風に吹かれても ―罪と罰―22 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

2年前に

時計の針が逆回りするかのような思いであった。

 

私が到着すると友梨奈はベンチから立ち上がり

 

笑顔で出迎えてくれた。

 

「まさか友梨奈が会いに来てくれるなんて

思っていなかったから

素直に嬉しいよ。

 

「“ねる”さんが家に来てくれたんだよ。

今までの経緯を全部聞いたよ。」

 

え・・・

 

“ねる”が・・・

 

よし、もう気持ちを全部ぶつけよう。

 

でないと“ねる”にも悪いよ。

 

「友梨奈・・・

理由がどうであれ、

私が友梨奈を裏切ったのは事実。

本当にごめんなさい。

今更かもしれないけど、

今でも・・・・

今が一番友梨奈のことが大好き。

だから、私とつき合って下さい。」

 

私はペアリングを差し出し、

頭を下げる15秒は経過しただろうか・・・

 

珠理奈は沈黙したままだったが

やがて静かに口を開く。

 

「頭を上げて理佐。

私も理佐が大好きだよ。

高校時代から今日まで一度も理佐を

思わない日はなかったよ。」

 

私は顔を上げて友梨奈を見つめた。

 

うれしい・・・

 

友梨奈は

まだ私のことを好きでいてくれたんだ

 

もう、嫌われたと思っていたから

 

私は笑みが洩れてきた。