shiro's nest -59ページ目

囁きは瞬きを赦さず

あのね ごめんね

僕が悪い 汚くなる空気

都会の烏とみたいに
僕の肺は 真っ黒け

処方箋だけで心も渇く



そだよ あなたの言う通りさ

明晰な言葉は 魔法のハンマー

離れた 僕の脳髄を

アウトレンジから叩き割る



あのね ゴメンネ

ペラペラな日本語を話す

ペラペラな外人の振りをして

セックスをしたのは楽しかった



知らねえょ 分かんねぇよ

口を付く言葉は棘 視界はみるみる赤く


倒れなかった
倒せなかった

目線は変わらず
虚空を見つめ



ごめんな 痛かったろ?

次は もっと頑張るから

楽にしてあげるから





しろ

はなし・話し・ハナシ

あなたに宛てて手紙を書こう

長い 楽しみな手紙

お空の具合と相談して

風に任せて 葉っぱと同じに



机を並べるあなたに向けて

拙いウインクに言葉を乗せる

今日の夜の打ち合わせ

結果は綺麗な睫毛で隠れる



足の悪い
口の悪い
なにかにつけて傲慢な年寄りさんにだって

押し売りぎみで ご相席



特に なんにも持ってないが

ただのちょっとのコミュニケーション

笑顔やお礼は照れ臭いが



鉄仮面には
飛び切りの視線で勝ち誇る



ノーマスクの僕の方が
だんぜん勇気があるはずだから







しろ

Try & Cry

火を着けて

赤い夕日に火を着けて

誰にも見向きもされない
だけど 愛すべき寛大な人に届くように


火を燈せ

下らないプライドに縛られる
自分の怠惰を暴くように



灯を持て

恐れないで行け

ピッタンコな胸なら
サラシを巻いた鳩胸仕様で


負けてみろ 泣いてみろ

裁かれないさ

計りなんてどこにあるんだい



歩いてごらん

春風のワルツに乗せてごらん

しかめっ面をしてたのは

眉間に皺を寄せてたのは


君だけだって


わからないかい?


自然に涙が伝うでしょう

ぐちゃぐちゃに歪むあなたのフェイス


僕はちっとも笑わずに
ずっとずっと覚えているよ



それはどうしようもないくらい


僕の宝物だよ





しろ