風に吹かれても ―罪と罰―9 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

12時近くになる頃、

 

私は“ねる”と初詣に出かける。

 

友梨奈と偶然出会う可能性が

あるのにもかかわらず

私はその時間帯に家をでたのだ。

 

私はどんなに責められようとも

友梨奈の顔をみたかったんだ。

 

玄関をでる。

 

そして、駅に向って

歩きはじめた時だった

 

友梨奈の声が聴こえたのだ。

 

私は振り向いた

 

1カ月ぶりの友梨奈との再会だった。

 

ごめんね。

こんなにあなたのことが大好きなのに

あなたとはやり直せないの。

 

「理佐、なんでよ。説明してよ!」

 

友梨奈が涙声で叫んでいた。

 

その言葉を聴いた“ねる”が

私の腕にしがみ付いてきた。

 

「大丈夫だよ。

私はどこにも行かないから。」

 

私は小声で“ねる”に囁いた。

 

そして、友梨奈に言葉を発する。

 

「ごめん!私は“ねる”と

やり直すことに決めたの。

身勝手ばっかり言って

本当にごめんなさい。」

 

私は頭を下げた。

 

「そ・・・そんな、私は今日この日の為に

頑張ってきたんだよ。どうしてよ」

 

私は頭を上げて友梨奈を見つめる

 

なんて言ったらいいのだろう。

 

本当は貴方の胸に飛び込みたい・・・

 

でも出来ないの。

 

「本当にごめんなさい。」

 

私は再び頭を下げて“ねる”の手を取り

駅前へと足早に去った。

 

「理佐~~~~」

 

友梨奈が後ろで再び私の名を叫んだ・

 

行くならもう今しかない・・・

 

でも、“ねる”を突き放せない・・・

 

結局私は“ねる”を選んだのだ

 

でも、友梨奈の叫び声が

いまでも脳裏に響いているよ。

 

もう、あれから1年3カ月か・・・

 

本当に時のたつのは早いよ。