【5分で分かる解剖学 -なぜ膝関節は壊れやすいのか?-】 | 高橋龍三オフィシャルブログ Powered by Ameba

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膝を痛める方って多いかと思います。
  
運動している人こそ痛みを訴える機会が多いですが、そのような方は「安静にしていたら治る!」と思っている方も多いです。しかし、なかなか治らなかったり、すぐ再発しているかと思います。なぜか、分かりますか?
 
今回は、膝の解剖学をお伝えいたします。
  
 
<膝の構造>

膝は、大腿骨(太ももの骨)、脛骨(スネ)、腓骨(スネの隣の骨)、膝蓋骨(膝のお皿)の4つの骨で構成されています。
  
一般に膝の関節と言われているのは、大腿骨と脛骨の関節です。
 
また大腿骨と脛骨は、前後左右にある4本の主たる靱帯(前十字靱帯、後十字靱帯、内側側副靱帯、外側側副靱帯)によって結ばれています。
この4本の靱帯は、骨がずれることを防いで安定させています。
 
これだけ見ると、一見丈夫な関節のように感じますが、股関節と比べると非常に弱い関節です。
 
股関節は、
・大腿骨に骨盤が覆い被さっているような形となっている。
・前後左右に太い靭帯がある。
  
膝関節は、
・脛骨(スネ)に大腿骨が乗っかっているだけ。
・靭帯は前後左右にあるが、細い。
  
 
<膝が痛みやすい原因>
  
2つの関節を比べると
膝関節は、股関節より構造的に不安定ということになります。
そのため、
・膝関節の周りの筋肉に負担がかかり、痛みが出やすい。
・筋肉で補えなくなると、靭帯等に負担がかかり、痛みが出る。
 
 
<世間一般の治療>
 
・痛み止め
・大腿四頭筋の筋力強化
 
股関節と比べて不安定な膝関節を筋力で補うという発想は大事ですが、不安定なため、常に筋力は頑張っている状態です。
その筋肉を更に頑張って鍛えても、効果は乏しいのです。
そのため、痛みを訴える人が減っていないのが現状だと思います。
 
ではどうすれば良いのか?
 
 
<発想を変えることが大事>
 
頑張っている大腿四頭筋を更に鍛えるのではなく、他の関節の筋肉をしっかり使うことで、膝関節の負担を減らす、ということが大事になります。
 
ここでは特に、股関節にあるインナーマッスルの筋肉である大腰筋を使うことをオススメします。
 
[大腰筋]
・膝の痛みを訴えている方は、この大腰筋が弱い事が多い。
・脊柱や横隔膜ともつながっており、体幹の安定性や呼吸と関係性がある。
・脚では太ももの裏のハムストリングスという筋肉との関係性が強く、ハムストリングスは股関節から膝関節までつながっている。
 
このように、大腰筋は重要です。
 
 
<大腰筋を効果的に使うエクササイズ>
 
・足を肩幅に開き、足の指先と膝を正面に向ける。
・外くるぶしに体重をかける。
・そけい部(股関節のつけ根)を触る。
・触ったまま、膝が前に出ないように、お尻を後ろに突き出す。
・太ももの後ろ側のつけ根の部分が伸びる感じが得られる。
・その部分を絞めるように使いながら、骨盤を前に出す。
 
動画はこちら
https://youtu.be/LOyPQF7EGmA
 
このように行うことで、大腰筋を使った股関節の動きとなります。
 
 
<まとめ>
 
・膝関節は4つの骨と、4つの靭帯で構成されている。
・膝関節は股関節と比べて、不安定な構造となっている。
・膝関節の負担を減らすためには、他の関節をしっかり使う事。
・特にオススメなのが、股関節の大腰筋。
 
 
<臨床のポイント>
 
膝のストレステストというのがありますが、みなさんは、どのようにされていますか?
ストレステストは、大腿骨を押さえて脛骨を前後左右から圧をかけて、靭帯にストレスをかけるテストです。
膝伸展位か、屈曲90度の角度でやることが多いかと思います。
 
ただ、実際に患者さんが動く時は、膝伸展位と膝屈曲90度だけではないですよね?
 
そのため、
他の角度でも確認するようにしています。
 
ストレス反応が陽性かどうか怪しいと感じた時は、角度を変えた時に、脛骨の回旋を少し変えた状態で再評価を行います。
 
上記の2つを行うと、一見陰性のテスト結果でも陽性となる時があり、真の問題点に近づけることがあります。
 
是非試してみて下さい。
 
【間違いだらけ筋力トレーニング】
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