「傷物語〈Ⅲ冷血篇〉 その1」の続き。
サッカーコートの真ん中で、試合前のように向き合うキスショットと暦。
二人で、永劫の時を生きよう、と言うキスショット。
人間側からこっちに来なよ、ってことか。
「断る」と拒否する暦。
客席から見てる羽川さん。またいる。
キスショット、自分を殺せば、人間に戻れると言う。
質問する暦。
「おまえにとって、人間ってなんだ」
「食料」 にっと笑みを浮かべるキスショットの口もと。
「死んでくれ、わが主人!」「死ぬがよい、わが従僕!」
が、一瞬で暦の首切れて飛んでった。左からキスショットの先制パンチ。首から上がない暦、それでも動いてて、バック転してる。首はすぐ再生して復活。落ちた首のほうは溶けて、消えた。
体が切れても、首が落ちても、何回も死んでも再生する二人。
これ、テレビで放送できないな。暦とキスショットの首が何個も落ちてる。
ジャンプしてライトの上に着地するキスショット。とんでもないジャンプ力。
キスショット、「わしも、実は元人間なんじゃよ」。衝撃の告白のあと、空中戦で殴り合い。コートに落ちてきて、負けてたのは暦。顔の皮膚がない……。
500年も生きてるうちに、人間だった頃のことは忘れてしまったと。長い長い時を生きて、もう、吸血鬼として、すっかり化け物になってしまったわけね。
キスショットが客席にいる羽川さんを見てる。そのあいだに、トラックを首のない体で走ってる暦。赤ちゃんの顔が出てきて、暦の顔に。恐い。
暦、体が半分になっても、上半身だけで浮かんで、キスショットと殴り合い。どっちも当たってない。二つがくっついて、また駆け寄ってきた暦に、キスショットが衝撃波みたいなのを手から発射して攻撃。
キスショットって、物を具現化する力があるけど、こんな、衝撃波とか、炎吹っ飛ばしたりとかもできるんだ。
暦も、体から炎が出て、キスショットの背中から頭部が刺さった。キスショットの胸から頭が半分出てる、というありえない状態に。
客席にいた羽川さん、その場にしゃがみこみ、顔を両手で覆ってる。そりゃあ見てられないよな。
昭和のアナウンサー風の実況が。トラックに降りてきて、暦に駆け寄ってきた羽川さん。またしても。
羽川さんに衝撃波を放ったキスショット、とっさに暦が前に行き、羽川さんの目の前で、一瞬にして赤く散った暦。
が、頭部だけになった暦。キスショットの首にかみついて、血を吸っていく。どんどん首の断面から体が再生していく暦と、血がなくなり、体がしぼんで、皮膚がたるんでいくキスショット。
体が子どもサイズになってるけど、髪の毛が灰色。ダメージ受けてるキスショット。
一方、全裸になってるけど、体が完全に再生して、筋肉のついた体になってる暦。
羽川さん、キスショットが、完全体になったあと暦に殺されるつもりだった、と言ってしまった。でもそれを暦が知ってしまうと……。
もう死んでもいいと思っていたけど、最後に、怖くなった。キスショットには、1人目の眷属を人間に戻せなかった後悔があった。キスショットの話を聞いて、泣いてる暦。(そう、この人は、弱い人に寄り添えるやさしさがあるからね)
泣いてるんじゃない、と言ったあと、キスショットに「おまえにだって、血は流れてるだろう!」。キスショットもこちら側(人間)だと。
自分を殺さないと、1日1000人殺す、手始めに携帯食(羽川さん)を、と言いだしたキスショット。もうこうなったら、暦に選択肢はないような。
「忍野ぉー! 忍野メメー!!」 暦が選んだのは、忍野さんを呼ぶこと。大声で叫ぶ。
客席にいた忍野さん。クールに「そんな怒鳴らなくても聞こえるよ」と。
いつからいたのかわからないけど、忍野さん、暦が自分に助けを求めるって予測してたのね。
忍野さん、それぞれの望みは叶えないけど、不幸を分散する形でけりをつけることに。
CACE1.キスショットは、人間もどきの吸血鬼に。人間を食べなくなるけど、いまより瀕死の状態に。
CASE2.暦は、キスショットの能力を吸い取り、吸血鬼もどきの人間に。完全な人間には戻れなくなった。
CASE3.暦もキスショットも吸血鬼のまま。人間にとって、吸血鬼が生き残るリスクが残る。
選ぶのは暦。キスショット、死なせてほしくて懇願するが、暦は「ごめんな、キスショット。僕はお前を、助けない」。
4月8日。制服着てる暦。太陽が出てる。
向こうから、制服着てる羽川さんが来た。
「傷、残ったんだね」。言われた暦。首元に、赤い点のような傷跡が2つ。(キスショットの噛み跡)
並んで歩き、話す暦と羽川さん。朝、登校する高校生たちの風景、普通の日常という感じ。
よく見ると、2つのみつあみにした羽川さんの、右のおさげに白いものが。白猫の顔。あ、猫に憑かれてる。
吸血鬼性は残ったものの、日の光を浴びれるし、人間に近い状態に戻った暦。
赤いいすがいくつも並べられている。
キスショットは幼女の姿。いすに立って背伸びをして、暦の右肩に噛みついて血を吸ってる。
吸われてる暦「殺したくなったら、いつでも殺していいから」。
それを聞いた、2人の上にいた忍野さん「それもまた、正しいことだとは思わないけどね」。
ペット扱いされた君が、ペット扱い仕返した、とキスショットと暦の関係が、上下逆転したと話す忍野さん。「そう考えると、美談でもなんでもないな」。
なにかあったら、自分に嫌気がさしたらまた言うように、と去っていく忍野さん。
でも、すでに500万の契約、成立してるしね……。次があるとしたら、いくらだ。
「嫌になることなんてないよ。好きでやってることなんだから」と暦。
「じゃ、好きに、したら」と忍野さん。そんなに冷たくはない言い方。
キスショットと暦、お互いに、相手が生きていないと生きられない関係に。
途中で、キスショットを活かすことにした暦。これって、人間の敵になってる判断だよな。一瞬、あちら側に足入れかけてるような。
あとは……。羽川さんの『傷物語』でのキャラ、少々「ん?」「え?!」って思うところがあったけど。
やたらとバストの大きさ強調するシーンとか。何回もあったな。
しかし、危なかったよあの、体育倉庫の二人っきりは。変なことさんざん言わされたけど、そこで暦が踏みとどまってくれて良かった。(笑)
扱いがね……。エロ担当キャラ、みたいな扱いになってる気がして、それがちょっとね……。
自己犠牲の度が過ぎる羽川さん。善人で、成人みたいにいい人ではあるんだけど。(阿良々木君のことが好きだからなんだろうけど、危険な場所に自ら行き過ぎ)
なんて言えばいいのかな? (他人に)必要とされたいから、必要以上に自分のもってるものをあげてしまう、自分のできることをし過ぎてしまう。やりすぎてるのに、サービス精神旺盛すぎるのに、そのヤバさ、おかしさに本人が気づいてない。
そこが、忍野さんの言う「常軌を逸してる」なのかな。