石鎚山系 シラサ峠 | ア-ルの写真記

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(日本写真家協会 会員)

石鎚スカイラインの終点となる土小屋から旧寒風山トンネル高知県側入り口の間、全長約27㌔㍍を走る高知県いの町の町道(町道瓶ヶ森線・町道瓶ヶ森西線)は、かつては瓶ヶ森林道と呼んでいた。

しかしながら、いつのまにか「UFOLINE」と横文字の呼び名の方が定着してきたようだ。

標高1300~1700㍍の尾根沿いを走るUFOラインは、車の宣伝ロケ地として利用された。

石鎚山系を美しい曲線を描くように走るUFOラインは、走る車とともにテレビ放映された。

そんなこともあってか人気は高まり、知名度も向上した。

夏は特に涼しく、避暑を兼ねた絶景が望めるドライブコースとして多くの人たちが訪れている。

そのUFOラインの瓶ヶ森と土小屋の中間あたりにシラサ峠(標高1406㍍)がある。

そこは愛媛と高知の県境でもある。

シラサ峠横の高知県側にいの町の公共施設「山荘シラサ」がこの4月に改装を終えオープンしていた。

 

 

 

丁度昼頃にシラサ峠に着いた。

一応弁当は持って来てはいたが、改装したてのシラサ荘、どんな様子か入ってみた。

食堂入り口に写真入りの大きなメニューあり、見ると急に食べたくなった。

ここで昼飯を食べることに。



 


 

 

瓶ヶ森林道(UFOライン)がまだ開通してなかった昭和40年代、徒歩で瓶ヶ森から石鎚へと何度も縦走していた。

縦走途中にシラサ峠がある。

シラサ峠に石を敷いた徒歩道が、UFOライン脇に忘れられたようにかすかに残る。

ここを歩き瓶ヶ森や石鎚に行く人は、今はほとんどいないようだ。

まっすぐに白い看板横を歩いて入って行けば、伊吹山、土小屋、石鎚山へと行く古道がある。

 

 

 

反対方向を向けば、熊笹が伸び埋もれかけの登山道が山に向かって続いているのがわかる。

そこを登って行けば、子持権現、そして瓶ヶ森へと行く。

ここは峠の分かれ道。

道標があったが、今は朽ちた支柱が立っている。

 

文字はもうとっくに消えてしまって役目を果たさない道標。

昭和の時代はいくつもの道が交差した場所で、古くは商人や旅人、そして登山者のために行き先案内をした標示板がいくつも掛かっていた。

 

シラサ峠から瓶ヶ森へ行く登山道の左脇に立つ木も道標だった。

 

文字の消えた道標が立っているのは愛媛県、向こうに見える建物「山荘しらさ」は高知県になる。

車社会到来前、このシラサ峠を跨いで多くの人が愛媛と高知を徒歩で行き来した。

高知方面はいの町(旧本川村)の寺川方面や仁淀川町(旧池川町)、愛媛方面は西条市の西之川方面へと

 

 

西之川名古瀬谷の古道にシラサ峠の文字が見える道標が残っていた。

かなり前に作られた道標だと思うけど、金属板に書かれたシラサ峠の文字はまだはっきり見える。

シラサ峠に続く道はどうなっているのだろうかと、坂道を上がって行った。

行くとだんだんと道は薄くなっていったので引き返した。

 

西之川 名古瀬谷にこんな道標も見つけた。 

かつて、ここを通りシラサ峠だけでなく名の川峠も越えて往来した人もいたようだ。

名の川峠を越えてからどこに行ったのだろうか?

椿山や池川方面などにもいったのだろう。

 

 

 

しらさ峠からみる石鎚山(ススキが生える夏に撮影)

 

山荘しらさの裏側に行く道を少し下りていくと、避難小屋があった。

 

立派な避難小屋がある。

昔は、ブロックを1㍍ほどの高さで四角の形に囲むように積み、柱を建て上に屋根があるという、風雨をしのげるだけのシンプルな施設だったのに。

 

 

薪ストーブも完備。

 

 

寺川に行く道

 

7月1日から石鎚山のお山開きが始まるが、同じ時期に瓶ヶ森でもお山開きが始まる。

瓶ヶ森のお山開きは地味で静かにおこなわれるので、マスコミにあまりとりあげられることなく、知らない人も多い。