「悟りと創作」 | 泳ぐ写真家龍之介

「悟りと創作」

ずいぶん昔の話ですが、
ある著名な陶芸家が、「禅」を始めてしばらくしたら、
物事に拘らなくなってしまって、
創作意欲が落ちて来たと語っていました。
だから、「禅」から離れたとか。

私がヨガを初めて、5年ほどした頃に、
ヨガの先生から、あまり深入りしなようにと忠告を受けました。
ヨガの究極の目的は、「悟り」。
悟りは、拘泥しない、こだわらない。という意味合いも持ちます。
創作は、こだわり、執着。
私の、仕事に対して、心配されたようです。

その後、私は、ヨガの「体」に対する部分だけを
意識的に見るようにして
ピラティス的にヨガと接して来ました。

バイオリニストのアイザック・スターンが、
老年期に差し掛かったころ、ヨガに接して、
新境地を開いたと、自分自身で語っていました。

以前は、そのことに、どちらかというと疑問の気持ちを持っていたのですが、
最近、それが分かるような気がします。

もう、30年以上生活の一部になっているヨガとの付き合い方が
最近、変わってきたと感じます。
あまり物事に執着しなくなり、何事にも寛容になることが
不自然ではなくなったと感じています。

このことが、どのように、自分の仕事に影響してくるのか
興味をもって眺めています。