ガラスを割れ ~暗闇の中の絆~2 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

友梨奈と珠理奈はカウンターに座り

お互いをじっと見つめていた。

 

友梨奈は深呼吸をしてから、

ゆっくりと口を開いた。

 

「刑事さん、

私、玲奈さんの後を継いで

暗殺業をしています」

 

珠理奈は特別驚かず冷静だった。

 

「そっか・・・あんたが

玲奈ちゃんの後を継ぐなんてね・・・

なんの因果だか」

 

「玲奈さんに言われましたからね、

一人でも多くの人間を助けろって

だから、この拾った命、

玲奈さんの代わりを

しようと思ったんですよ」

 

「なるほどね・・・

でもあの非情の暗殺者の

平手友梨奈がねえ・・・変わったね。」

 

珠理奈は友梨奈の目を真剣に見つめた。

 

「できるだけ玲奈さんに

近い人間になろうと思っています。

でも私がヘマをすれば刑事さんは

私を逮捕するでしょ?

その覚悟はできていますけどね。」

 

「そうだね、平手友梨奈。私は刑事だから、

法を守ることが義務だよ。

あなたが犯罪を犯したなら、

それが誰であろうと逮捕するからね」

 

「肝に銘じておきますよ。」

 

友梨奈と珠理奈は笑った。

 

「ところで、この男をみかけたことないか?」

 

珠理奈は君島の写真を見せた。

 

「見たことないですね。犯罪者ですか?」

 

「まあね、じゃあね、平手友梨奈。」

 

珠理奈は店内へと消えていった。

 

「松井珠理奈・・・

かつて玲奈さんが愛した女性かぁ・・・」

 

友梨奈は珠理奈に複雑な視線を送った