ノックの音を聞き、
ドアの方向を見る理佐と友梨奈
「友梨奈~~~来たよ!」
女性の声がした。
(あ・・・まさか、友梨奈の
“仲のいい友達”が来たんじゃ・・・)
理佐は楽しい思いが急激に冷めていき、
急に胸が苦しくなったのだ。
しかし、友梨奈は
顔色を変えることなくドアを開ける。
「友梨奈~~~」
そこに現われたのは、
友梨奈の“仲のいい友達”である
同じ2年で別のクラスの原田葵だった。
葵はすぐに、
友梨奈の後ろにいる理佐に目がいった。
「友梨奈・・・なんで、あの子がいるの。
今日は私と会ってくれるって
いったじゃない!」
葵は泣き出しそうな声をしていた。
「ごめん、今日は用が出来たんだ。
悪いけど帰ってくれないかな」
友梨奈は淡々と言ってのけるのであった。