になっています。

  
  

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(7)少し歩くと線路が途切れて、再び車輪が現れます。
そして車輪を通り過ぎると、廃線跡はまた元の一之宮緑道に戻ります。

  
  

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(8)さらに歩き続けると、八角広場に着きます。

  
  

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(9の北側より撮影)八角広場に着きました。この八角広場が西寒川駅跡です。
八角形のモニュメントの向こう側には短区間ながらレールが敷設されていて、
その上にはトロッコ風の遊具(固定式)が乗せられています。

  
  

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(9)終端部には西寒川駅と相模海軍工廠跡を偲ぶ石碑が鎮座しています。
ということは、西寒川駅は軍需工場への工員輸送を目的として1940年に旅客輸送を開始したのでしょうか?

  
  

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(9)西寒川支線は当初、相模川の砂利採取が目的の貨物線として建設されました。
当初の終点は西寒川駅ではなく相模川の近くにある500m先の四之宮駅まで路線が延びていました。
尚、西寒川~四之宮は1944年に廃止となりました。

  

廃線跡は道路に転用されたと思われます。道路のカーブ具合が鉄道路線のそれと近い感じがします。

  
  

以上で相模線西寒川支線の廃線跡探訪の記事は終了です。今回も中途半端な内容ですみませんでしたm(_)m

  

  
廃線跡探訪の注意点   

今回の廃線跡は1.5kmと、元気な人であれば徒歩1時間で往復可能な距離です。スムーズに行って徒歩で片道25分、途中で止まったりしながら進むと40分ほどかかります。
西寒川駅へは、神奈川中央交通バスの寒川駅南口~茅ヶ崎駅(北口)を結ぶ<茅53>系統で行くこともできます(時刻は要確認)。

  

また、廃線跡は西寒川方は道路に転用されていて、遺構こそ少ないものの廃線跡をそのままトレースできます。但し、寒川駅から廃線跡へ入るまでは、線路沿いを歩くことができないので、南側の道路を迂回する形になりますが、相模線を走行中の電車内からも観察可能です。いずれにしても事前に地図で調べておいた方が良いでしょう。
2008年の時点で遺構は少ししか残っていませんでしたが、今後数年の間にそう大きな変化はないと思われるので、機会があれば皆様もご訪問下さい。

  

  

接続路線  

駅名   接続路線  
寒川駅   JR東日本:相模線  
  
(参考文献:JTBキャンブックス『鉄道廃線跡を歩くⅤ』)  
(参考:Wikipedia)