Pure Love 21 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

(平手友梨奈side)

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病室を2人ででたときに、私は正気になった。

 

「ごめん!取り乱したりして!

ほんと、ごめん!」

 

理佐は、ニッコリ笑いながら答える

 

「いいのいいの。全然大丈夫だよ。

友梨奈がいてくれるから

私はどこにいても大丈夫だから。

私は負けないから。」

 

「絶対に理佐は良くなるよ。

私も毎日看病するから。」

 

私は元気よく答えた。

 

そして、二人で個室まで移動する。

 

「広い部屋でしょう」

 

理佐は部屋の窓を開けて発言した。

 

「ほんとだね、私の部屋より広いよ。

 これなら、泊ることも出来るね。」

 

「友梨奈・・・私負けないからね。

 絶対に完治してみせるから。」

 

「うん、私も応援するからね。」

 

けれど、理佐はもう覚悟していたんだ。

 

残された時間が、残り僅かなことに・・・・

 

次の日、私は理佐のお父さんの所に電話した。

 

理佐には死の足音がせまっている。

 

こんなときこそ、親がそばにいるべきだ。

 

出勤前だったら捕まると思い、

私は、日本時間、20:00にスマホを取りだし、

佐藤さんから教えてもらった番号に電話した。

 

何回も何回もコールし、ようやくつかまった。

 

「もしもし、急で申し訳ございませんが、

私は理佐さんの友人で平手友梨奈と申します。」

 

渋い声が電話の向こうから、聞こえてきた。

 

「佐藤さんから聞いています。

娘がお世話になっています。」

 

私は、理佐の病状を説明して、

急いで帰ってくるようにお願いした。

 

「申し訳ないが、

私は3000人の社員の家族を背負っている。

私事で仕事をおろそかにはできない。

後は、佐藤さんにまかせてある。

来年の8月には帰りますから。」

 

「娘が大変なときに、

仕事ですか?それでも親ですか?」

 

私は憤慨しながら、

近くの壁をバンバン手でたたいた。

 

「貴方には理解してもらおうとは思いません。

仕事がありますので切りますよ。」

 

なんて、冷たい父親なんだ!

 

理佐の孤独や苦しみを少しは分ってほしい。

 

私の切なる願いは、届かずにいた。