深田恭子さんのピアノ | サト_fleetの港

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広く浅く、幅広いジャンルから、その時々に感じたことを “おとなの絵日記” のように綴っていきます。

このところ、
名優の早すぎる死や、ドラマを地で行くビッグカップルの誕生など、芸能関係の大きなニュースが相次いだ。
しかし、最も驚かされたのが、深田恭子さんの体調不良による活動休止だ。

深田さんは、それこそ毎日複数社のCMで拝見する売れっ子ぶりで、
休養することが発表された日の2日前には、
某紅茶飲料の記者発表会に登壇したのを、朝の情報番組で観たばかりだった。

でも、あの発表会の時の深田さんは、たしかに変だった。
こんな言い方は失礼かもしれないが、
声が妙に老けた感じで、本来の深田さんの声ではなかった。
顔もやつれて見えたし、試食のいちごを取り損なってテーブルに落としてしまった。
どこか悪いのではと思った。

※5月24日の記者発表会の様子。
(写真は産経ニュースより)


“適応障害” との診断と報じられているが、
この病気は、環境に適応できないのではなく、
適応しようと過度に頑張ってしまうことで強いストレスを感じて起きるという。
つまり、
真面目で責任感の強い人ほどなりやすい。

深田さんは、
昨年の春頃から体調不良を訴えていたとのことで、
5月中旬には、映画撮影直後に倒れ、緊急搬送されて点滴を受けたこともあったそうだ。
そこで思うのが、なぜ、もっと早く休ませてあげられなかったのかということだ。

とはいえ、
何ヵ月も先まで詰まったスケジュールをキャンセルすれば、莫大な違約金が発生するだろうし、
何よりも、多くの関係者の人たちに迷惑がかかる。
それが足かせになって、つい無理を続けてしまったのだろう。

それに、深田さんの性格的なものもあるだろう。
先述の記者発表会も、熊本県産のいちごを使った熊本地震の復興支援商品の御披露目だったため、
「それだけは、どうしても行く」
と、深田さんは体調の悪いのを押して出席したという。
(週刊ポスト記事より)


そんな深田さんに、負けず劣らず頑張り屋の女優さんに、休まないので有名な土屋太鳳さんがいる。
(それがまた、ちょっと心配なのだが)
太鳳さんは、大野いとさんという共通の友人を介して深田さんと親交があるのだが、
太鳳さんの目から見た深田さんはどんな人なのか、ここに興味深いコメントがある。

※大野いとさん (中央) の誕生日に集まった
土屋太鳳さん (左) と深田恭子さん (右)。

※2018年7月27日、
土屋太鳳さん Instagramより抜粋。


なるほど、
容姿ばかりが注目されがちだが、
深田さんは、器の大きい、一本筋の通ったタイプの人のようだ。
それに、妹分 (後輩) の面倒見もいい姐御肌らしい。

次に、今年に入ってからの深田さんのインスタグラムから。
ハッシュタグに託されたファンへの思いやりが感じられるものをご覧いただきたい。

※2月13日 深田恭子さん Instagramより。

※4月23日 深田恭子さん Instagramより。


ご自分の体調が悪いのに、
ファンの健康への気づかいを忘れない深田さん。
なんか、泣けてくる。



数年前の12月下旬、
私はエキストラで参加したロケで、一度だけ深田さんにお会いしたことがある。
大勢の人が集まる会場が現場で、屋内と屋外で撮影が行われたが、けっこう寒い日だった。
撮影の際は、暖房を入れるとマイクがその音を拾ってしまうので、屋内も暖房なしだ。
屋外になると、当然吹きっさらしで、コートを着ていても寒さがこたえた。

そんな中、朝から夕方まで、テストから本番と、何度も同じ演技を繰り返すのだが、
深田さんは、「寒い」とぼやいたり、嫌な顔をしたりすることもなく、きっちりと演技をこなしていた。
私は最初、いろいろな “エピソード” を聞いていたので、深田さんはわがままな人かと思っていたが、
このロケで、印象が一変したのを覚えている。

撮影の合間、
深田さんは監督と一緒に、モニターで撮影済みの映像を確認したりしていたが、
談笑するようなこともなく、寡黙な感じの人に思えた。

別の空き時間、
私たちエキストラが屋外で待機していると、
南欧風の建物の中から、ピアノの音が聞こえてきた。
曲名はわからないが、静かな曲だった。
誰かが、会場内に置いてあったピアノを戯れに弾いているようだった。
すると、
エキストラ仲間の一人が、あれは深田さんが弾いているのだと教えてくれた。
深田さんは、あるバラエティ番組のスペシャルバンドで、ピアノを担当していたほどだから、ピアノの演奏はお手のもののようだった。
私たちは、しばし、深田さんの奏でるピアノに聴き入った。

今にして思えば、
あの静かな曲は、深田さんの心の声だったのかもしれない。
超多忙な毎日、ひと時でいいから、心穏やかに過ごせる時間が欲しかったのではないだろうか。
深田さんの休養という報道で、あの時のことを思い出した。


(写真は東スポより)

適応障害は、服薬の必要はなく、
ストレス源から離れてじっくり休めば、数ヵ月で症状が改善するという。
この際、深田恭子さんには、
仕事や業界のしがらみも忘れて、じっくり心身を休めていただきたいと思う。