気づけば、前回からだいぶ時間が経ってしまったけれど、気にせず「その2」。


僕らが妊活を始めるまで、
その道のりの厳しさを知らなかったように。


いわゆる「保活」をはじめるまで、
僕ら夫婦は保育園に入ることが
いかに難しいかを知りませんでした。


待機児童、
と言う言葉にぜんぜんピンとこない。


というよりも、無知な僕は
待機児童の意味さえよく分かっていなかった。


待機児童、みなさん説明できます?
知らない子供に。


いや、知らない子供に説明する必要はないのだけど、
待機児童とは、
希望していながら認可保育施設にはいれない児童のことで、
厚労省の2018年発表によれば
全国に約5万5000人の待機児童が存在しています。



5万5000人といえば東京ドームに目一杯の人数です。

 

それだけの数の待機児童。


嵐の夜に、全国から東京ドーム集結した乳幼児が

おむつをパンパンにしながら観客席を埋めつくし
おしゃぶりやら知育玩具やらを振り回して

「保育園いれろや!」


「その門あけろや!」

という怒声を上げまくっているのと完全に同じです(違います)。



そして僕が住む東京都は待機児童数ワースト1、
全国の待機児童の約22%にのぼる
1万2千人以上の子供が
認可保育施設に入れる日を待っています。


日本武道館の収容人数が1万3千人です。

 

言ってみれば嵐の夜に都内から武道館に集結した(以下略)。



ちなみに東京都には3種類の保育園が存在します。

 



ひとつは認可保育園

施設の広さや、保育士の人数、給食設備や衛生管理など、国が定めた基準をクリアしている保育園です。

保育園は都道府県知事に認可を受けることで補助金を得られるので、認可保育園は他の保育園と比べて料金が比較的安価となります。

 

保育料は年収によってことなりますが、

一般的に月額2万〜4万円
と言われています。

認可保育園にも区立と私立の保育園があり、

私立の場合は保育園ごとに保育指針が異なります。



次に認証保育園

これは東京都が独自に定めた制度です。

だから東京都にしかありません。


ざっくりいうと認可保育園よりも、

認証基準がやや優しい。

人員配置に関してはほとんど差がないのだけど、

駅前にあるために国が求める敷面積を

確保できなかったりするケースなどの、

東京都の求める基準をクリアしている保育園が、この認証を受けられます。

また認定保育園とは保育料も異なります。
認定保育園よりも高い。
東京都の指針としては3歳児未満が
月額8万円以下。

ただし、区から親へ補助金がでるところもあって、
実質、認定と認証の料金が変わらないこともあります。



最後に認可外保育

こちらは上記の認可・認証も受けていない保育園です。

認可外であるから保育の質が落ちる、
という単純なものではありません。

このご時世、

庭付き一戸建てを都内で購入するのが難しいように、
国の基準を満たすような
ひろい園庭付きの園舎を用意するのは事業者としても難しいのです。

たとえ園庭や園舎が基準に満たなくとも、
独自の保育方針をもって質の高い保育を行っている
保育園はあります。あるらしいです。
(僕自身は認可外保育園をこの目で見に行ったことはないので、これらは認可外保育園をいくつも見てきた妻から聞いた話です)

それこそ超ド都心にあるドセレブ保育園などは
この認可外保育園の形式をとっているところがいくつもあります。

さて、認可外保育園の気になるお値段は。

これが他のふたつとくらべて格段に高い。
都心なら月額10万越えは当たり前。
なんなら20万越えの園もたくさんある。

年間220万。

 

夕日を見ていると涙が自然と流れてきそうな金額。



でもよく考えればそれでも仕方ありません。

国の基準では
1人の保育士が見れる0歳児は3人まで。

逆に言うと、
3人の0歳児の保育料で、
保育士の月給を支払うわけです。

もちろん保育士だけじゃなく、
調理師や運営者のお給料、
給食の材料費、園舎の家賃と光熱費、
その他諸々の一部が含まれる。

優秀な保育士さんや質の高い保育と施設、
それを求めれば求めるほど必要な金額は高くなる。

むしろそれらを国が補助してくれているからこそ、
認可・認証保育園は価格がぐっと安くなるのです。



この3つの保育園のうち
最初の「認可保育園」に応募して入れなかった児童たちが、
たったいま東京ドームでシュプレヒコールを上げている
待機児童のみなさんたちとなります。


「保育園いれろや!」


「その門あけろや!」


固く閉ざされている保育園の門。


その門を開くべく、
僕らが本格的に保活に乗り出したのは
セブンが生まれて一ヶ月が過ぎた頃でした。

 

 

【熱闘、保育園!シリーズ】

その① 保育園への道。

 

【おすすめシリーズ】

★ 無痛分娩編① ブログと父親、はじめました。

★ 妊活編① 我が家の妊活の始めかた その1

 

このブログを書いている人について。