涙の滴 8 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

新太郎が帰宅し、

すぐに理佐と友梨奈、新太郎、秘書の4人で

夕食を取った。

 

その時に新太郎は買収のことを理佐に話、

何故新太郎が上機嫌なのか理佐は理解した。

 

「まあ、今年も昨年以上に利益がでるよ!

理佐もしっかり頑張ってくれよ。」

 

 新太郎は扇子を広げ、

この寒い時期にも係わらず

自分を仰ぎだした。

 

そして、また扇子を閉じ、

それでテーブルをバンバン叩きながら

自慢話を始めた。

 

この扇子でテーブルを叩くのは

新太郎のクセで

理佐はこの行動に嫌悪感を抱いていた。

 

その時だった、その姿を見ていた友梨奈が

頭の中で新太郎の顔がフラッシュバックしてきた。

 

(何故、理佐さんのお父さんの顔に

見覚えがあるの?)

 

友梨奈から笑顔が消えた。

 

それを理佐は敏感に感じとていた。

 

そして、食事が終わると

新太郎は帰り支度をして玄関をでた。

 

理佐達は表にでて新太郎を見送った。

 

「じゃあ、また連絡するからな・・」

 

「お父さんも無理しないでください。」

 

こうして新太郎は去って行った。