南海高野線(その2・橋本~極楽橋【こうや花鉄道】) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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極楽橋駅にて。特急『こうや』に使用される30000系電車です。

  

今回は、南海高野線のうち和歌山県内の区間、橋本から山を登り鋼索線(ケーブルカー)との乗換駅である極楽橋までを結ぶ山岳区間・【こうや花鉄道】区間を紹介します。

  

尚、訪問時は「天空」の運転開始前で、「天空」の写真がありませんが、ご了承下さい。

  
  

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(Yahoo!地図を使用)  

  

  

路線名   区間・営業キロ   備考  
南海電気鉄道:高野線  汐見橋~極楽橋(64.5km)  難波~岸里玉出は南海本線に乗り入れ  
(注)極楽橋までの営業キロは、難波から59.9km、岸里玉出から63.8km。      

  

  

今回紹介の区間   

路線名   区間   営業キロ  備考  
高野線【こうや花鉄道】  橋本~極楽橋  15.9km   (※1)   
(※1)全区間単線。直流1,500V電化。軌間1,067mm。      
  
  
踏破達成時   2001年9月  
撮影時   2009年、2012年  

  

  

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標高92mの橋本駅にて。島式ホーム1面2線で、北側に側線があります。
特急『こうや』など一部の列車を除き、大阪・難波方面へは当駅にて乗換です。
写真の電車は転換クロスシートを備える2300系で、「ズームカー」と呼ばれる17m級の電車です。
普段は橋本~極楽橋でのみ使用されている車両です。
また、JR和歌山線との接続駅で、高野線ホームの南側にJR線のホームがあります。

  

橋本を発車するとすぐに左へカーブし、JR・和歌山線から離れます。そして谷へ下り、長い右カーブの途中で和歌山線をアンダーパスします。市街地を切通しで抜けると、紀ノ川を渡ります。

  
  

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橋本~紀伊清水にて。紀の川を渡ります。右岸には橋本市街を望めます。

  

その後は田園地帯へと入り、右へカーブして左手に山並みが迫る風景の中を西へ向かいます。橋本発車時点では東を向いていましたが、約180度方向転換したことになります。やがて右手に集落が続く光景が見られるようになると紀伊清水に着きます。
紀伊清水を発車後は田園と山並みの境目を走り、紀ノ川沿いの集落を見ながら走ると、難読駅名である学文路(かむろ)に到着します。受験シーズンには5枚入りの入場券が発売されています。
学文路を発車後は橋本市から九度山町へと入り、田園を見ながら進むと右遠方に市街地が見えてきて、九度山に到着します。

   

そして九度山を発車後は、いよいよ山岳区間へと入って行きます。右手に丹生川の深い谷を見ながら国道370号線と並走しながら南下し、やがて丹生川を渡りトンネルを抜けると高野下に到着します。難波方からの一部の各駅停車と急行が当駅にて折り返します。

   
   

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九度山~高野下にて。これから山岳区間へと入ります。紀ノ川の向こう側にそびえる和泉山脈も見納めです。
ちなみに、九度山は富有柿の産地です。

  

高野下からは50‰(パーミル)の勾配区間や半径100m以下の急カーブが続き、制限速度も33km/hであるなど、本格的な登山鉄道の様相を呈する区間へと入ります。
高野下を発車すると蛇行しながら不動谷川の渓谷をゆっくりと走ります。途中、いくつかのトンネルを抜け、右手の谷底に集落を見ながら走ると下古沢に着きます。

  
  

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高野下~下古沢にて。不動谷川に沿って高野山を目指します。

  

下古沢を発車後は不動谷川と離れて山の中へと入り、やはりいくつかのトンネルへ入りながら蛇行して進み不動谷川が接近すると上古沢に着きます。不動谷川から見るとかなり高い場所に駅があります。
また、途中には全国的にも珍しいトレッスル橋である中古沢橋梁があり、撮影の名所となっています。

  
  

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下古沢~上古沢にて。断崖をゆっくりと走ります。
並走する国道370号線も幅員の狭い区間があり、互いに難所となっています。

  
  

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上古沢を発車後は不動谷川と若干距離を置いて、谷からは高く山深い場所を走ります。九度山町から高野町へと変わり、左へカーブすると紀伊細川に到着します。

  
  

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紀伊細川駅にて。利用客が少ない小駅にも駅員が配置されています。
しかも全駅に自動改札機の設備があります。

  

紀伊細川を発車すると短いトンネルの連続で山間部を進みます。トンネルの間では右手に不動谷川の谷を見下ろせます。そして一時的に不動谷川と離れると紀伊神谷に着きます。
紀伊神谷を発車後は山間部を南東へ進み、不動谷川に寄り添って走るようになります。

  
  

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やがて右手に赤い欄干の橋(極楽橋)が見えてくると終点の極楽橋駅に到着します。

  
  

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極楽橋駅の標高は538mです。頭端式ホーム3面4線と、規模の大きな駅です。
高野山へ向かう鋼索線(ケーブルカー)へは、不動谷川を渡る連絡通路を通り改札内での乗換が可能です。

  
  

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極楽橋駅の駅舎です。乗換駅としての機能が主で、当駅で改札を出る乗降客は非常に少ないです。

   

   

乗り鉄の注意点  

今回の【こうや花鉄道】では特急『こうや』(特急料金が別途必要)と、快速急行、急行、各駅停車が運転されています。
特急『こうや』は途中ノンストップ、快速急行以下は各駅に停車します。
また、特急『こうや』は本数が少なく、曜日や季節によって本数が変動するので注意が必要です。
快速急行以下は大半が橋本以北~極楽橋の運転ですが、一部は高野下止まりです。概ね毎時2本の運転ですが、高野下~極楽橋はデータイムや夜間を中心に毎時1本の運転となります。

  

さらに、橋本~極楽橋では観光列車『天空』(展望車は座席指定料金500円が必要)が運転されています。曜日、季節によって運休日があるので事前に確認が必要です。

  

また、極楽橋では高野山行きのケーブルカーと接続しています。接続時間が短いので要注意です。

  

快速急行以下の使用車両は、ズームカーの2扉車・2000系と2300系が使用されています。

  

橋本~極楽橋の所要時間は、特急『こうや』で35分強、快速急行以下でも38分~50分台前半です。全区間単線の山岳路線で線形が悪いことから、距離の割に時間を要しています。

  

  
のりかえ  

乗換駅   乗換路線  
橋本駅   南海電気鉄道:高野線(難波・汐見橋方面)。JR西日本:和歌山線  
極楽橋駅   南海電気鉄道:鋼索線【高野山ケーブル】(高野山行き)   
  
(参考:Wikipedia)