Pure Love 19 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

理佐の体調の異変に気付いたのは、

12月の終わりのことだった。

 

私はいつものように、

理佐の家にお泊まりに来ていた。

 

食後のコーヒーを私の元へ運ぼうとした時、

理佐がよろけて、

コーヒーカップを落としてしまったのだ。

 

「ごめんね・・・友梨奈」

 

彼女は申し訳なさそうに言った。

 

「大丈夫だよ、理佐。

でも、顔色が悪いね。

ここはいいから、早く横になってね」

 

私は心配しながら彼女を部屋に誘導した。

 

彼女の体は熱を帯びていて、

病気が進行していることが

素人の私でも理解できるよ。

 

「理佐、もう少し休んでね。

私がずっとここにいるから」

 

「ごめんね、友梨奈。本当にごめんね」

 

理佐の目からは涙があふれ出ていた

 

「大丈夫だよ、

理佐。お互い支え合っていこうね」

 

私は彼女の頭を撫でながら言った。

 

その後、理佐はすぐに眠りについた。

 

私は心の中で誓った。

 

絶対に、理佐を死なせたりしない。

 

私が守る。そう決心したのだ。

 

しかし、医者でもない私に

何ができるのだろうか?

 

私は自分の無力さに失望した。

 

それでも、1秒でも長く、

彼女には笑っていてほしい。

 

私はくじけず、

理佐が元気になることを考えた。

 

やはり、自分の親には

近くにいてほしいはずだ

 

私は家政婦の佐藤さんに尋ねた。

 

「ねえ、佐藤さん、理佐のお父さんは

いつ日本に帰ってくるの?」

 

「旦那様は、

今かなりのご多忙な時期で、

何時日本に帰れるかわからないと

連絡がありました」

 

佐藤さんは答えた。

 

「でも、理佐がこんな状態なのに…」

 

私は苛立った。

 

「旦那様は昔から、

家庭を顧みる方ではありませんでしたから、

奥様の葬儀にも出ないくらいでした」

 

佐藤さんは悲しそうに、下を向いた

 

私は理佐に何もしてやれることはないのか?

 

無力な自分を呪いながら、

夜は更けていった

 

このままではいけない、

何かしなければと思ったのだ

 

そして、新たな決意を胸に、

私は新たな日を迎えました。

 

理佐のために、私にできることを

見つけるために。

それが私の新たな誓いだ。

 

そして、その誓いは、

新たな日の始まりと共に、

私の心に深く刻まれたのだ。