泳ぐ写真家龍之介 -38ページ目

「悟りと創作」

ずいぶん昔の話ですが、
ある著名な陶芸家が、「禅」を始めてしばらくしたら、
物事に拘らなくなってしまって、
創作意欲が落ちて来たと語っていました。
だから、「禅」から離れたとか。

私がヨガを初めて、5年ほどした頃に、
ヨガの先生から、あまり深入りしなようにと忠告を受けました。
ヨガの究極の目的は、「悟り」。
悟りは、拘泥しない、こだわらない。という意味合いも持ちます。
創作は、こだわり、執着。
私の、仕事に対して、心配されたようです。

その後、私は、ヨガの「体」に対する部分だけを
意識的に見るようにして
ピラティス的にヨガと接して来ました。

バイオリニストのアイザック・スターンが、
老年期に差し掛かったころ、ヨガに接して、
新境地を開いたと、自分自身で語っていました。

以前は、そのことに、どちらかというと疑問の気持ちを持っていたのですが、
最近、それが分かるような気がします。

もう、30年以上生活の一部になっているヨガとの付き合い方が
最近、変わってきたと感じます。
あまり物事に執着しなくなり、何事にも寛容になることが
不自然ではなくなったと感じています。

このことが、どのように、自分の仕事に影響してくるのか
興味をもって眺めています。





「似ている!」




人を似ていると感じるとき、顔のパーツより、雰囲気とか
中から出てくるオーラが似ている場合が多いと思います。

上はバラク・オバマ氏
下は、マルコムX師

オバマ氏の中に、誰かがいると、
彼が登場したときから
感じていました。
のど元まで、その記憶が出かかっていたのですが、
先ほど、判明しました。

オバマ氏の方が、普段の表情は柔和ですが、
彼が攻撃的になると、
マルコムXが生き返ったようです。

オバマ氏は1961年に生まれ、
マルコムX師は、1965年に暗殺されています。

思想も信条も、あまり共通点がない2人ですが、
黒人というマイノリティのために戦っているという点は共通しています。
同じ運命をたどらないように、ただ祈るばかりです。

「今月は」

今月は、大企業の社長さんを3人撮る事になっています。
先日、一人目を撮影。
世界的に、比類のない技術や特許で成功している会社なので
社長さんにも余裕が感じられました。

企業カラーや企業文化というものがありますが、
会社に行って、社長さんと向かうと、
大体、感じが掴めます。

しかし、面白いのは、技術者出身の社長さんは、
実は、社長になるよりは、研究者でいたかった。
という方が多いことです。
特にノーベル賞発表で日本人が受賞したりすると
研究者魂がうずくとか。

ちょっとしたお話から、いろんな事を知ったり学んだり、
仕事のギャラよりはるかに大事なことを得る事が多い
社長さんの撮影です。