Pure Love 30 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

(平手友梨奈side)

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キスを終えると理佐が口を開く。

 

「友梨奈・・・波打ち際まで

連れって行ってくれないかな?」

 

「おやすいご用です。」

 

私は、再び彼女をおぶって波打ち際を歩いた。

 

理佐をおぶって歩くことに幸せを感じてるんだ。

 

私の背中の上で理佐が話し出した・・・

 

「私ね、友梨奈と出会えて、

毎日が楽しい日々を過ごせるようになったの」

 

「なに、言っているの、これからも楽しませるよ」

 

「うん、ありがとう。」

 

かなり、薄れた声で彼女はささやいた。

 

私につかまっている彼女の力が

どんどん弱まっているのに気が付いていたんだ。

 

「理佐、もうもどろうか・・・」

 

「お願い!このまま、もう少しいさせて」

 

理佐は弱々しい声で叫んだ。

 

私は前をむきながら答える

 

「うん、わかった。」

 

「友梨奈、私ね、病気がなおったら、

バスケットボール部の

マネージャーやるよ。」

 

「ほんと、うれしいな、理佐なら大歓迎だよ」

 

「友梨奈には、

特製のスタミナシュース造るからね。」

 

「楽しみだなあ・・・」

 

私は微笑んだ。

 

そして、青く澄んだ青空が視界はいった頃だった

 

理佐が最後の言葉を発したんだ。

 

「友梨奈・・あ・りがとう、

私は幸せ・・だったよ・・・」

 

彼女の手から力が抜け、

私の背中に顔をもたれたせてきた。

 

私は理佐が息を引き取ったことを悟った。

 

「理佐・・・よくがんばったね。

偉いよ、お礼を言わなければならないのは

私の方だよ。

今まで、ありがとう。静かに眠ってね」

 

私が立ち止っていたので、

玲奈さんは理佐の死を認識して涙を流している。

 

ただ、私は涙することもなく

再び段差に理佐を座らせ

肩をだき、彼女に言葉を投げかけた。

 

「理佐・・・この瞬間は永遠だよ。

ずっと、一緒にいようね。」

 

波音と遠くで遊ぶ子供の声が妙にマッチして、

私達を祝福してくれている

そんな気がした最後の海辺での出来事だった・・・・・・