ガラスを割れ ~名もなき未来~8(終) | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

石井は用を済ますと部屋に戻った。

 

すぐにでも麻衣を指名しようと

注文をする受話器をとった瞬間だった。

 

毒が体を回り倒れて苦しみだす。

 

「ウォ~~~あああ。」

 

「どうした石井!」

 

羽場が立ち上がって

かけよるが石井は息絶えていた。

 

「し・・・死んでる。」

 

部屋にいた女性は全て悲鳴をあげて

部屋を出て行った。

 

呆然とする羽場と佐野。

 

だが表情を替える間もなく

友梨奈が部屋に入ってくる。

 

そして、サバイバルナイフを抜き

佐野の心臓を一刺する

 

一瞬にして絶命する佐野

 

羽場が声を出して逃げようとしたが

素早く口を右手で抑えて後ろに回り込む。

 

「理佐の恨み晴らさせてもらうよ。」

 

なんのことだか理解できない羽場。

 

だが友梨奈は躊躇せず心臓を一突きする。

 

羽場も息を引き取る。

 

友梨奈は素早く部屋を後にする

 

僅か20秒の出来事であった。

 

翌日の夜

 

友梨奈は

理佐を自分の住むアパートに呼び出していた。

 

ノックの音が聞こえてドアを開ける友梨奈。

 

「狭いけど入って。」

 

理佐は部屋に上がり

テーブルの椅子に座った

 

友梨奈も理佐の前に座った。

 

「ありがとう、お母さんの仇を討ってくれて。

 友梨奈には感謝しかないわ。」

 

「理佐…約束どおり、

家政婦として住み込みで

 家事をしてもらうよ。」

 

「でも、本当にいいの?」

 

 

「私の未来は真っ暗。

 まさに名もなき未来だけど

 理佐が居てくれたら、

 明るい未来になるかもしれない

 だから、頼むよ。」

 

「うん・・・お世話になります。」

 

理佐は友梨奈を愛していたので

どんな立場でも

一緒にいれることがうれしかったのだ。

 

「じゃあ、晩御飯作ってくれる?」

 

「うん!」

 

理佐は笑顔で答える

 

友梨奈は安堵の顔で

理佐が家事をする姿を見ていた。

 

食器のガチャガチャする音が心地よく感じる

ある夜の一コマだった・・・