第462回('07) 松浦鉄道西九州線(旧:松浦線)を乗りつぶし | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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当ブログでは、私の鉄道乗りつぶしの過程や、最近の乗り鉄のレポート等を中心に紹介いたします。

前回の続き…

2007年4月28日~5月2日、この年のゴールデンウィークは4泊5日の日程で九州を乗り鉄しました。
九州内の移動の際には『周遊きっぷ(九州ゾーン)』を使用しました。

今回は3日目前半の内容です。
普通鉄道では日本最西端を走る第三セクター鉄道・松浦鉄道西九州線を乗りつぶしました。
今回の日程 2007年4月30日(月・休) 【前半】

諫早723(大村線→佐世保線・3222D快速シーサイドライナー)846佐世保925(松浦鉄道西九州線・328D)1155伊万里1226(626D)1252有田

【後半へ続く】
この日は6時頃に起床し、6時30分からホテルのロビーでサービスの朝食を食べました。和食で、味噌汁も付いていて美味しかったです。前日は6時半にホテルをでなければならなかったので、今回は食べることができてよかったです。
そして朝食後にホテルをチェックアウトして諫早駅へと向かいました。

諫早駅からは、大村線の快速『シーサイドライナー』佐世保行きに乗車しました。車両は前面がキハ40系のプロトタイプとなった顔つきで、車内は117系のプロトタイプとなった2扉転換クロスシート主体のキハ66形・キハ67形2連でした。この列車は長崎始発とあって殆どの窓側席が埋まっていましたが、後部車両(キハ66 11)の車端部海側窓側席に空きがあったので私はそこに座りました。
列車は定刻の7時23分に諫早を発車しました。大村線は大村湾の景色を眺められるので個人的に好きな路線です。岩松~大村や松原~小串郷では2001年以来6年ぶりに大村湾の絶景を眺めることができました。また、乗客の変動は±0といった感じでしたが、佐世保へ近付くと次第に増えてきました。そして、ハウステンボス駅では10人ずつほどの乗降があり、左側車窓にはハウステンボス関係の施設を見ることができました。



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ハウステンボス駅からは電化区間を走り、列車は広い構内を擁する早岐駅に着きました。

列車は早岐で13分の長時間停車となりました(ダイヤ通り)。その間、佐世保線の肥前山口発佐世保行きの普通電車が先発するので、大半の乗客がそちらへ乗り換えましたが、私を含む一部の乗客は『シーサイドライナー』に残りました。
ガラガラの状態になって列車は早岐を発車し、長崎市と同様に平地が少なく山の斜面に住宅地が広がっている佐世保市内の風景を眺めながら走り、定刻の8時46分に終点の佐世保駅に到着しました。佐世保駅は高架ホームが部分開業していた2001年以来2度目の訪問でしたが、6年が経過して見事に全面的な高架駅へと変貌していました。



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海側にて。高速道路(西九州自動車道 佐世保道路)は建設中でした。

佐世保駅では改札を出て駅周辺を軽く散策しました。海が近かったので海岸へも行ってみました。その後は駅へと戻り、JRとは反対側にある松浦鉄道乗車口へ。階段を上るとホーム上に窓口と券売機があり、私の記憶では券売機で『MR1日フリーきっぷ』(1,700円)を購入しました。そしてしばらく待ってから、伊万里行きの328Dに乗車しました。328DはMR-126の単行で、JR西日本のキハ120形と似たスタイルでした。この車両は後に廃車となりました。車内へ入り、私はボックス席の左窓側に座りました。乗客は少なく、発車直前でも6~7人でした。一方、佐世保着の列車からは大勢の乗客が下車していたので、佐世保の求心力が高いということでしょう。



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ガラガラの状態で328Dは定刻の9時25分に佐世保を発車しました、列車は各駅にこまめに停車していきますが、松浦鉄道西九州線は実に多くの駅が設置されています。三セク化で駅数が相当増えたようで、これが乗客増につながったようですね。中でも、佐世保中央と中佐世保の駅間は僅か200mと、路面電車並みの間隔だったので驚きました。列車はずっと内陸部を走っていましたが、相浦付近と真申(まさる)付近では左手に海(佐々浦)を望めました。また、運行上の拠点駅である佐々からは再び山間部へと入りますが、この付近でも乗客数は6~7人のままでした。但し、乗り通しているのは3人だけで、他は短距離乗車の客がその都度入れ替わっていました。
列車はローカルムード溢れる山間部を西へ進み、やがて急な右カーブで針路を東へ変える時に普通鉄道最西端の地を通過してから、10時45分頃に普通鉄道日本最西端の駅である、たびら平戸口駅に到着しました。ここでは3分間停車ということなので、車外へ出て車両の写真を、そして改札を出て駅舎の写真をそれぞれ大急ぎで撮影して車内へ戻りました。また機会があればここで下車して平戸へ旅してみたいと思いましたが、まだ実現できていません…。



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列車は、たびら平戸口駅を発車し、今度は東へ進みます。沿線はローカル風景で、山の斜面に広がる段々畑や棚田を見ることができました。そして松浦市へと入り、松浦発電所前では巨大な発電所施設を見てから市街地へと進み、松浦に到着しました。ここでも5分ほど停車時間があったので、車外へ出て写真撮影、そしてトイレを済ませました。松浦鉄道ではイベント兼用のMR-500形『レトロン号』以外の車両にはトイレが設置されていないので、長時間停車は助かりますが、トイレが未設置なのは、例えば佐世保~伊万里を乗り通すような長距離客が少ないからでしょうか?

松浦を発車後は、海沿いを走る区間が多く、しばし車窓風景に見とれていました。今福を過ぎると長崎県から佐賀県へと入り、今度は停車駅ごとに少しずつ乗客が増え始めました。そして列車は有田川を渡り、右側より有田からの線路が合流すると定刻に11時55分に終点の伊万里に到着しました。佐世保から丁度2時間半の長旅でしたが、楽しかったです。また、伊万里は磁器の「伊万里焼」で有名です。



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伊万里駅は頭端式ホームになっていますが、かつては終端方へ延びていて、筑肥線とレールが繋がっていました。しかし、松浦線が三セク化された後、街の再開発によって両路線が分断されてしまい、間には南北を貫く道路が開通しました。その結果、伊万里駅は道路を挟んで西側には松浦鉄道の、東側にはJRの駅舎が設置され、両路線の乗換は歩道橋のような連絡通路または中央を通る道路の交通信号(少し南北にずれています)を渡る必要が生じ、不便になりました…。ここでも地方のクルマ優先行政の実態が垣間見えた気がしました…。



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伊万里駅では丁度お昼時になったので、飲食店を探しましたが見つからず…。仕方ないので、駅前にあるコンビニエンスストア「ローソン」で季節外れの素麺を買い、やや風の強い中、ホームのベンチで食べました。

食後も松浦鉄道の旅を続けます。今度は伊万里発有田行きの626Dに乗りました。焼き物の町同士を結ぶ列車です。車両は非貫通で非力な感じがするMR-202の単行でした。今回もボックス席を取れましたが、乗客はやや多く、15人ほどになりました。ですがロングシートに腰掛けた人が多く、私のボックス席には他の乗客が来ませんでした。

列車は12時26分に伊万里を発車し、左へカーブして佐世保へ向かう線路と分かれます。その後は有田川に沿って山あいの田園地帯を南下しますが、西側車窓に広がる山並みには山の中腹まで農地が広がっているようでした。そして次第に煙突のある建物が増えてくると、有田焼で有名な有田へ近付いてきたことを実感しました。また、駅ごとに少しずつ乗客が増えてきました。最後の中間駅である三代橋を過ぎると右側から来た佐世保線に寄り添って並走し、ほどなくして終点の有田に到着しました。



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下車すると、ホームには「歓迎 有田陶器市」の看板が多数掲げられていました。後で調べると4月30日はまさに有田陶器市の開催日で、現に駅は多くの人で賑わっていました。私も時間に余裕があれば陶器市の様子を見たかったのですが、残念ながら時間がなく、改札を出ずに折り返し列車で伊万里へ戻ることになりました…。

(つづく)


今回の新規踏破路線

路線名区間距離備考
松浦鉄道:西九州線佐世保→伊万里→有田93.8km踏破達成!
(参考:Wikipedia)