小田川の川祭り 筏流し | ア-ルの写真記

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四国の山間(主に石鎚山系)で「人と自然」をテーマに
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(日本写真家協会 会員)

砥部の国道33号から国道379号へ、旧広田村経由で内子方面に車を走らせていたら、途中、道沿いの空きスペースにたくさん車が並んで駐まっているのが見えてきて、何なんだろうと思った。道に沿って流れる小田川に架かる橋には、カメラを三脚に据えて何かを待ち構えるカメラマンや、肩や首にぶら下げたカメラマンたちが大勢たむろしている。最初は何があるのかなと思ったが、ガードレールに括りつけてある何本もののぼりに「筏くだり」の文字が大きく書いてあり、おおぜいたの人たちがむろしている理由がわかった。

 

 

私も空きスペースに車を駐めてから、カメラもって橋の方へと足早に行った。すると昔ながらの蓑笠をまとい竹棒を持っ人が乗る筏が、川上からちょうどいいタイミングで下って来た。今までテレビとか写真でしか見たことなかった筏流し風景、初めて見る筏流しのシーンをカメラに収めることが出来てラッキー。

 

山の材木を切り倒し、川で束ねてから下流にながす、この地域の筏流しは江戸時代の後期ごろからあったようですが、昭和20年代に林道がこのあたりまで開通すると、切り倒した木材は馬車やトラックで運び出されるようになり、筏流しの歴史は幕を閉じたという。

その後、地域おこしや地域の団結、小田川の水や自然環境を保とうとの願いをこめ、自治会などが中心となり筏流し行事をはじめたようです。途中、コロナでやむなく中止を余儀なくされたが、5年ぶりに開催し、今年で32回目を数えるとのことです。これからも続いて欲しい行事です。