shiro's nest -61ページ目

カラー

愛してることがたくさんあるんだ

ワイングラスじゃ 溢れてしまって

どうしようもないくらいに



愛してるのは 僕なんだ

他の物事なんて どうでもよくなる位に

狂ってしまうのは 分からないんだ

思春期の成長みたいに



違ってしまうのが許せないんだ

愛せなくなるのが 許せないんだ

浜辺で焼いて欲しくないんだ

白いままがいいんだ


短いスカートが駄目なんだ

染まる色が香るんだ


僕の知らない色なんだ

僕の出せない色なんだ



知らない君の色なんだ

知らない誰かが染めたんだ

初めたんだ

初められたんだ



僕の知らない綺麗な色なんだ

僕は不意に愛おしくなって

僕が許せないんだ





しろ

恋愛ピッケル

『あなたらしい』

他人みたいな呟きだから

ミラーみたいに跳ね返した

『あなたらしいや』

楔で繋いだ僕らのルート
思い返して降りたかった



ひとつずつ外して 楔をポッケに大切に



大切な絆だった 記憶だけが頼りだった


ガラスの楔は氷になり 溶けて舞って 消えてしまった


まるで悪夢をなぞり返すみたいだった


一回りして帰ることのできない場所に
風に舞った気持ちだけが見えなくなった


ピッケルを無くしてしまったんだ



しろ

通り雨

降水確率の数値 緩やかな悲しみ

ずぶ濡れの肩にかかる傘伝いの雨が

主人の留守を謳歌するお手伝いさんみたいに

旦那の肩に落ちて沈む


傘の上にポタポタ落ちる

誰の目にも留まらぬままに

静かに合わさって 晴天の傲慢を流して

視界を少しだけクリアにしてくれた


柔らかな通り雨

迷う彼の元にも 少し分けられたらな



しろ